委員長挨拶
愛媛大学医学部は、1973年に新設医学部として設置されました。その翌年には東温市(当時の温泉郡重信町)に移り、これまで40年以上東温市と共存共栄で発展してまいりました。
東温市には、愛媛大学医学部および附属病院の他にも多くの医療機関が集まっており、人口1万人当たりの医師数が全国で3位という特徴を持つだけでなく、政策として地域医療体制の充実や集団健康診査の実施に力を入れています。また、健康・医療機器メーカーであるパナソニックヘルスケア(株)等の健康産業関連企業や、全国でも極めてめずらしい地域拠点型劇場である坊っちゃん劇場が立地しており、健康・長寿をテーマとした事業を推進するのに最適な地域です。
一方、愛媛大学の基本理念の一つに「地域とともに輝く大学」とあり、その第一の戦略として「地域の持続的発展を支える人材育成の推進」、第二の戦略として「地域産業イノベーションを創出する機能の強化」が掲げられています。これらの戦略に沿って、愛媛大学医学部では2015年に東温市と連携した「とうおん健康医療創生事業」を立ち上げました。
具体的な取り組みとして、「東温市健康医療創生研究会」が中心になって、愛媛大学医学部附属病院抗加齢センターさくらの湯ブランチの設置やヘルスツーリズムなどのヘルスケア事業の展開、地元の中小企業と共同したものづくり産業の創出などを行っております。
今後は、健康・長寿あるいは医療をキーワードとして、東温市、愛媛大学医学部と地元の中小企業が一体となって、地域発展を支える人材育成や地域産業イノベーションの創出に力を入れ、「東温市モデル」や「愛媛大学モデル」のブランド化を目指していきたいと考えております。