大学に所属するということ

乳腺センターでは、乳腺科医を志す方に、「乳腺科医あるいは乳腺科志望」として肝胆膵・乳腺外科学講座に入局していただき、乳腺センターとその関連施設で活動をしていただいております。

当科では医局に所属することのメリット、例えば女性医師であれば産休・育休に伴う様々な人的サポートや、通常の異動の希望に対する対応、大学院進学、学位取得時のサポートなどを行うことにより大学にしか出来ないメリットを享受していただけるような準備があります。

医師として経験を積んでいく中で、自分の医師としての将来像は刻々と変化していくこともあります。その点、大学では専門医、学位の取得後も多様な希望や進路に対応することが出来ます。また、昔の医局制度のイメージのような医局員個人の意思に完全に反した強制的な人事異動などもありません。

新外科専門医制度への対応

愛媛大学外科専門研修プログラムに入っていただき大学病院と27の連携施設において研修を受けて頂きます。その際、日本乳癌学会の研修施設認定状況や乳腺疾患の診療実績などを考慮して研修先の決定を行います。

連携病院について

当科の関連病院は基本的に旧第一外科の関連病院のほか、乳腺科独自に交流のある施設(全国)もあります。まだ乳腺科医の人数が足りず派遣のご要望にお応えしきれていないのが現状です。

また、希望者は学年を問わず短期・中期・長期の国内専門施設への留学も可能です。ぜひ多くのことを学んで愛媛に還元していただきたいと考えています。

女性研修医、女子学生の方へ

当科には既に多くの女性医師が在籍し、子育て中の医師もおります。どの医師も外科専門医や乳腺専門医をできるだけ最短期間で取得することを目指しており、実際に取得しております。基本的な姿勢として、母親になっても外科医であること、乳腺科医であることを捨てない!!諦めない!!方針とし、結婚・妊娠から出産後も長く続けてほしいと思っています。ですので、子育て中の非常勤医師としての勤務もメンバーみんなのサポートにより受け入れることができています。子育てが落ち着けば希望に応じてまたいつかフルで仕事をしていただけたらと思います。

学生の方へ

初期研修は、大学、他の病院いずれでしていただいても結構です。

もちろん卒業前、マッチング前などに研修科、研修施設など相談に乗らせていただくことも可能ですので、特に県外の方などはお気軽にご相談ください。

乳腺科医になるには

現行制度(2017年5月現在)乳腺専門医を取得するには、まず外科専門医になる必要があります。

外科専門医になるには修練施設において消化器、呼吸器、心血管、小児、そして乳腺など様々な臓器についての経験が必要です。乳腺外科を志望する場合、その他の臓器の手術について「極める」必要はありませんが、最低必要症例数の手術への参加(術者または助手として)が必要です。ただ、普通に外科研修をしていれば、実はそれはさほど高いハードルではありません。

外科専門医を取得すると、乳癌学会の認定医、乳腺専門医の申請・受験資格が得られます。

もちろん、乳腺専門医を取得していなくても乳腺医療を行うことは可能ですが、愛媛大学乳腺センターでは全員が専門医をいずれ取得することを目標としています。

尚、専門医制度は2017年5月現在、新外科専門医制度に向けて準備中の状態であり確定的なものは出ておりません。

外科医として

外科専門医取得後は、「乳腺だけで生きていく」、「乳腺以外の臓器の診療も幅広く続ける」、「乳腺以外の臓器を専門にする」いずれも可能です。その時の自分の興味や家族などの境遇や勤務先などによって決めればよいと思います。

外科女医になろう!

四国地区にはまだ外科の女性医師が少ないですが、世の中には多くの女性外科医がいます。当科には既に複数名の女性外科医が在籍し、常勤・非常勤で勤務しております。子育て中の医師も複数おりそれぞれのワークライフバランスで積極的に活動しています。

男性医師も歓迎!!乳癌診療の面白さ

乳腺診療の面白さは、とにかく多岐にわたります。非常に特殊な画像診断、病理診断から再建を含めた手術療法、抗がん剤、分子標的薬、内分泌療法などの薬物療法、放射線治療、といった真の集学的治療がごく当たり前に行われ、またそれぞれに高いレベルのエビデンスが存在し、evidence-based medicineが実践できるところです。また基礎研究や基礎医学の知識も非常に重要で、まさに“Oncology”と言える領域です。

そして乳腺科は女性が有利とは言われますが、男性医師も必ず必要な場面があり、当科としても大歓迎です。

以上、当科について、お分かりいただけたでしょうか?

なにかご質問がありましたらいつでもご連絡ください。見学も随時可能です。

是非、愛大乳腺FAMILYへ!!

大学、経歴を問わず広く入局者を募集しています。
お問い合わせは surgery1@m.ehime-u.ac.jp まで。