お問い合わせ
Staff Column

スタッフコラム

イメージ:スタッフコラム

Staff Introduction テキサス留学記

スタッフ紹介

  • 中村壮志先生

    アメリカ・テキサス州ダラスにあるUT southwestern medical centerに9ヶ月間留学。最先端の心血管画像イメージングを学ぶ。当医局からテキサスへの留学は連続4人目であり、その集大成として殿(しんがり)をつとめる。

私は2018年7月から2019年3月までの9ヶ月間、アメリカテキサス州ダラスにあるUT southwestern medical centerに留学する機会を与えて頂きました。

ダラスはアメリカ南部のテキサス州北部にある都市で、フォートワース地区を含めたダラス都市圏は人口500万人を超えるテキサス州の金融・経済の中心地です。テキサスというと砂漠や荒野のイメージが強いですが、ダラス市内の実際は高層ビル群が立ち並ぶ大都市です。2018年の夏には例年以上に暑い日が続き、昼間は40℃を超える気温と強い日差しで気が滅入りそうになりましたが、冬に入ると一転して日本と同じような寒い日が続きました。

私がvisiting fellowとして所属したのはRadiology 分野の中のcardiothoracic imaging 部門で、主に心臓CTやMRIの解析および読影を行いました。Professor のDr. Suhny Abbaraは心臓のimagingでは世界的に有名な先生です。日常業務のみならず、循環器科との合同カンファレンス等でも様々な症例を目にすることができとても勉強になりました。しかし解析や読影の基本は私が大学院生として愛媛大学で学んできたことと大きな相違はない印象で、都市や病院の規模は違っていても愛媛は心臓imagingを学ぶ場としては素晴らしい環境にあったのだと再認識させられました。

留学には家族(妻、幼い娘2人)も帯同しており、週末毎に様々な場所を訪れることができました。9月は各地で秋祭り、10月にかけてはダラスでアメリカ最大のState Fair(お祭り)、10月31日まではHalloween関連のイベントが多数、11月の感謝祭休暇からクリスマス休暇まで、毎週のようにどこかのイベントに参加している状態でした。また、無事に現地の運転免許も取得できたので、ダラスに遠征にやってきた大谷翔平選手の応援に行ったり、クリスマス時期にサンアントニオのRiver walkの夜景を見に行ったり、片道10時間(約500マイル=800km!)かけてニューオーリンズまでオイスターを食べに行ったりと忙しい週末が続きました。

普段の海外出張の時には、牛角やラーメン屋、和食屋さんにわざわざ行くほど偏食の私でしたが、現地のハンバーガーやテキサスバーベキューは本当に美味でしたし、ビールは日本とは比較にならないほど種類が多く、安価で手に入りました。毎日の食事はオーガニック食材を使って妻が作ってくれたため、日本と同じ感覚で過ごせました。また、長女は現地の幼稚園に入園しましたが、我々が驚くほど馴染んでおり、毎日楽しそうに通っていました。アパートから少し車を走らせると、日本食スーパーやラーメン屋があったり、日本人の医師が経営するクリニックがあったりと何かと安心して過ごせました。

と書いてみると何の不安もなく過ごしていたように思われそうですが、実は留学前に最も心配していたのは貯金が底をついてしまわないか、ということでした(今回は留学先からの給料はなかったので)。しかし、医局の計らいによって、現地で日本の画像を遠隔読影しながら給料を頂けることになり、放射線科で良かったと心の底から思いました。放射線科は医局員も増えており、教授をはじめ、医局全体で留学希望を後押ししてくれます。前述したようにある程度の読影のスキルがあれば、海外で遠隔読影をしながら生活することも可能です。若い先生には積極的に留学に行って頂きたいなと思います。

最後になりましたが、留学をご推薦頂いた望月輝一前教授、城戸輝仁教授に心より御礼申し上げます。また、身を削って留学情報を集めて頂いた城戸倫之先生、裏情報をたくさん教えてくれた田邊先生、引き継ぎでたくさん面倒見て頂いた川口先生、私の前にダラス留学に行かれたお三方にも感謝申し上げます。


UT southwestern medical centerの日本人メンバーと歓迎会&送別会


ダラス近郊にあるグローブライフ・パークにてエンゼルスの大谷観戦


スポーツバーでサッカーワールドカップとビール


本場テキサスバーベキュー