Greeting

愛媛大学医学部創立50周年を迎えてのご挨拶

大学院医学系研究科長・医学部長ご挨拶

医学系研究科長・医学部長

羽藤 直人

Hato Naohito

愛媛大学医学部
創立50周年にあたって

1973年9月29日、愛媛県民が待望していた「愛媛大学医学部」が創設されました。のどかな田園地帯であった温泉郡重信町(現東温市)に忽然と巨大な鉄筋コンクリートの建物が、石鎚の山並みと競うようにそびえ(下図)、1976年には附属病院が開設されました。その後、1979年には大学院医学研究科が設置され、1994年には看護学科、1998年には看護学専攻も設置されました。私は1983年に医学部医学科に入学後、40年間愛媛大学医学部と共に歩み、その変遷を見続けて参りました。発展した愛媛大学医学部の50周年を、共に迎えられることを大変嬉しく思います。現在、愛媛大学重信キャンパスは、約1,000名の医学生、約2,000名の教職員、毎日1,000名以上の外来患者と500名以上の入院患者が集う、四国最大規模の医療ビレッジとなっております。

愛媛大学医学部は、創立以来の基本理念である「患者から学び、患者に還元する教育・研究・医療」のもと、これまで6000名以上の優れた医療人を輩出し、愛媛のみならず国内外で多くの卒業生が活躍しております。本医学部の発展は、多くの関係者、同窓生、連携病院、並びに地域の皆様からのご支援、絶え間ないご尽力の賜と深く感謝しております。「愛媛大学医学部創立50周年記念事業」を通し、50年間支えて頂いた学内外の関係者に感謝を伝え、重信キャンパスで学ぶ学生達の修学・活動環境を整備することで、地域に開かれ世界にはばたく、愛媛大学医学部の未来の実現を目指したいと考えております。愛媛大学医学部は今後も優れた医療人を輩出し、地域医療に貢献して参ります。

医学部創立50周年記念事業では、式典、講演会、祝賀会、記念誌発行、市民公開講座だけでなく、50周年という大きな節目にふさわしい後世に残る50周年記念事業を計画しております。その中心となるのが、「未来の愛大医学部を発展させる次世代の若者育成強化事業」で、医学部同窓会との共同プロジェクトとして「50周年記念総合学習棟の新設」(下図)を予定しております。つきましては、50周年記念事業の趣旨にご理解、ご賛同いただき、格別のご支援、ご協力を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。

最後になりましたが、今後とも皆様方の継続的なご支援、ご指導をよろしくお願い申し上げます。

愛媛大学医学部附属病院長ご挨拶

医学部附属病院長

杉山 隆

Sugiyama Takashi

さらに愛される愛大病院を目指して

愛媛大学医学部創立50周年に際しまして、これまでご指導ご支援いただきました方々、愛媛大学医学部同窓会の皆様、そして職員の皆様方に心より感謝いたします。
愛媛大学医学部附属病院は医学部設置の3年後にあたる昭和51年5月10日に設置され、10月2日に新病院の開院式を挙行し、10月4日から診療を開始しました。当時、15診療科、320床でスタートした愛大病院ですが、現在では愛媛県における唯一の特定機能病院として、また県下の最後の砦として地域に根差した医療を実践してきました。現在では、24診療科、47の中央診療施設、病床数は644と大きく発展し、教職員は総勢約2,000人を擁するにいたりました。
当院は、1976年の開院以来、「患者から学び、患者に還元する病院」との理念を掲げてきました。現在、①愛媛県民から信頼され愛される病院、②患者の立場に立てる医療人の養成、③愛媛で育ち、世界に羽ばたく医療の創造を目標に医学部との協働で診療、教育、研究の三本柱にそれぞれ計画を掲げ、日々医療に邁進しています。
医学部のこの記念すべき節目に、これまでご支援いただいた全ての方の想いとともに、医学部が辿ってきた年の歩みをしっかりと振り返りながら、未来に向かって新たな取り組みを展開したいと考えています。当院の職員は、患者の幸福を願い、地域社会に貢献すべく、たゆまぬ努力を続け、チーム一丸となってさらに愛される愛大病院を目指します。
50周年記念事業寄附を開始いたしました。医学部のさらなる発展を祈念し、本記念事業の実現に向けて全力で取り組む所存でございます。
皆様方の格別のご支援をお願い申し上げます。

愛媛大学医学部同窓会会長ご挨拶

第7代同窓会会長

薬師神 芳洋

Yakushijin Yoshihiro

50年

このホームページには、医学部創設期の写真が幾らか載せてあります。見て頂いたでしょうか?
この中に、さら地の医学部(恐らく1974年頃)に、2階建てほどの高さのクスの木が、ポツンとおさまる写真があります。敷地内にあった「素鵞神社」を、医学部建築のために取り壊す際、神事の後にこのクスの木だけを残し置いたと伝え聞きます。現在も看護学科校舎と図書館の間に鎮座するこの木は、今では6階建ての校舎と肩を並べ、医学部で最も高い樹木として壮大な姿を醸しています。
何も無いさら地から、医学部(医学科)、附属病院、図書館、そしてグランド、体育館、福利会館(現コミュニティーハウス)、その後の看護学科、新設の2号館、外来新棟の建築や増築と、私ども医学部のこの50年間をこの木は見守ってきました。
私が知ることの出来ない、50年後の愛媛大学医学部をこのクスの木は知っています。国内外で活躍する同窓生を輩出し、私どもの医学部がさらなる発展をとげ、たわわに実る樹木となる日を、この木は知る事になるはずです。
このクスの木の元で、この50周年を、そして未来の100周年を祝いたいと願います。
同窓生の皆さん、大きく育ったクスの木を見に帰ってきてください。そして次の50年に船出する、愛媛大学医学部にエールを送ろうではありませんか。