地域医療活性化・女性医師支援に関する特別講演会を開催しました【8月5日(金)】
平成28年8月5日(金)、医学部40周年記念講堂にて、奈良県立医科大学の吉岡章名誉教授が「Glocalへの道 ―奈良県立医科大学の取組み―」と題し、特別講演を行いました。
吉岡名誉教授は、血友病研究のグローバルリーダーとして高度先進医療を実践されるとともに、平成20年から26年まで奈良県立医科大学理事長・学長として、地域医療推進や女性研究者・医師のキャリア形成に尽力されました。今回、そのご経験をもとに①地域医療活性化と高度洗先進医療推進の両立、②女性研究者・女性医師のキャリア形成支援 についてお話しいただきました。
吉岡名誉教授は、まず、地域医療活性化(Local)と高度先進医療推進(Global)の両立(Glocal)について話されました。医科大学・医学部最大のミッションである「地域医療貢献」のためには、優秀な医療人を育成し、多くの人材を地域に派遣・配置することが求められ、また、世界トップクラスの研究力と高度先進診療力を開発・推進することも使命であると述べられました。この、LocalとGlobalの両立が「Glocal」であり、「Glocal」を目指すためには、女性が教育、研究、診療のすべてに存分に力を発揮することが必須であると話され、奈良県立医科大学の取り組みについて述べられました。
その後、女性研究者・女性医師のキャリア形成の支援について話され、女性研究者や教員及び上位職教員を増加させるために、学内保育園の定員を18人から64人に増やしたり、子どもの疾病時のため特別休暇については、対象児童の年齢のを引き上げたり等、環境整備に取組んだことを述べました。次に、産休終了後の退職防止のための方策や、職員にハラスメント研修の義務付け、女性研究者と医師の交流会を実施したり等、意識改革の取組みについても話されました。他にも、復帰研修プログラムや休業制度の整備等について述べられ、参加者は熱心に聴き入っていました。
今回の講演を通して学んだことを活かし、医学部及び附属病院は、地域医療活性化と高度先進医療の推進及び女性医師の支援について、さらなる取組みを実施していきます。