Course

病理診断学

Course introduction

講座紹介

病因・病態領域
病理診断学

病理診断を中核に、
教育・研究を一体的に展開し、
病態の本質解明と病理専門医の
養成を目指します。

病理診断学講座は、昭和48年4月の愛媛大学医学部開設当初に設置された主要講座の一つである分子病理学講座を前身とします。2026年4月に附属病院の病理診断科・病理部と統合し、新たに病理診断学講座として発足しました。初代教授として藤本正数が着任し、病理診断・教育・研究を一体化した体制のもと、新たな歩みを開始しています。これまでの伝統と新体制を基盤として、医学部教育、病理学研究、病理診断(病理解剖、組織・細胞診断、分子病理診断)を三本の柱とし、愛媛大学医学部附属病院における病理診断業務と一体となって、若手研究者の育成および病理専門医の養成に取り組んでいます。

【講座問い合わせ先】

病因・病態領域 病理診断学 〒791-0295愛媛県東温市志津川454
TEL:089-960-5265 / FAX:089-960-5267
公式HP http://www.m.ehime-u.ac.jp/school/pathology1/

Research content

研究内容

本講座では、形態学的解析を基盤とした病理学研究を軸に、分子生物学的手法や最新の解析技術を組み合わせることで、疾患の病態解明を目指しています。特に、病理診断と密接に連携し、ヒト病理検体を用いた臨床病理学的研究を重視しています。

 

主な研究内容は以下の通りです。

 

  • 形態学と分子情報の統合解析

病理組織の詳細な観察を出発点とし、遺伝子発現、蛋白質発現などの分子情報を組み合わせることで、疾患の本態解明を目指します。

 

  • 空間トランスクリプトミクスを用いた病態解析

組織内における遺伝子発現の空間分布を解析し、腫瘍をはじめとする疾患における微小環境や細胞間相互作用の理解を進めています。

 

  • ヒト病理検体を用いた臨床病理学的研究

手術標本、生検材料、病理解剖例などを用い、病理診断と連動した実臨床に直結する研究を展開しています。

 

  • 遺伝子改変動物を用いた個体レベルの解析

遺伝子改変マウスなどを用いて、分子レベルの変化が組織・個体レベルの病態にどのように反映されるかを検討しています。

Main achievements

主な実績

  • sFRP4-dependent Wnt signal modulation is critical for bone remodeling during postnatal development and age-related bone loss. Ryuma Haraguchi, Riko Kitazawa, Kiyoshi Mori, Ryosuke Tachibana, Hiroshi Kiyonari, Yuuki Imai, Takaya Abe, Sohei Kitazawa, Scientific Repots, 2016 Apr 27;6:25198. doi: 10.1038/srep25198.
  • Novel GLI3 variant causing overlapped Greig cephalopolysyndactyly syndrome (GCPS) and Pallister-Hall syndrome (PHS) phenotype with agenesis of gallbladder and pancreas. Ito S, Kitazawa R, Haraguchi R, Kondo T, Ouchi A, Ueda Y, Kitazawa S. Diagn Pathol. 2018 Jan 3;13(1):1. doi: 10.1186/s13000-017-0682-8.
  • Growth plate-derived hedgehog-signal-responsive cells provide skeletal tissue components in growing bone. Haraguchi R, Kitazawa R, Imai Y, Kitazawa S. Histochem Cell Biol. 2018 Jan 22. doi: 10.1007/s00418-018-1641-5.
  • Pathologic conditions of hard tissue: role of osteoclasts in osteolytic lesion. Kitazawa R, Haraguchi R, Fukushima M, Kitazawa S. Histochem Cell Biol. 2018 Jan 22. doi: 10.1007/s00418-018-1639-z.
  • Morphology-oriented epigenetic research. Kitazawa S, Haraguchi R, Kitazawa R. Histochem Cell Biol. 2018 Jul;150(1):3-12. doi: 10.1007/s00418-018-1675-8.
  • Activation of protein kinase C accelerates murine osteoclastogenesis partly via transactivation of RANK gene through functional AP-1 responsive element in RANK gene promoter. Kitazawa R, Kinto-Shibahara S, Haraguchi R, Kohara Y, Kitazawa S. Biochem Biophys Res Commun. 2019 May 27. pii: S0006-291X(19)31040-X. doi: 10.1016/j.bbrc.2019.05.144.
  • Recent Insights into Long Bone Development: Central Role of Hedgehog Signaling Pathway in Regulating Growth Plate. Haraguchi R, Kitazawa R, Kohara Y, Ikedo A, Imai Y, Kitazawa S. Int J Mol Sci. 2019 Nov 20;20(23). pii: E5840. doi: 10.3390/ijms20235840.

Educational materials

教育に関する資料

Staff introduction

スタッフ紹介

教授からのメッセージ


病理学は、顕微鏡を通して「病気の本質」に迫る学問です。目の前の一枚の組織標本の中には、細胞レベルから個体レベルに至るまでの多くの情報が凝縮されており、それを読み解くことが病理学の醍醐味であり、責任でもあります。
本講座では、医学部附属病院における病理診断を担いながら、日々の診断で得られる知見を基盤として研究へと展開し、さらにその成果を教育へと還元するという、診断・研究・教育が有機的に結びついた体制を構築しています。病理診断は単なる「最終診断」ではなく、臨床と基礎をつなぐ出発点であり、新たな医学的発見へとつながる重要な営みです。

研究においては、形態学的解析を基盤としつつ、分子生物学的手法や空間トランスクリプトミクスなどの新しい技術を取り入れることで、組織の中で何が起こっているのかを空間的・分子的に解明することを目指しています。分子から組織、さらには個体へと至る多階層的な視点から病態を理解し、これまで知られていなかった病態を見出し、新しい病気を見つけ、その本質に名前を与えることもまた、本講座が目指す研究の一つです。
教育面では、医学部における基礎講座としての役割を担うとともに、学生一人ひとりが主体的に考え、研究に取り組むことを重視しています。研究は決して特別なものではなく、「なぜだろう」と考えることから始まります。その問いを大切にし、自らの手で確かめていく過程こそが、医学を学ぶ上での大きな財産になります。
病理学は、すべての臨床医学の基盤であり、同時に未来の医療を切り拓く学問でもあります。本講座が、皆さんにとって病理学の魅力に触れ、医学研究の面白さを実感する場となることを願っています。

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