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2016.03.16 活動報告

平成27年度地域医療再生学講座(寄附講座)活動報告書

 平成28年3月
愛媛大学大学院医学系研究科 地域医療再生学講座

地域医療再生学(寄附講座)の平成27年度活動報告

久門良明(地域医療再生学講座主任教授)

当講座は、愛媛県の寄附講座として地域医療支援のために平成22年4月に開設され、当初は4年の予定でしたが2年間延長されました。6年目の平成27年度は最終年に当たりますが、平成28年度からは四国中央市の寄附講座として継続されることになりました。今年度は節目の年になりましたので、円滑な移行のために三つの全体事業を行いました。

一つ目は、“講座6年間の活動内容と今後の展望”について報告するために、「地域医療再生学講座活動報告会」を平成28年2月6日(土)に四国中央消防防災センター大会議室にて開催しました。愛媛大学医学部からは満田憲昭医学部長、石井榮一小児科学教授、四国中央市からは篠原 実市長、白石文雄宇摩医師会長をはじめ多くの方々(106名)にご出席頂きました。司会は松本 調助教が務め、私は「地域医療再生学講座6年間の歩みと脳卒中医療への貢献」のタイトルで、当講座6年間の活動概略と脳卒中地域連携事業として急性期から維持期までの医療連携に向けた事業経過について報告しました。間島直彦教授は「四国中央市におけるロコモティブシンドローム(運動器症候群)予防」のタイトルで、ロコモ対策としての骨折予防の重要性を強調し、ロコモ教室を通して運動機能やバランス機能改善を図っていることを紹介しました。元木崇裕助教は「宇摩地区小児医療への6年間の取組み」のタイトルで、東予東部小児二次救急システム構築の経緯、ならびに発達障害や不登校の悩みを抱える小児へのリハビリテーションやカウンセリングへの新たな取組みについて報告しました。関係機関から多くの方に会場準備や案内などお手伝い頂き、関連機関や施設との関係が深まり、来年度以降に向けて良い橋渡し事業になりました。

二つ目は、当講座主催の市民向けの講演会を行なうことで、「サテライトセンター市民フォーラム」を平成28年2月3日(水)に土居文化会館ユーホールで開催しました。参加された市民150名に、当講座のサテライトセンターが四国中央市のHITO病院と四国中央病院にあり、地域医療貢献のために、診療支援のみならず医学生への教育や様々な事業を展開していることを紹介しました。

三つ目は、当講座独自のホームページを作成することです。地域に密着した様々な活動成果や事業内容について、医療関係者のみならず、市民の方々にも広く紹介して、ご理解とご協力を頂くことが目的です。今後も、活動報告会、市民フォーラム、ホームページの更新を継続し、地域から全県に向けた情報を発信していきたいと思います。

なお平成27年4月にはスタッフの移動があり、小児科は西村幸士助教から元木崇裕助教に代わり、脳神経外科には松本 調助教が加わりました。今年度も、各スタッフが例年通りに、サテライトセンターでの診療支援、教育(1年生の介護体験実習、5年生の選択型臨床実習、クリニカルクラークシップと初期研修医の研修)に携わるとともに、多くの臨床に関わる事業を開始・継続・展開して地域医療に貢献しました。また、学内の教室では平成27年3月より本田聖子さんに代わって丹生谷梨奈さんに当講座の事務的業務を引き継いで頂いています。地域サテライトセンターでは宮内涼子さんに、地域での事務的業務とともに、脳卒中地域連携および相談事業を継続して頂いております。

第5回地域医療再生セミナー(平成27年11月13日開催)において、私と間島教授の二人は1年の活動を振り返り、来年度に向けて新たな目標を明確に致しました。今後も、愛媛大学医学部「地域医療再生学」講座の果たす役割について各スタッフが自覚し、協力して任務を全うしていきたいと思います。