研究内容のご紹介

超急性期脳梗塞における診断法の開発

更新日:2014/05/01

血栓溶解療法とは、発症より早期の脳梗塞患者に対して、血栓を溶かす薬を投与して、詰まった血管を再開通させて、脳梗塞に陥りつつある脳細胞を救おうとする治療です。この治療の問題点は、治療後におこる脳出血(出血性梗塞ともいいます)です。もし、すでに死んでしまった脳(完全に梗塞になってしまった脳)に血流を再開させると、血管が裂けて脳出血がおこり、脳にさらに重大なダメージを与え、時に死に至ることもあります。
 そこで、治療によって脳が生き返るかどうかということを、治療前に短時間で診断する必要があります。最近の研究では、脳血流検査(SPECT, スペクト)や最新のMRI検査であるDiffusion/Perfusion MRI(ディフュージュン/パフュージュン MRI)がこの診断に有用であると報告されています。愛媛大学脳神経外科では、脳血流検査によって病変部位の脳血流量が正常の約35%以上保たれている場合には治療可能ですが、35%以下の時には脳出血を起こす可能性が高いことを証明し、世界で初めてこの基準値を発表しました。
 最近では、Diffusion/Perfusion MRIやperfusion CTを用いた新たな解析を進めており、急性期脳梗塞の血栓溶解療法に関しては国内でもトップレベルの成果を上げています。