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CT部門

当病院では、導入が新しい順に、Aquilion ONE(キャノン社製)、SOMATOM Force(シーメンス社製)、Brilliance iCT(フィリップス社製)の3台のCT装置を使用して撮影を行なっています。最先端の ハイスペックなCT機種を用いることによって、従来よりも低線量で高画質の撮像が可能となり、高精細な画像診断が可能となっています。これらの装置を用いることによって、頭部、胸腹部はもとより、動く臓器である心臓の撮影や、小児の撮影、外傷時の全身撮影も短時間で可能となっています。3台のCT機器にはそれぞれ特性があり、撮像条件や目的に併せて様々な撮影、画像構築が可能となります。また、近年では撮像技術の進歩により、従来は核医学検査で評価していた心臓や肺の血流評価もCTで評価可能となっています。
また、当院には各種ワークステーションが取り揃えられており、撮像後の画像再構成も3D再構成、Maximum Intensity Projection (最大値投影処理)をはじめとして、主治医の依頼に応じた診療支援画像作成を行うように努めております。

2017年に導入されたAquilion ONE

2017年に導入されたAquilion ONE

MRI部門

当院のMRIは現在1.5T装置1台:SIGNA HDxt(GE社製)、3.0T装置2台:MAGNETOM Skyra(シーメンス社製)、SIGNA Architect(GE社製)の計3台体制で日々の診療や研究を行っています。MRI検査は放射線被ばくを伴わず非侵襲的に体の詳細な画像を得ることができる検査であり、画像診断領域の中でも主要な検査の一つとなっています。2017年12月に導入されたSkyra3.0T装置では最先端技術であるcompressed sensingを用いた撮像時間の短縮に取り組んでいます。MRI検査の問題の一つであった撮像時間の長さの改善により、少しでも患者さんに負担の少ない検査を行えるよう努めています。

2017年に導入されたSkyra(3.0T)

2017年に導入されたSkyra(3.0T)

核医学診断部門(SPECT/PET)

核医学検査とはごく微量の放射性同位元素(RI:ラジオアイソトープ)を目印としてつけた放射性医薬品を使った検査です。放射線医薬品を体内に投与すると、特定の臓器や組織に取り込まれ、放射線を出します。その様子を測定し、分布等を画像化することで、身体の各臓器の働きや化学的変化を調べます。
当院のSPECTの1つに心臓専用半導体SPECT(Discovery NM530c/GE社製)があり、従来のSPECT装置と比べて、より精度の高い心臓の検査が可能となっています。
また、2020年4月より最新のデジタルPET(Discovery MI/GE社製)を導入し、臨床稼働しています。デジタルPETでは小さい病変の検出や細かい集積分布を正確に診断する事ができ、新たなPET診断として臨床に大きな役割を果たしています。

2020年に導入されたデジタルPET(Discovery MI)

2020年に導入されたデジタルPET(Discovery MI)

核医学治療部門
(放射性ヨウ素内用療法)

当科では放射性ヨウ素(131-I)内用治療を行っています。
甲状腺はヨウ素を取り込んで甲状腺ホルモンを作ります。131-Iは放射線を発する放射性同位元素で、通常のヨウ素と同じように甲状腺細胞や甲状腺由来の癌細胞に特異的・選択的に取り込まれる性質があります。これを利用して131-Iから発する放射線によって細胞を破壊することで、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)に対する甲状腺機能抑制や、甲状腺癌術後の追加治療が可能です。内服するとしばらくの間、体から放射線が発せられる状態になります。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の場合、投与する容量が少なく外来での治療が可能です。院内・院外から、主に内分泌内科からの紹介を受けて治療を行っています。
甲状腺癌の治療の場合、手術で甲状腺を全て摘出した後に再発予防や転移への治療を目的として治療を行います。基本的には、体から発する放射線量が低下するまでは特殊な病室への入院が必要です。退院時には体から出る放射線を撮影して、治療効果がどのくらい見込まれるかを評価します。院内・院外から、主に耳鼻咽喉科や頭頸科からの紹介を受けて治療を行っています。

IVR部門

IVRは正確には「Interventional Radiology」、日本語では「画像下治療」といいます。X線やCT、超音波などの画像診断装置を使って体の中を透かして見ながら、細い医療器具(カテーテルや針)を入れて、標的となる病気の診断や治療を行います。当科では主にIVR専門医(2名/2020年)を中心に手技を行い、様々な疾患に対応して、できるだけ痛みの少ない治療を心がけています。

近年の主な診療実績

血管系
肝細胞癌動脈塞栓術(TACE)、動脈瘤コイル塞栓、肺動静脈瘻コイル塞栓、気管支動脈塞栓、外傷や術後合併症に伴う緊急止血術、バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)、頭頸部癌動注療法、婦人科疾患に伴う塞栓術、副腎静脈サンプリングなど
非血管系
CTガイド下生検、CTガイド下VATSマーキング、CTガイド下ドレナージ、リンパ管造影など
血管造影装置(IVR-CT) Artis Zee biplane ICT(シーメンス社製)

血管造影装置(IVR-CT) Artis Zee biplane ICT(シーメンス社製)

放射線治療部門

放射線治療は、手術療法・がん薬物療法とともに「がん治療の3本柱」の1つです。当科では、放射線治療のエキスパートである放射線治療専門医(3名/2020年)が、各患者様に最適の放射線治療を提供します。
放射線治療は多くのがんに対して適応があります。当科では、最新の外部放射線治療装置(Varian社製、TrueBeam)を導入し、定位放射線治療(SRT)、強度変調放射線治療(IMRT)、画像誘導放射線治療(IGRT)などの高精度放射線治療を積極的に行っています。また、小線源治療として遠隔操作式小線源治療装置(RALS)による腔内照射や密封小線源治療システムによる組織内照射も行っています。RALSでは、同室設置されたCTを用いて三次元治療計画(画像誘導密封小線源治療:IGBT)を行っており、治療中の患者さんの負担を軽減することが可能となっています。
その他、放射線治療はがん治療のみならず、甲状腺眼症などの良性疾患に対しても良い適応となっています。放射線治療に関してわからないことや知りたいことがありましたら、遠慮なく当病院に質問ください。

放射線治療装置

  • 外部放射線治療装置(LINAC) 2台
  • 遠隔操作式小線源治療装置(RALS) 1台
  • 密封小線源治療システム 1台
2022年に導⼊された最新型トモセラピー Radixact®

2022年に導⼊された最新型トモセラピー Radixact®