
当院では、以下の臨床研究を
と共同で実施しております。この研究は、当院と上記医療機関共同で実施された『CCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫患者(初発未治療患者)を対象としたVCAP/AMP/VECP(mLSG15)療法とmLSG15+KW-0761療法による後期第Ⅱ相ランダム化比較試験』(以下、0761-003試験)に参加頂いた患者さんの臨床試験終了後の臨床経過・予後調査を、通常の診療で得られた過去の記録をまとめることによって行います。このような研究は、厚生労働省の「臨床研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんお一人お一人から直接同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、下記の「問い合わせ先」へご照会ください。
CCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫患者(初発未治療患者)を対象としたVCAP/AMP/VECP(mLSG15)療法とmLSG15+KW-0761療法による後期第Ⅱ相ランダム化比較試験(治験実施計画書番号:0761-003)終了後の予調査に関する臨床研究
愛媛大学医学部附属病院・第一内科
藤原 弘(第一内科 講師)
現在の医療水準を以てしても、治療が難しい「成人T細胞性白血病リンパ腫(ATL)」に対する新しい治療薬として、抗CCR4抗体KW-0761(一般名:モガムリズマブ(遺伝子組換え))が開発され、第Ⅰ相臨床試験(0761-0501)および第Ⅱ相臨床試験(0761-002)が実施され有望な結果を得ました。その結果、厚生労働省で臨床試験の成績が審査され、KW-0761は『CCR4陽性の再発・難治ATL』の適応症を持つ薬剤(製品名:ポテリジオ)として実地臨床への導入が決まり、協和発酵キリン株式会社より発売されました。
その後、CCR4陽性の初発ATLの患者さんを対象として、現時点においてATLに対する標準的な化学療法とされるmLSG15療法を単独で行った場合(『mLSG15療法』)と、mLSG15療法にKW-0761を組み合わせた場合(『mLSG15+KW-0761療法』)とで、それぞれどのくらい効果があるかおよび安全であるかを検討した比較試験(0761-003)が当科も参加した治験として実施されました。この臨床試験で患者さんから得られた臨床的な情報をもとに、厚生労働省へ『CCR4陽性の初発ATL』の適応症の申請がなされました。その際、初発ATLに対するKW-0761の長期的な有効性を判定するためには、治験終了後の臨床情報(体の状態、病気の経過、新たに追加された治療など)を合わせて判断することが不可欠であると判断されました。そこで治験の際の臨床情報と本研究により得られる長期予後に関する情報を合わせて検討して、ATLに対する「ポテリジオ」を用いた治療をより有効かつ安全なものとすることを目的に本試験が計画されました。
収集した情報は名前、住所など患者さんを直接特定できる個人情報を除いて匿名化いたしますので、個人を特定できるような情報が外に漏れることはありません。また、研究結果は学術雑誌や学会等で発表される予定ですが、発表内容に個人を特定できる情報は一切含まれません。また、本研究の目的が、協和発酵キリン(株)が開発したATL治療薬「ポテリジオ」のより有効な使い方の確立、いわゆる「育薬」も目的としていることから、個人情報を除いて公表される研究結果は、本医薬品開発者であり研究委託者である協和発酵キリン(株)にも提供されます。
この研究の対象となられる方で「ご自身の診療録(カルテ)は除外してほしい」と望まれる方は下記お問い合わせ先までご連絡下さい。
愛媛大学医学部附属病院・第一内科 藤原 弘
〒791-0295 愛媛県東温市志津川 Tel: 089-960-5296