Couse

解析病理学

Course introduction

講座紹介

病因・病態領域
解析病理学

無細胞インフラマソーム再構成システムを用いた最新の病理学研究により難病の病態解明と治療に貢献

本講座では、癌、炎症、代謝障害、メタボリックシンドロームなどの疾患について、インフラマソームの機能に着目した研究を展開しています。具体的には、コムギ胚芽無細胞蛋白質合成技術により、試験管内インフラマソーム活性化システムを構築し、疾患毎に種々のインフラマソームを直接活性化する因子を探索します。また、新たに開発したプローブによって病理組織標本中でのインフラマソームの活性化状態を可視化することにより、疾患に特異的な種々のインフラマソーム動態の解析を行います。これらの知見を臨床応用するため、新たなプローブの病理コンパニオン診断応用にむけての橋渡し研究を加速させ、種々のインフラマソームを標的とした低分子化合物による副作用のない分子標的治療法の開発を目指しています。

【講座問い合わせ先】

病因・病態領域 解析病理学 〒791-0295愛媛県東温市志津川454
TEL:089-960-5269 / FAX:089-960-5271
公式HP https://www.m.ehime-u.ac.jp/school/pathology2/

Research content

研究内容

東大創薬機構から提供を受けた化合物ライブラリーをスクリーニングし、インフラマソームを標的とした新たな分子標的薬候補を探索。

インフラマソームの活性化を検出するプローブによりインフラマソームが原因となる疾患をインフラマソーム病と再定義する。

循環器疾患や内分泌疾患などの生活習慣病の発症にどのようなインフラマソームが関与しているのかを明らかにする。

Main achievements

主な実績

  • The role of interleukin-1 in general pathology.
  • Amyloid β directly interacts with NLRP3 to initiate inflammasome activation: identification of an intrinsic NLRP3 ligand in a cell-free system.
  • IAPP/amylin deposition, which is correlated with expressions of ASC and IL-1β in β-cells of Langerhans’ islets, directly initiates NLRP3 inflammasome activation.
  • Reconstituted AIM2 inflammasome in cell-free system.
  • Microvasculature of carotid atheromatous plaques: hemorrhagic plaques have dense microvessels with fenestrations to the arterial lumen.

Staff introduction

スタッフ紹介

教授からのメッセージ


愛媛大学医学部 解析病理学講座の増本純也です。教室は研究棟3階の中央にあります。当講座は、プロテオサイエンスセンターの病理学部門2年目でもあります。愛媛大学が誇る世界最先端のコムギ胚芽無細胞蛋白質合成技術を、実験病理学、人体病理学、診断病理学に応用する狙いを担っています。生物は外界との様々な環境からの刺激と折り合いをつけながら存在していますが、ヒトも例外ではありません。病理学総論では、これらの刺激を細胞傷害因子といいます。私はそのセンサーをまとめる分子を発見しました。当教室では、細胞傷害因子が細胞の受容体で認識される現象を試験管内で再現できるシステムを構築しました。このシステムを使って、病理組織標本のなかで観察される現象の最初の原因を世界で一番につきとめたいと思っています。教官をはじめとするスタッフは少数精鋭ですが、この当講座にしかないオンリーワンの解析システムを駆使して、世界と勝負できる病理学教室を目指しています。それには学内学外の多くの先生方との共同研究やご支援が必要です。このような教室にご興味をいただけた方は、ぜひご連絡をいただけたら幸いです。

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