愛媛大学大学院医学系研究科 病因病態領域 救急医学 愛媛大学大学院医学系研究科 救急航空医療学 愛媛大学医学部附属病院 救急科

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救急科紹介

概要

沿革

愛媛大学医学部附属病院救急科は、平成7年に四国で初めて訓令化された救急医学講座を基盤としている。現在、14床のICU2と、3次救急までカバーする救急外来を運営し、専門診療科と協力し入院診療を行う救急医療を展開している。また、院内のみならず院外活動も視野に入れ活動している。地域医療再生の一役を担うため、広域搬送によって、多発外傷や急性呼吸循環不全などの重症者を集約する救命救急センターの実現を目指している。

施設

救急専門医認定施設であると同時に、県内唯一の救急指導医認定施設である。

業務

救急外来での振り分け業務が主なER型救急ではなく、多発外傷、中毒、ショック、敗血症などでは、初療後もICU2で重症の患者の全身管理を行う。さらに、救急医療の重要な課題である、病院前救護におけるMedical Control、緊急被ばく医療、災害医療支援チーム(DMAT)において、県内の病院と協力体制を築いている。

ご挨拶

佐藤格夫(さとうのりお)

愛媛大学大学院医学系研究科 救急医学講座
佐藤格夫(さとうのりお)

 愛媛大学医学部附属病院救急科は、平成7年に四国で初めて訓令化された救急医学講座(初代教授:白川洋一教授)を基盤としています。平成19年に、2代目:相引眞幸教授の後を受け、平成31年4月1日より、3代目教授として私が責任者となり、現在、重症な3次救急医療を展開しています。入院から退院まで診療する完結型救急医療と各科の専門性とのコラボレーションをバランスよく混ぜた医療提供を行い、患者さんにとって最良の治療の提供を心掛けています。
 2017年2月1日より愛媛県ドクターヘリ事業も始まり、愛媛県の中予、東予、南予すべてからの重症患者の受け入れが増加しています。重症患者(三次疾患)の取り扱い疾患はドクヘリ搬送による多発外傷(頭部、胸部、腹部、顔面、四肢の各外傷)が多く、急性呼吸循環不全(ショック、敗血症、肺塞栓症など)、心肺停止、中毒、熱傷、環境因子による疾病(高体温症、低体温症)を中心に初療・集中治療を展開しています。必要な時は各科との連携のもとに患者にとって最もよい治療の提供をしています。本院実績として、救急車搬入台数は、年間750台前後で推移おり、ドクヘリ搬送の重症患者が増加しています。
 1次、2次救急医療に関しては、愛媛大学の救急科は中予地区や今治地区の救急輪番病院での診療やその後の患者受け入れに関しても協力体制をとっています。東予地区、大洲地区、宇和島地区などの支援も行っています。今後の救急科の展開として、愛媛大学医学部附属病院での近隣の救急車搬送の患者受け入れ体制強化にも取り組んでいき、病院近隣の住民へより安心した救急医療の提供もするべきだと考えています。
 上記のような診療体制の中、専門医機構の救急科専門医基幹型プログラムを有し、愛媛県内における日本救急医学会救急指導医認定施設でもあります。若手育成においては、救急科専門医の取得のみならず、他の専門医プログラムにも入り取得することも可能です。救急領域は様々な診療科が救急に関与するので、自分で目指したい救急医スタイルを目指すことが可能です。
 まずは理想とする救急医像を話してください。そこに向けて専門医取得後のことを話し合っていきましょう。今までにないスタイルを目指すことを応援します。

 研究に関して、基礎研究・臨床研究ともに展開しています。基礎研究は敗血症モデルにおける生体防御・免疫に関する研究、代謝動態、筋代謝、急性脊髄損傷に関する研究などを施行しています。臨床研究は、重症患者に対する凝固・線溶系に関する研究、学会主導がたの多施設における臨床研究にも参加をしています。国際学会への参加、海外留学への道も開いています。

 教育に関して、医学生、研修医、医師、救急隊員、医療者など対象に蘇生教育(BLS、ICLS)、MCLS、DMAT、重症外傷対応、人工呼吸器関連などを展開しています。 愛媛県の医療をよりよくしたい!!!という想いとともに、愛媛大学学生、研修医への教育をどんどん充実させています。
 救急科専攻医の育成は、何よりも各個人の目標設定を重視し、育成プログラムを提供していきたいと考えています。救急科プログラムに他の専門領域のプログラムも取得しダブルライセンスも良いことだと考えています(詳細は若手の救急医育成コーナーをご覧ください。)

愛媛県の救急医療をよりよくしていくために、一緒に切磋琢磨していける仲間を求めています!