愛媛脳卒中シームレス研究会設立の目的
現在のところ、脳卒中は癌、心疾患、肺炎に次いで第四位の死亡率ですが、神経後遺症のために要介護度が高い群(要介護度4、5)の原因疾患としては第一位で、30%以上を占めています。つまり、治療により救命されたとしても、様々な神経後遺症とともに生活しなければならないことを意味しています。
脳卒中の治療は、急性期治療、回復期リハビリテーション、維持期治療の順に行われます。例えば急性期には、破裂脳動脈瘤のネッククリッピング術やコイル塞栓術、脳出血の血腫除去術、脳梗塞の血栓溶解療法や血栓改修術など、疾患や病態に応じた治療が選択されます。しかし、的確な治療が行われた場合でも、出血や梗塞のために神経が一旦傷害されますと、運動麻痺や失語症などの神経症状を残します。そのため、リハビリテーションにより神経機能の改善が図られ、その後は維持期施設で再発防止や発症予防の治療が継続されます。
これまでは急性期病院では脳卒中に対する治療が優先されて専門的なリハビリテーションの開始が遅れ、廃用性症候群のため機能回復が不十分になることがありました。そこで、急性期病院からリハビリ施設への円滑な転院が進むように、平成20年度の診療報酬改定で脳卒中連携パスを用いた地域医療連携の保険診療が認められ、全国各地において連携体制の構築が始まりました。
愛媛県でも、全地域で脳卒中地域医療連携システム構築を進めるために、平成20年に本研究会(愛媛脳卒中シームレス研究会)が設立されました。本研究会活動を通して、脳卒中地域連携パスの導入により施設間の地域連携を強化して急性期・回復期・維持期での切れ目のない(シームレス)脳卒中リハビリテーションを実現することにより、脳卒中患者の入院期間短縮や日常生活動作改善などの医療の質の向上や効率化を目指しています。
世話人について(五十音順、敬称略)
代表世話人
國枝 武治 | 愛媛大学大学院医学系研究科 脳神経外科学教授 |
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顧問
大西 丘倫 | 和昌会貞本病院 脳疾患先端医療センター センター長 愛媛大学 名誉教授 |
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櫃本 真聿 | 四国医療産業研究所 所長 日本医師会総合政策研究機構 客員研究員 |
世話人
岩田 真治 | 愛媛県立中央病院 脳神経外科部長 |
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木戸 保秀 | 松山リハビリテーション病院 理事長・院長 |
久門 良明 | 愛媛大学大学院医学系研究科 地域医療再生学教授 |
須賀 正和 | 松山市民病院副院長 脳神経外科部長 |
善家 喜一郎 | 市立宇和島病院副院長 脳神経外科科長 |
武田 定典 | 武田脳神経外科 院長 |
田中 英夫 | 愛媛県立新居浜病院 脳 |
武智 昭彦 | 松山赤十字病院 脳神経外科部長 |
冨田 直明 | 今治保健所長 |
仁志川 高雄 | 吉野病院 院長 |
西原 潤 | 大洲中央病院 脳神経外科 |
畠山 隆雄 | 済生会松山病院 脳神経外科センター長 |
日浅 陽一 | 愛媛大学院医学系研究科医学専攻 病因・病態消化器・内分泌・代謝内科学 教授 愛媛大学医学部附属病院 総合診療サポートセンターセンター長 |
廣岡 昌史 | 愛媛大学医学部附属病院 総合診療サポートセンター 副センター長 准教授 |
藤田 正明 | 伊予病院 院長 |
藤田 学 | 愛媛県立今治病院 院長 |
渡部 昌平 | JCHO宇和島病院 院長 |
会計監査
坂本 貴志 | 真網代くじらリハビリテーション病院 副院長 |
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田中 宏明 | 美須賀病院 院長 |