リリカという薬の特徴
有効性
リリカ(プレガバリン)はNSAIDsが無効な難治性の疼痛、特に神経障害性疼痛に有効です。量を増やすことによって、鎮痛の程度を調節できるのもこの薬の特徴です。
使用に適さないケース
抗炎症作用は有りませんので、急性期の炎症にはNSAIDsが第一選択です。
腎排泄型の薬剤で、腎機能低下のある患者では量を少なめにするなどの配慮が必要となります。
安全性
NSAIDsにみられるような生命に危険を及ぼすような重度の副作用はありませんが、長期に使われるのであれば、血清クレアチニンの測定はしておいた方がよいでしょう(特に高齢者では腎機能が低下している人が多く、検査の必要性は高い)


特にお勧めの使用方法としては
NSAIDsが無効な慢性の神経痛
・以下の理由によりNSAIDsの投与を避けたい患者
a) 消化管障害が懸念される
b) 心臓血管系の障害(心不全やバイパス術後など)
注:現時点ではリリカ使用に際しては末梢性神経障害性疼痛の病名が必要です。
リリカの副作用と対策
リリカの主な副作用は
1)めまい
2)傾眠(眠気)
3)手足のむくみ
4)(長期投与で)体重増加
です。
これらの副作用は、何かの薬物で抑制できる者はありません。
1)2)に関しては、
・少なめの量から開始して、眠前投与とする。
・最初の数日は、車の運転は控えるように指導する
2点でしょうか?
しかしこの副作用は、時間とともに軽減していきます。段階的な薬の増量は比較的しやすい薬です。
患者さんに「体が慣れるまで、薬は少しずつ増やしていきます。最初はめまいや眠気がおこるかもしれませんが、すぐに体が慣れるので心配ありませんよ。でも2-3日は車の運転は控えてくださいね」と説明します。
3)4)に関しては不愉快なほどの程度になったら、他の薬剤への切り替えをした法がよいでしょう。

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