Master's course

博士前期課程(修士)

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List of faculty members

領域名及び担当教員一覧

●地域健康システム看護学

地域健康システム看護学講座では、⼈々の⽣活を⽀援する専⾨職として、地域にある資源を活⽤し多様な専⾨職と連携することで、住み慣れた地域でその⼈が望む⽣活を実現するための看護実践能⼒を養成しています。そして、対象となるその⼈の思いに添う看護の原点を⼤切に、変遷する社会の中で、これからの看護職の姿を学⽣と⼀緒に描いていきたいと考えています。

●基盤・実践看護学

この講座は基礎看護学、成⼈看護学、⼩児看護学と⺟性看護学で構成されています。全ての看護実践の基盤となる看護の⾒⽅や考え⽅、看護⽅法や看護技術に関する教育・研究を⾏うのが基礎看護学です。⼈の成⼈期を対象に、疾病や治療⽅法に関する知識や急性期から慢性期、終末期といった様々な健康状態にある⼈の看護について教育・研究するのが成⼈看護学、⼦どもと家族を対象に、健全な成⻑発達の⽀援とその過程で⽣じる健康問題を解決する援助⽅法について教育・研究するのが⼩児看護学です。⼥性の健康という視点で、妊娠・分娩・産褥期にある⼥性と胎児及び新⽣児の特性や⼼⾝の変化を理解した援助について教育・研究するのが⺟性看護学です。

授業科目

Educational purpose

教育目的

本研究科では、愛媛大学憲章に謳われている「自ら学び、考え、実践する能力と次代を担う誇りをもつ人間性豊かな人材を社会に輩出する」という基本理念に立脚し、愛媛県の地域医療と看護の質を向上させる人材を育成します。
愛媛県では少子高齢化が加速し、高齢化率は全国平均を上回っています。特に都市部への人口の集中によって離島や山間部では過疎化と高齢化が進み、高齢化率35%を超える自治体も少なくありません。このような環境の中で、新しい地域力の創造をはかり、人々が健康で活き活きとした生活を送ることや、医療依存度の高い療養者が地域で安心して生活できることを可能にするためには、それぞれの地域の特徴に応じた地域包括ケアシステムの構築や、ケア提供システムの中で医療に関する知識をもち生活を支援する専門職として役割発揮できる看護職の育成が急務です。
そのため、本課程では、高度な知識と理論を修得し自らが経験してきた看護実践をさらに深化させるとともに、倫理的な感受性を高めるための教育を行います。そして、高度な看護実践のために必要なエビデンスの探求及び、ケア環境における組織やシステムを分析し、ケア環境を改善するために必要な看護実践能力の向上にむけて、主体的に学修が進められるよう支援します。
そのことによって、看護の対象となる人々への深い洞察力、幅広い視野と柔軟な思考力そして高い倫理観をもち、変化する社会のニーズに対応し、地域包括医療の中で高度な看護を実践することができ、看護の質の向上に向けて研究マインドを持って自己研鑽できる人材を育成します。

Educational goals

教育目標

1.専門領域の高度な専門知識と看護理論を看護実践に活用できる能力を養います。

2.看護実践の中で生じる問題に対して、倫理的な判断とエビデンスに基づき高度な看護が実践できる能力を養います。

3.看護実践、看護教育、看護研究の発展を目指して、自らの能力を向上していくことができる能力を養います。

4.看護実践の中で生じる疑問に基づき、研究を実施し、公表できる能力を養います。

5.医療チームにおけるリーダーとして、メンバーの役割を理解し、メンバー同士の協働・連携を促進する能力を養います。

Features

特色

1.老人看護専門看護師養成プログラムの設置

平成28年度から、老人看護専門看護師養成プログラムを開講しています。
老人看護専門看護師養成プログラムでは、複雑で多様な健康問題をもつ高齢者とその家族が尊厳のある質の高い生活を送れるよう、疾病や治療を含めた多角的なアセスメントを行い、高度な看護実践が行える能力を修得します。さらに、専門看護師として、教育・相談・調整・倫理調整の機能を学びます。授業では、高齢者看護に活用できる理論や概念について学修するとともに、現場で生じる複雑で解決が困難な事例に関するアセスメントや援助技術について、高度な実践を行っている看護師に授業に参加してもらい、実践に即した看護について学ぶ機会を多く設けています。さらに、先駆的な取り組みをしている地域や施設で活躍している看護師等を講師に招き、地域に密着した学修ができるように配慮しています。

2. 生涯教育のための大学院設置基準第14条に定める
教育方法の特例の実施

大学院設置基準第14条では、「大学院課程においては、教育上特別の必要があると認められる場合には、夜間その他特定の時間又は時期において授業又は研究指導を行う等の適切な方法により教育を行うことができる」旨規定され、社会人の就学に特別措置を行うことが配慮されてます。これらを踏まえ、本課程では、大学院での履修を希望する社会人に対して本課程が認めた場合、教育方法の特例による教育を実施しています。このことにより、離職することなく修学し、修了後には、現職機関の看護職者あるいは指導者として働き続けることを可能としています。また、現在の職場をフィールドとして研究活動を実施することにより、将来的に職場の看護実践やケア環境の改善に貢献する素地を造ることもできます。

3. 長期履修制度の実施

上記特例を活用し職業を有して修業する場合には、2年間の標準修業年限では、必要な単位の取得や修士論文作成に十分な時間をとることが困難な場合が少なくありません。本課程では、希望する学生は長期履修制度を利用することができます。長期履修生の修業年限は3年間とし、2年間の授業料で在籍することができます。長期履修制度の利用は、入学手続き時と1年次の2月にも行うことができるため、単位取得の状況や修士論文の進捗状況に合わせて、入学後にも申請することができます。

4. ティーチングアシスタント

ティーチングアシスタント(TA)は、学部学生への教育の一環として、学生の講義や実習等にかかわることができる制度です(有給)。TAは学部学生にとって最も身近な存在であり、教員の指導のもと、学生に対し様々な助言や指導を行うことができます。博士前期課程学生は、本制度を利用し、教育者への第一歩として、教員とともに学生教育の質の向上に取り組んでいくことが期待されています。

student handbook

学生便覧

Research Ethics Code

研究倫理規程

Master's thesis / research plan

修士論文・研究計画書

Past thesis themes

過去の論文テーマ一覧

2020年 (令和2年 )

・R2.3 ジェルタイプとリキッドタイプの保湿剤を併用した口腔ケアが要介護高齢者の剥離上皮膜予防に及ぼす効果
・R2.3 通所介護におけるグループアプローチが片麻痺を持つ療養者のSence of Coherence(SOC)にもたらす効果

2019年 (平成31・令和元年 )

・R1.9 高齢心不全患者のセルフケア促進に関連する要因

・H31.3 回復期にある高齢片麻痺患者の自尊感情の経時的変化と関連要因の検討
・H31.3 糖尿病外来通院中の高齢者に自宅訪問を取り入れた療養指導実施の試み
・H31.3 愛媛県内の過疎地域の病院で働く看護師の職務継続意志に関連する要因

2018年 (平成30年 )

・H30.3 便失禁がある特別養護老人ホーム入所高齢者に対する排便反射を促す排泄援助の効果
・H30.3 在宅要介護高齢者の認知機能別にみた口腔健康管理の実態と義歯の使用に影響を及ぼす要因

2017年 (平成29年 )

・H29.3 看護基礎教育における訪問看護ステーション実習の学びに関連する要因
・H29.3 片麻痺をもつ高齢者のサクセスフル・エイジングを促進する要因
・H29.3 回復期リハビリテーション病棟における看護師とセラピストの見守り解除に関する判断要因の比較
・H29.3 要支援高齢者の主観的幸福感と社会活動に関連する要因

2016年 (平成28年 )

・H28.9 病院に勤務する中堅看護師の役割遂行に関連する要因
・H28.3 特別養護老人ホームで働く介護職の看護職との協働に対する認識に関連する要因
・H28.3 終末期がん患者のその人らしさを支えるための看護実践に関する研究

2015年 (平成27年 )

・H27.3 ケアミックス病院を利用する高齢患者の退院及び院内転棟に関連する要因
・H27.3 急性期病院で手術を受ける認知症高齢者の生活機能の変化の特徴
・H27.3 特別養護老人ホームの看取りに関連する要因

2014年 (平成26年 )

・H26.3 急性期高齢脳卒中患者の膀胱機能の回復および尿失禁の実態
・H26.3 高齢介護者による車椅子への移乗介助の実態とその介助手技に関連する要因
・H26.3 認知症高齢者の生活習慣を尊重した身だしなみ援助の効果

2012年 (平成24年 )

・H24.3 膝関節屈曲角度と下肢挙上の高さが仙骨部接触圧に及ぼす影響
・H24.3 地域で生活する高齢者及び施設高齢者を対象とした実習が看護学生の高齢者イメージに及ぼす影響

2011年 (平成23年 )

・H23.3 摂食・嚥下障害のある患者の自宅退院に影響する要因
・H23.3 脳血管障害患者の急性期における身体抑制の開始と解除に関する看護師の判断要因
・H23.3 インスリン注射が適応となる高齢糠尿病患者の特徴と内発的動機づけが治療方法決定に及ぼす影響
・H23.3 回復期リハビリテーション病棟入院中の高齢者の在宅復帰に影響する要因
・H23.3 高齢者施設における排泄ケアの協働を目的とした介護・看護織に対する教育的介入の効果
・H23.3 回復期リハビリテーション病棟に入院中の患者の夜間頻尿の実態と原因に関する研究

2010年 (平成22年 )

・H22.3 介護老人保健施設入所高齢者の睡眠に影響する要因
・H22.3 施設入所高齢者の排尿障害の実態と尿失禁の要因に関する研究

2009年 (平成21年 )

・H21.3 地域高齢者に対する歩数増加のための行動変容プログラムの効果
・H21.3 尿失禁を有する高齢者の尿意の訴えに基づいた排尿援助の効果

2008年 (平成20年 )

・H20.3 認知症高齢者を在宅で介護する家族の介護実践力と在宅介護継続意向との関係

2007年 (平成19年 )

・H19.3 外来化学療法を受けている患者のQOLに影響を及ぼす要因
・H19.3 前立腺全摘除術後患者の退院後の尿失禁の実態と社会活動との関係
・H19.3 高齢者の術後せん妄とその誘発因子に関する研究

For those who want to learn while working

働きながら学びたい人へ

大学卒業資格がなくても受験可能

専門学校や短期大学卒業者の方も、個別の入学資格審査を受けることで、本課程を受験することが可能です。実際に専門学校や短期大学を卒業した方で、本課程で看護学修士の学位を取得し、様々な現場で活躍されている修了生が多くいらっしゃいます。
出願資格の確認及び認定方法に関する詳細は、入試要項(大学院でご確認ください。

長期履修制度を利用し、自分のペースで修学可能

入学時に申請が必要となりますが、最大で3年間、博士前期課程で学ぶことができます。仕事の都合などで、2年で修了することが困難であると最初から予想できる場合、自分のペースで計画的に学ぶことができます。
学費は、博士前期課程2年分の総額を3で割った額となりますので、長期在籍により、学費が余分に必要となることはありません。
長期履修制度の詳細は愛媛大学大学院医学系研究科入試係
TEL:(089)960-5868または mgakumu@stu.ehime-u.ac.jp にお問い合わせください。

離職することなく修学が可能

本課程では、大学院での履修を希望する社会人に対して、本研究科が認めた場合、教育方法の特例による教育を行っています。働きながら修学することで、現職の実践の場で研究のためのデータ収集を行い、研究活動を実施することが可能になります。多くの授業が平日の夜間や土曜日・日曜日、夏季・冬季等の休業期間中に開講されており、多くの院生が働きながら進学しています。
ここでは、現職で働きながら看護学修士の学位を取得したAさん、長期履修制度を利用しているBさんの履修スケジュールを紹介します。