愛媛大学医学部附属病院 先端医療創生センター

部門紹介

生体機能解析部門

スタッフ一覧

  • 今村健志(部門長)
  • 松下夏樹(非常勤)
  • 武森信暁

部門概要

生体機能解析部門は、ゲノム・エピゲノム情報やタンパク質情報をもとに抽出される疾患関連遺伝子の生理機能の解析のためにウイルスベクターなどを駆使した革新的な遺伝子改変法や病態モデル動物作製法などの技術開発をおこない、独自の分子遺伝学的手法を基盤にして、生体内における機能分子の動態制御メカニズムや生理的役割を解明する基礎研究を行います。新しい遺伝子改変技術の開発や疾患関連分子の生理機能の解明にもとづいて、病態メカニズムの理解と創薬応用研究、新規の遺伝子治療法の開発につながるシーズを創出・提示して、トランスレーショナル研究の活性化と推進に貢献します。

研究紹介

レンチウイルスベクター模式図

マウス背側線条体へ
レンチウイルスベクターを注入

RNA-guided endonucleaseによる
ゲノム編集

自己増殖能欠損型レンチウイルスベクターを介した遺伝子導入法は、非分裂細胞を含むほぼすべての哺乳動物細胞に対して効率が良く、長期に安定した遺伝子発現操作を可能にする優れた方法です。レンチウイルスベクターを介した遺伝子発現誘導や標的遺伝子の発現抑制(遺伝子ノックダウン)の方法は、遺伝子の機能解析に大変有効な手段の一つになっています。また、動物モデルに対するウイルスベクターによる遺伝子治療の試みが盛んに進められており、遺伝子治療法の開発にもレンチウイルスベクターが注目されています。私達はモデル生物の遺伝子機能及び生体機能の解析に適した各種ウイルスベクターの導入遺伝子構造の考案と応用研究をおこなっています。従来の配列特異的遺伝子組換えに加えて最新のゲノム編集技術を導入し、独自の遺伝子改変技術を創出して遺伝子の生理機能の解明につなげます。

RNA干渉にもとづく遺伝子ノックダウンの手法は、現在では遺伝子機能解析の最もポピュラーな手法の一つです。私たちは目的に応じてベクターの構造を最適化して、様々なRNA干渉ウイルスベクターを構築しています。それらを生体における遺伝子機能解析や病態解析に適用して、疾患関連分子の生理機能の解明につなげることを目指しています。これまでに誘導的且つ可逆的に任意のタイミングで抑制を制御できるRNA干渉ウイルスベクターを構築しました。さらにCre/loxP相同遺伝子組換えに依存したコンディショナルRNA干渉のウイルスベクターなど、様々なRNA干渉ウイルスベクターを構築しています。マウスやラットの生体において特定の細胞のみを標的とする標的遺伝子ノックダウンの仕組みを動物の成体脳に適用して、局所神経回路選択的な回路機能の制御と神経機構の解明をおこなっています。

CRISPR/Cas9システムによるゲノム編集技術を導入して新たな遺伝子機能制御法の開発に取り組んでいます。ウイルスベクターを介したゲノム編集法によって極めて容易に且つ短時間に標的遺伝子ターゲティング(遺伝子ノックアウト)を実現できます。ゲノム編集を様々な株化培養細胞に適用して有用な遺伝子改変細胞を樹立しました。