Course

口腔顎顔面外科学

Course introduction

講座紹介

器官・形態領域
口腔顎顔面外科学

よく遊び、よく学ぶ、

グローバルな医局を

目指します。

「よく遊び、よく学べ!」、「遊びに夢中になれる者は良い仕事ができる」をモットーに、教育・研究・臨床のバランスがとれた「熱い教室作り」を目指しています。医学部の講座として、学部教育、歯科医師卒後臨床研修、大学院教育、研究、臨床にそれぞれの目標を定め活動しています。また、地域関連病院や開業医科歯科医院との連携、紹介患者さんの手術等への参加等、医科歯科連携の促進にも力を入れております。詳しくは当講座のHPをご覧ください。

【講座問い合わせ先】

器官・形態領域 口腔顎顔面外科学 〒791-0295愛媛県東温市志津川454
TEL:089-960-5393 / FAX:089-960-5396
公式HP http://www.m.ehime-u.ac.jp/school/dentistry/

Research content

研究内容

  • 口腔癌のCXCR4システムを介した転移機構における分泌型miRNAの役割

CXCR4シグナルの下流に存在する分泌型miRNAを同定し、CXCR4シグナルの癌微小環境への作用機序を明らかにすることを目的としている。CXCR4特異的阻害剤であるAMD070が、口腔癌細胞のin vitroでの遊走とマウス転移モデルでの転移を抑制することを現在明らかにしており、さらなる研究を進めている。

  • 超高悪性口腔腫瘍のゲノム・エピゲノム解析

悪性口腔腫瘍には治療後直ちに局所再発あるいは転移を来たし、放射線や化学療法にも抵抗性を示し予後不良となる症例が存在する。そこで、このような症例よりゲノム DNA および total RNA を抽出し、ゲノム・エピゲノム解析を試みている。現在、ゲノム DNA を用いて腫瘍遺伝子変異解析を行い、TP53、PIK3CA、HRAS の変異の検出、さらに、total RNA を用いてマイクロアレイによる遺伝子発現解析を行っている。

  • 脈管内を移動する癌細胞を標的とした転移制御研究

癌細胞は、アポトーシス/アノイキスへの抵抗性を獲得することで、転移を可能とするという作業仮説に基づきSrcとA20に着目して研究を展開している。さらに、ヒトが本来有しており、強力なアポトーシス誘導能を有するTNF-related apoptosis inducing ligand (TRAIL) は、治療への応用を見据える上で注目されている。Srcの量的、質的変動とTRAILの感受性について検討を行っている。

  • リンパ節転移診断遺伝子アルゴリズムの構築による口腔癌リンパ節転移予測の確立

本研究では、原発組織の網羅的遺伝子解析の結果を用いたリンパ節転移診断アルゴリズムを構築し、cN0 症例のなかで、頚部リンパ節転移の可能性が高い症例のみを抽出する、リンパ節転移診断遺伝子アルゴリズムを構築することを目的としている。本研究は、アルゴリズムの構築による cN0 症例における治療成績の向上、過剰医療や不足医療による医療費の削減、標準治療の確立という EBM に基づいた cN0 症例の治療方針へのパラダイムシフトにつなげることを最終目標としている。

  • mGluR5特異的経口阻害剤RG7090による口腔癌の転移抑制療法の開発

本研究では、CXCR4 システムを介した口腔癌の転移に対するmGluR5特異的阻害剤RG7090 の効果を検討することを目的としている。RG7090 は従来のmGluR5 阻害剤に比べ半減期が長く、隔日経口投与が可能であるためmGluR5をより低侵襲かつ持続的に抑制することができ、現在、in vitro/vivoにおいての検証を行っている。

  • 口腔扁平上皮癌における 血清 Exosomal miRNA の発現機能解析

口腔扁平上皮癌患者および健常者血清から Exosome miRNA を抽出し、マイクロアレイ解析を行い、口腔扁平上皮癌患者で 3 倍以上発現亢進する miRNA を 33 種類、3 倍以上発現低下する miRNA を 15 種類同定している。これらの機能解析を行い、口腔癌治療の臨床応用を目的としている。

  • 脂肪細胞の分化およびアディポカイン作用に関わるヒト特異的分子の探索

本研究では、DDTを含むアディポカインの作用や脂肪細胞分化機序に関わる分子をヒトとマウスの前駆脂肪細胞を用いて検討し、その差異を明らかにすることで、ヒト特異的なアディポカイン作用と脂肪細胞分化機序の解明を目指している。

Main achievements

主な実績

  • Determination of the origin of oral squamous cell carcinoma by microarray analysis: Squamous epithelium or minor salivary gland? Kinouchi M, Izumi S, Nakashiro KI, Haruyama Y, Kobashi G, Uchida D, Hasegawa T, Kawamata H. Int J Cancer. 2018 Nov 15;143(10):2551-2560.
  • Prognostic impact of preoperative serum interleukin-6 levels in patients with early-stage oral squamous cell carcinoma, defined by sentinel node biopsy. Goda H, Okamoto M, Nakashiro KI, Hino S, Murase R, Hamakawa H. Oncol Lett. 2017 Dec;14(6):7965-7969.
  • Overexpression of TSC-22 (transforming growth factor- β-stimulated clone-22) causes marked obesity, splenic abnormality and B cell lymphoma in transgenic mice. Uchida D, Kawamata H, Omotehara F, Miwa Y, Horiuchi H, Furihata T, Tachibana M, Fujimori T. Oncotarget. 2016 Mar 22;7(12):14310-23.
  • Therapeutic potential of targeting cell division cycle associated 5 for oral squamous cell carcinoma. Tokuzen N, Nakashiro K, Tanaka H, Iwamoto K, Hamakawa H. Oncotarget. 2016 Jan 19;7(3):2343-53.
  • Identification of Akt1 as a potent therapeutic target for oral squamous cell carcinoma. Nakashiro K, Tanaka H, Goda H, Iwamoto K, Tokuzen N, Hara S, Onodera J, Fujimoto I, Hino S, Hamakawa H. Int J Oncol. 2015 Oct;47(4):1273-81.
  • The role of metabotropic glutamate receptor 5 on the stromal cell-derived factor-1/CXCR4 system in oral cancer. Kuribayashi N, Uchida D, Kinouchi M, Takamaru N, Tamatani T, Nagai H, Miyamoto Y. PLoS One. 2013 Nov 13;8(11):e80773.

Staff introduction

スタッフ紹介

教授からのメッセージ


2019年4月より当講座の教授を拝命いたしました、内田大亮です。私は在任中に次のことを目標にしたいと考えています。

①学生や医局員(院生)の心に火をつけられるような教育をしたいと思います
②大学人として、歴史の評価に耐える愛媛大学発の研究成果を残したいと思います。
③診療は全人格の表現であり、自分自身あるいは身内に施してほしい治療をすべての患者様(愛媛県民)に提供したいと思います。

今後共、当講座をよろしくお願い申し上げます。

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