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2019.12.09 医学専攻

第68回ヘルスアカデミーを開催しました

 令和元年12月1日(日)、いよてつ高島屋ローズホールにて第68回ヘルスアカデミー「新時代を迎える脳卒中治療について考えよう」を開催しました。脳卒中予防と脳卒中の患者さん・ご家族の支援に役立つ知識について、3人の専門医が講演を行いました。
 まず、日本脳卒中協会愛媛県支部の久門良明副支部長から開会の挨拶がありました。その後、愛媛大学大学院医学系研究科脳神経外科学の渡邉英昭准教授から、脳卒中は脳梗塞、脳出血、くも膜下出血といった病気の総称で、血圧が高いほど脳卒中になる危険性が高まると説明があり、様子がおかしいと感じたら、“顔・腕・言葉”の状態を確かめ、症状があればすぐに救急要請をしてほしいと話がありました。続いて、同大学院の田川雅彦助教より、脳卒中の治療法として血栓回収療法がガイドラインでも推奨すべき治療となったことから、治療対象の幅が今後ますます拡がっていく傾向にあると説明があり、発症から治療までの間が短時間になるほど良好な転帰につながるため、今後も市民公開講座等で知識を深めてほしいと話がありました。
 第二部では、医療法人和昌会貞本病院の石川まゆ氏から、CTやMRI、超音波検査等の様々な画像診断検査について説明があり、超音波検査は患者さんにとって精神的・肉体的に負担が少なく、全身のさまざまな画像を得ることが出来る検査であると話がありました。続いて、同院先端医療センターの久門良明氏から、脳卒中・循環器病対策基本法が令和元年12月1日に施行されたと説明があり、地域に関係なく、全ての人が静脈血栓溶解療法や血栓回収療法を常時受けられることを目指していると話がありました。
 第三部では、久門氏がコーディネーターを務め、渡邉准教授、田川助教がパネリストとなり、Q&Aコーナーを設けました。参加者から「脳卒中は再発する可能性があるのか。」「脳幹出血は治療しても回復することはないのか。」など、多くの質問がありました。
 最後に、久門氏から閉会の挨拶があり、より良い診療体制を作るために病院や行政に要望してほしい、皆さんにとって良い医療環境を作りたいと締めくくりました。
 当院では、今後も市民の皆様の関心の高いテーマを取り上げた市民公開講座を開催してまいります。 

久門良明氏による挨拶
久門良明氏による挨拶
質疑応答の様子
質疑応答の様子