よくあるご質問

会員としての特典はありますか?

「献体」は自発的な善意に基づく行為であって、種々の見返りを要求することは本意ではありません。よって白菊会に入会した場合の特典に類するものはありません。

入会金、会費等は必要か。遺体の保存や解剖に要する費用は?

金銭的負担は一切ありません。入会金、会費等は必要ありません。
また、献体後ご遺体の保存や解剖に要する費用、解剖後の火葬費用等はすべて大学が負担することになっています。
(葬儀の費用は、ご遺族でご負担いただかなければなりません。)

事故等で身体に大きな損傷を受けた場合も献体できるか?

ご遺体が大学に搬送されますと直ちに、血管より薬剤を注入し防腐処理を行います。そのため、身体に大きな損傷を受けますと防腐処理ができなくなるため、以前は献体できませんでした。しかし、現在は次に記載しておりますように、受け入れさせていただいております。

病気や傷害、また手術をした場合にも献体はできるか?

医学部の進歩によりたとえ癌が見つかってもかなりの年月生きていけるようになりました。その結果、ご献体されたご遺体の中には手術をされている場合が多くなってきました。また、かなり進行した状態でも長期間生きておられ、内臓が解剖できない状態のご遺体が少なからず含まれます。癌を観察することは医学生にとって大変勉強になりますので、そのような病変はありがたく学生に供覧させていただいております。しかし、あまりに内臓が侵されている場合は、本来の正常解剖をすることができません。このようなご遺体でも、理学・作業療法士による四肢の筋肉等を中心とする解剖(コ・メディカル解剖)や整形外科の手術手技研修、さらに脳外科、耳鼻科、歯科による頭部の手術手技研修等には支障がありません。四肢が切断されている場合でも、内臓を中心に解剖や手術手技研修等をさせていただくことが可能です。このように、愛媛大学白菊会では医学生のみならず多くの領域の学生、医師等による異なる目的での解剖をお認めいただいておりますので、使用できないご遺体はほとんどなく、ほぼどのような状態でのご遺体でも受け入れさせていただいております。
上記のような理由から、以前はお断りしておりました交通事故死や臓器移植後のご遺体も受け入れさせていただいております。

ドナーカード(臓器提供の意思表示)、アイバンク登録は白菊会に入会していてもできますか

移植のための臓器は日本では非常に不足しておりますので、会員の皆様には積極的に臓器提供をしていただいて結構です。また、アイバンクの趣旨にご賛同いただける当白菊会会員様につきましては、将来ご献体されます折、片眼のみ献眼いただくことができますので愛媛アイバンクにお問合せください。

遺体の保存方法はどのようにしていますか

大学で防腐処置をした上、実習の時期まで一体ずつ丁重に保管庫に安置します。

献体をしてもお骨は返してもらえるのか

ご遺骨はかならずお返しいたします。ただし、献体されたのち、ご遺骨がご遺族に返還されるまでの期間が、普通は2年~3年、長い場合には3年以上お待ちいただくこともあります。これは、以下のような理由によるものです。

  1. 防腐処理等の解剖準備期間として3~6か月が必要です。
  2. 解剖実習は、通常4か月行われます。
  3. 実習は大学で決められた時間割によって行われるため、その年の実習に間に合わない場合には翌年の実習まで保管されることになります。
  4. 献体登録者が同時期に多く亡くなられた場合など、保管遺体数が増加する場合があります。

大学の公式行事として、原則毎年11月1日(土・日曜日の場合は、前日または前々日の金曜日)に慰霊祭及びご遺骨返還式が行われています。
解剖学実習後ご遺体は一体ごとに大学側で丁重に火葬し、慰霊祭終了後に引き続いて行われるご遺骨返還式にて、実習を行った学生から直接ご遺族にご遺骨が手渡されます。当日式に参加できないご遺族には、白菊会事務局の担当者がご遺骨をお返しに参ります。なお、返骨式以外の日に大学までお受け取りに来ていただくこともできます。
また、ご希望によりご遺骨を大学の納骨堂にお納めすることもできます。
ご遺骨の返還の年(火葬を行う年)となりましたら、ご遺族代表者に事前にご遺骨返還についてお手紙でお知らせいたします(例年夏~秋頃)。

愛媛大学医学部の納骨堂は余裕が無いと聞きましたが、まだ納骨は可能ですか

愛媛大学開学期は納骨堂に納骨される方が年間数名でしたが、現在は年間30名以上となり、数年後には満杯となります。全国的にも増加しており、すでに納骨を断る大学も出てきています。愛媛大学では白菊会役員会と総会で検討した結果、現在使用している骨壺より小さく、主に京都等の関西圏で使用されている骨壺を使用することになりました。これにより、当分の間は納骨が可能となりました。以前から納骨されているお骨も、小さな骨壺に収め、残りのお骨は合祀されることになりました。