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プレスリリース

世界初の研究成果!レチノール摂取が潰瘍性大腸炎発症に予防 論文発表

概要

愛媛大学が主導する多施設共同研究である「日本潰瘍性大腸炎研究」において、レチノール摂取が潰瘍性大腸炎発症に予防的であることを示す研究成果を世界で初めて発表し、令和3年6月2日に学術誌「 Nutrition 」の電子版に公表されました。また、従来より議論のありましたビタミンCと野菜(緑黄色野菜を除く)摂取も潰瘍性大腸炎発症に予防的であることを示しています。
酸化ストレスと潰瘍性大腸炎のいくつかの症状との関連が指摘されています。これまで野菜、果物摂取が潰瘍性大腸炎に予防的であることが示されていますが、抗酸化物質摂取と潰瘍性大腸炎リスクとの関連を調べた疫学研究成果は全世界を見渡しても少ない状況です。
今回、全国52医療機関に通院している潰瘍性大腸炎の患者さん384名を症例群とし、潰瘍性大腸炎ではない対照群として666名が「日本潰瘍性大腸炎研究」と称する症例対照研究(疫学研究の一種)に参加し、そのデータを活用し、野菜、果物、抗酸化物質摂取と潰瘍性大腸炎リスクとの関連を調べました。その結果、緑黄色野菜以外の野菜、ビタミンC、レチノール摂取は潰瘍性大腸炎のリスク低下との関連を認めました。
今後、更なる研究データの蓄積が必要となりますが、食習慣の変容により、潰瘍性大腸炎を予防できる可能性を示す非常に関心の高い研究成果であるといえます。

プレスリリース資料はこちら(PDFファイル 563KB)

お問い合わせ先

愛媛大学大学院医学系研究科 疫学・予防医学講座 教授 三宅 吉博

Tel 089-960-5283
Mail  miyake.yoshihiro.ls@ehime-u.ac.jp