環軸椎亜脱臼
第一頚椎(環椎)と第2頚椎(軸椎)は頚椎の中でも特殊な形をしている。
環椎横靱帯という靱帯が軸椎の突起を環椎前弓に押しつけるように存在しているが、何らかの原因でこの靱帯がゆるんだり切れたりすると環椎と軸椎が不安定となり、首を前屈させたときに環椎が前方へずれることによって脊柱管が狭くなる。
関節リウマチ患者やダウン症で頻度が高い
症状
1)後頭部痛やこの部のしびれ
2)手足のしびれ、運動麻痺、排尿障害
診断
レントゲン側面像で頚椎の屈曲位と伸展位で環椎―軸椎の位置関係を観察することにより比較的簡単に診断できる。
環軸椎の部位で脊髄が圧迫されると、最悪では呼吸不全が起こり生命の危険がある。症状がすでに出はじめている場合には手術(固定術)を考慮すべきである。とりあえずは頚椎カラーをすると安全が確保される。その後は脊椎専門医の受診をお勧めします。