愛媛大学医学部附属病院 先端医療創生センター

部門紹介

バイオイメージング部門

スタッフ一覧

  • 大嶋佑介(部門長)
  • 飯村忠浩
  • 今村健志
  • 齋藤卓

部門概要

蛍光イメージングに代表されるように、光を利用して生体組織の形態や分子ダイナミクスを解析する技術は、今日の基礎医学研究の進歩に大きく貢献してきました。このように生体分子を可視化するバイオイメージング技術は、分子を標識するための蛍光プローブ、レーザー光源や光検出デバイスを搭載した顕微鏡,画像処理や数値解析など,化学・工学・応用光学・応用物理学を基盤とする最先端の技術に支えられています.バイオイメージング部門では、企業との連携を図りながら顕微鏡等の光学機器開発を行い、最先端の生体光イメージング技術を構築するとともに、整形外科、消化器腫瘍外科、眼科など臨床の教室と共同で疾患モデル動物を用いた病態解明や治療法の研究に取り組んでいます。また、バイオイメージング技術を直接医療の現場に応用するための研究開発も行っています。蛍光試薬の投与や遺伝子導入などの「標識」を必要としないラマン分光法や非線形光学効果を利用した無染色イメージングの実用化に向けた機器・デバイスの開発を行い、再生医療のためのiPS細胞モニタリングや迅速がん診断の実現を目指しております。

研究紹介

新規光源を搭載した多光子励起顕微鏡システムを顕微鏡メーカーと共同で開発しました。脊髄損傷疾患の研究において、多光子蛍光イメージングによる神経細胞の可視化と、レーザーアブレーションによる脊髄損傷モデルの作成を同時に行うことが可能となりました(Lasers in Surgery and Medicine 2014)。このような多光子蛍光イメージング技術を駆使して、脊髄損傷における神経軸索の変性メカニズムを明らかにし、治療に役立てる研究を進めております。また、がんの治療や診断への応用としては、生体蛍光イメージング技術とがん特異抗体を蛍光標識した試薬を組み合わせることで、がん移植モデル動物の生体内でがん細胞を検出することにも成功しています(Cancer Science投稿中).さらに、顕微鏡システムの小型化や内視鏡への応用、マルチモダリティ化により、医療現場での実用化を目指して研究開発をすすめております。

マウス脊髄の生体蛍光イメージング

神経細胞において黄色蛍光蛋白質を発現している遺伝子組換えマウスの脊髄を2光子励起顕微鏡で観察し,3次元構築した画像。マウスが生きている状態で,神経軸索(緑色)と硬膜(青色)を観察することができる。

皮下移植がんの生体蛍光イメージング

マウスの皮下に移植した腫瘍を2光子励起蛍光顕微鏡で観察し、3次元構築した画像。ヒト線維肉腫細胞(緑色)、皮下組織のコラーゲン(青色)および蛍光標識試薬(赤色)の分布が深部まで観察できる。