研究紹介

医療情報学は兵站(へいたん)学と訳されますが、戦場の輸送・宿営・糧食などに関するあらゆる後方事務であるといえます。医療最前線の臨床現場を支援する後方事務を表現する言葉として、例えは物騒ですが最も近い内容の表現です。看護婦・医師・コメディカルスタッフなどの人的資源から病床・医療機器・薬剤などの物的資源、そして患者情報からオーダリング情報までの医療に関するあらゆる資源を必要なところへ必要な時に最善の状態で提供するロジスティクスのための学問が医療情報学です。従って、情報学に通じるのみでなく、臨床の医師でもあることが強く望まれます。

研究に関するご協力のお願い

愛媛大学医学部附属病院を受診している患者さんへ

研究に対するご協力のお願い

愛媛大学医学部附属病院では、医学・医療の発展のために様々な研究を行っています。この研究は、愛媛大学医学部附属病院の臨床研究倫理審査委員会での審査・承認、病院長の許可を受けて実施しております。

今回の研究では、患者さんのカルテの記録を使用します。研究の内容を詳しく知りたい方や、カルテの情報を利用することにご了解いただけない方は、以下のお問い合わせ先までご連絡下さい。

研究課題名医療情報と有害事象報告を国際的に統合した薬剤関連急性腎障害の発現および重症化予測モデルの構築
研究機関名愛媛大学医学部附属病院
情報の 提供を行う 研究機関の長愛媛大学医学部附属病院 病院長 杉山 隆 (情報の提供元の管理責任者)
研究責任者 (個人情報管理者)愛媛大学大学院医学系研究科医療情報学講座 教授 木村 映善
研究期間研究機関の長の許可日 ~ 2026年3月31日
対象2011年10月から2023年9月に愛媛大学医学部附属病院に入院された方のうちバンコマイシン(VCM)またはリポソーマルアムホテリシンB(L-AMB)を投与された18歳以上の患者
利用する情報等(利用するカルテ情報) 性別、年齢、身長、体重、BMI、病名、手術、処方・注射データ、血液検査データ、入退院歴 等
研究の概要薬剤が原因で腎機能が低下することがあります。重症化を避けるためにも、急性腎障害(AKI)を早期に発見することは重要です。そこで、電子カルテの情報と日米の有害事象報告システムを用いてVCMまたはL-AMB投与後におけるAKIの発現と重症度を予測する手法の構築を目指しています。 本研究では、人工知能の1つである機械学習を用いてAKIを予測するモデルを作成します。
個人情報の取扱い名前、住所など患者を直接特定できる情報を除いて仮名化した上で分析いたします。個人を特定できるような情報が外に漏れることがないように厳重に管理いたします。なお、研究結果は学術雑誌や学会等で発表される予定ですが、発表内容に個人を特定できる情報は一切含まれません。
お問い合わせ先愛媛大学大学院医学系研究科医療情報学講座 川上 幸伸 791-0295 愛媛県東温市志津川454 Tel: 089-960-5695