眼振について

                         10班 38番 木村美佳

 眼振とは眼球の規則性、律動性、不随意性の往復運動を指す。緩徐相と急速相からなる異常眼球運動の1つであり、眼振の方向は急速相の向きをもって表す。

眼振の種類と原因

眼振の種類

眼振の特徴

診断的意義

 

 

 

 

 

 

 

 

 

注視眼振

(診断的意義が大きい)

 

 

 

側方注視眼振

(最も遭遇する

 頻度が高い)

Bruns眼振

一側に振幅が大きく対側に

高頻度の眼振

振幅の大きい側の小脳橋角部腫瘍の存在を意味する。

 

単眼性眼振: 

外転眼のみに生じる粗大な 

眼振

眼振の生ずる注視側と反対側の

MLF病変がある。

左右側方視で左右への眼振がほぼ同程度の眼振

後頭蓋窩(脳幹、小脳)の非特異的な障害

 

 

 

垂直性眼振

上下方向への注視時に生ずる

注視方向性眼振

 上部脳幹における病変の局在を示す。

下眼瞼向き眼振

 Arnold-Chiari奇形

(注視方向に関わらず、正面視で自発的に生じていることも多い。)

 脊髄小脳変性症

上眼瞼向き眼振(稀)

 小脳・脳幹の障害

 

 

回旋性眼振

注視方向に関わらない時計回り方向の純回旋性眼振

 下部脳幹特に延髄障害

脊髄空洞症・

     Wallenberg症候群

注視方向に関わらない水辺回旋混合性眼振

 末梢前庭系障害

 

 

 

 

自発眼振

頭位性眼振

頭を傾けた状態で出現する眼振

耳石器刺激による末梢及び中枢前庭系の不均衡

頭位変換性眼振

急激な頭位の変化により方向の変化する眼振

 耳石器と半規管の刺激で誘発される(良性発作性頭位眩暈

下眼瞼向き眼振

正面視で下眼瞼向きの眼振

 Arnold-Chiari奇形

振り子様眼振

両方向に等しい速度で動くもの。

 坑夫眼振など。先天性眼振に多い。

 

反跳眼振

注視方向の眼振が10〜20秒程度の経過で方向逆転するもの。

慢性に経過する小脳障害

注視方向に一過性に眼振が起こるが、その後急激に逆方向の一過性眼振が起こるもの。

*正中位で粗大な上眼瞼向き眼振があり、上方視で増強、下方視では減弱するもの→小脳虫部病変

 正中位で僅かな上眼瞼向き眼振があり、上方視で減弱、下方視で増強するもの→延髄病変(特に梗塞)

眼振の診断の進め方

















 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

確定診断

ベッドサイドで一般に行うのは注視下であり、非注視下(Frenzel眼鏡着用下で主として頭位眼振を見る)は耳鼻科や眼科に依頼する。眼振をより正確に調べるためには、電気眼振計や赤外線CCDカメラを用いて_回転刺激検査_視運動眼振検査_視運動性後眼振検査等が行われる。病変部位の診断には、聴覚脳幹反応(ABR)や、CTMRI等の画像診断が用いられる。

 

<参考文献>

「ベッドサイドの神経の診かた」 南山堂   

「内科診断学」 医学書院

「神経症候学を学ぶ人のために」 医学書院  

「神経内科ハンドブック」 医学書院

「標準脳神経外科学 第8版」 医学書院