医学系研究科では、三菱ガス化学株式会社との産学協働講座「創薬プラットフォーム開発講座」の設置にあたり、令和7年4月25日(金)、両者による共同記者説明会を行いました。
本講座は、三菱ガス化学株式会社とアリゾナ大学(アメリカの州立大学)が共同開発した創薬プラットフォーム(MPS;Micro Physiological System(生体模倣システム))の社会実装を目指し、創薬トレンドや未解決の医療ニーズにこたえる技術を確立することでマルチモダリティに対応したヒト臓器・疾患モデルを開発することを目的として設置したものです。設置期間は、令和7年4月1日から令和9年3月31日の2年間です。
記者説明会では、まず初めに、満田憲昭研究・産学連携担当理事・副学長から、本講座設置の目的と意義について説明がありました。続いて、三菱ガス化学株式会社の伊佐早禎則代表取締役社長から、会社概要及び主な事業内容、また、生産品目の90%以上が自社開発技術によるものであることや、世界シェアーナンバーワンの製品を数多く扱っていることなどが、代表的な商品とともに紹介されました。最後に、同社の東友之常務執行役員から、研究開発方針とその中における本取組の位置づけと意味合い、特に化学会社が医療分野での研究開発を行う目的と意義について説明がありました。
引き続き、本講座の研究統括である、山下政克副学長・医学系研究科教授から、本講座の設置に至った経緯、創薬における社会課題、また、本講座におけるMPSを活用した研究計画と社会実装に向けた今後の展望について説明がありました。
また、今回の説明会には、講座の設置に直接関係する三菱ガス化学株式会社と本学に加え、研究内容に深く関係するアリゾナ大学医学部フェニックス校応用ナノバイオサイエンス・医学センター長のFrederic Zenhausern教授も列席されました。
本学は、地方国立大学として、人材育成力、卓越研究・イノベーション創出力、地域協働力、国際連携力を向上させ、社会にインパクトを及ぼし続ける大学を目指しています。医学系研究科に設置される本講座の取組を通じて、イノベーション創出に繋がる卓越した研究を展開し、希少疾患に対する治療法の開発及び個別化医療を推進することで、地域のみならず国際健康社会の実現に向けて貢献していくことを目指します。
今後の産学協働講座「創薬プラットフォーム開発講座」の取組にぜひご期待ください。