研究プロジェクト

日本特発性肺線維症研究

 厚生科学研究費補助金・特定疾患の疫学に関する研究班(主任研究者:順天堂大学医学部衛生学稲葉裕教授)の研究協力者として、平成13年に実施した特発性肺線維症の症例対照研究に参画しました。佐々木敏先生(現所属:東京大学大学院医学系研究科社会予防疫学分野教授)、横山徹爾先生(現所属:国立保健医療科学院生涯健康研究部部長)と私の3名の疫学者が中心となり、厚生科学研究費補助金・びまん性肺疾患研究班(主任研究者:日本医科大学第四内科工藤翔二教授)との共同研究として実施しました。症例群104名及び対照群として風邪患者或いは急性肺炎患者60名から質問調査票を用いて情報を得ました。英文原著論文4編を公表しました。飽和脂肪酸と肉類摂取が多いほど、リスクが高まる一方、果物摂取は予防的でありました。職業上金属曝露及びアレルギー性鼻炎の既往のある子供を持つことはリスク上昇と関連していました。

研究成果リスト

大阪母子保健研究

 大阪市立大学大学院医学研究科公衆衛生学廣田良夫教授(現在名誉教授)の下、研究事務局を設置し、当初3年間は厚生科学研究費補助金・生活安全総合研究事業(主任研究者:大阪府立公衆衛生研究所織田肇副所長)の研究プロジェクトとして調査を実施しました。平成17年度からの3年間は厚生労働科学研究費補助金・免疫アレルギー疾患予防・治療研究事業(主任研究者:三宅吉博)の一つの研究プロジェクトとして継続しました。研究運営と論文執筆は私が主導しました。

ベースライン調査として、平成13年11月より平成15年3月まで、大阪府寝屋川市において母子健康手帳交付時に、全ての妊婦さんに調査の参加をお願いし、627名(全妊婦の17.2%)の方に参加頂きました。大阪府下6市町の妊婦教室の参加者や、4産科医療機関に通院している妊婦さんにも調査の参加をお願いし、375名の方に参加頂きました。最終的に合計1002名の妊婦さんがベースライン調査に参加いたしました。妊娠中に、栄養、生活習慣、生活環境、既往歴等に関する質問調査票、寝具とリビングルームのほこりのダニ抗原量、血清総IgE値、ホルムアルデヒドと二酸化窒素の曝露量を調べました。

生後4ヶ月時前後に1回目の追跡調査を行い、867組の母子が参加しました。

生後1歳6ヶ月前後に2回目の追跡調査を行い、763組の母子が参加しました。

生後2歳6ヶ月前後に3回目の追跡調査を行い、586組の母子が参加しました。

生後3歳6ヶ月前後に4回目の追跡調査を行い、494組の母子が参加しました。
その内、318組の母子から遺伝子検体を頂きました。

生後4歳6ヶ月前後に5回目の追跡調査を行い、481組の母子が参加しました。

ベースライン調査のデータを活用して、妊婦さんの生活習慣や生活環境とアレルギーや歯牙喪失の有症率との関連を解析しています。

ベースライン調査と追跡調査のデータを活用した前向きコーホート研究の手法を用いて、妊娠中の食習慣等の生活習慣や出生後の生活環境が産後うつ病、生まれたの出生時体格、アレルギー疾患、う歯のリスクに影響しているかどうかを調べています。

(お知らせ)
大阪母子保健研究にご参加頂きました方へ

愛媛大学大学院医学系研究科及び医学部附属病院では、医学・医療の発展のために様々な研究を行っています。その中で今回示します以下の研究では、妊娠中から生まれた子が4歳半になるまで追跡しました出生前コーホート研究である大阪母子保健研究にご参加いただいた方々より得た質問調査票のデータ及び口腔粘膜細胞採取による遺伝子検体等を使用します。大阪母子保健研究は平成13年度から20年度まで大阪市立大学医学部公衆衛生学教室に研究事務局を設置し、情報、試料を得ました。全ての情報と試料を愛媛大学大学院医学系研究科疫学・予防医学講座に移管し、継続して解析を行います。
大阪母子保健研究にご参加いただいた方で、この研究の内容を詳しく知りたい方や、質問調査票のデータや口腔粘膜細胞採取による遺伝子検体を利用することをご了解いただけない方は、下記【お問い合わせ先】までご連絡下さい。

【研究課題名】
大阪母子保健研究

【研究機関】愛媛大学大学院医学系研究科

【研究責任者】三宅吉博(疫学・予防医学講座 教授)

【研究の目的】
 大阪母子保健研究で得られた情報に基づき、乳幼児期のアレルギー疾患、う蝕、出生児低体重や母親のアレルギー疾患、産後うつ症状等母子の健康問題のリスク要因及び予防要因を調べています。母子保健の一次予防に資するエビデンスを創出しています。妊娠を控えた母親の生活習慣を改善することにより、子供の疾病発症を予防できる可能性が高まり、予防医学上、非常に重要な知見が得られると考えています。

【研究の方法】
(対象者)平成13年11月より平成15年3月まで、妊娠中に調査にご参加いただきました1002名の妊婦さんとその生まれたお子さんです。
(利用する情報)周産期の生活習慣、生活環境、既往歴 等
(利用する試料)口腔粘膜細胞採取により得た遺伝子検体

【個人情報の取り扱い】
 収集した試料・情報は名前、住所など患者さんを直接特定できる情報を除いて匿名化いたします。個人を特定できるような情報が外に漏れることはありません。また、研究結果は学術雑誌や学会等で発表される予定ですが、発表内容に個人を特定できる情報は一切含まれません。

【試料、情報の管理責任者】
愛媛大学大学院医学系研究科疫学・予防医学 三宅吉博

さらに詳しい本研究の内容をお知りになりたい場合は、【お問い合わせ先】までご連絡ください。他の対象者さんの個人情報の保護、および、知的財産の保護等に支障がない範囲でお答えいたします。

【お問い合わせ先】
愛媛大学大学院医学系研究科疫学・予防医学 三宅吉博
〒791-0295 愛媛県東温市志津川
Tel: 089-960-5283
Email: epi-prev@m.ehime-u.ac.jp

研究成果リスト

琉球小児健康調査

 荒川雅志先生(現所属:琉球大学観光産業科学部観光科学科学科長、琉球大学大学院観光科学研究科ヘルス・ツーリズム研究センター教授)のご尽力で沖縄県那覇市教育委員会及び名護市教育委員会のご協力を得ることができ、平成16年9月から平成17年1月に、那覇市及び名護市の全公立小中学生38,212名を対象候補者として、健康調査を実施しました。本研究用に開発した生活習慣と生活環境、既往歴等に関する質問調査票及び簡易版自記式食事歴法質問調査票を用いました。これらの質問調査票を各学校の担任教諭を通じて対象候補者に配布し、概ね2週間の期限で、担任教諭を通じて回収を行いました。現地の調査スタッフが各学校において質問調査票のチェックを行い、記入漏れ等があった場合は、再度、担任教諭を通じて質問調査票の再配布と再回収を行いました。計28,885名(75.6%)より質問調査票を回収しました。生活習慣等に関する質問調査票の調査項目は、家族構成、生活習慣、生活環境、既往歴、家族歴及びISAAC(International Study of Asthma and Allergies in Childhood)等でした。ISAACの疫学診断基準に則り、喘鳴、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻結膜炎の有症率を評価しました。中学生に限り、Center for Epidemiologic Studies Depression Scale(CES-D)の日本語版を用いて、うつ症状を評価しました。

那覇市および名護市の個人情報保護審査会の承認を得て、那覇市と名護市教育委員会より、平成16年度の学校歯科健診の情報を得ました。また、那覇市教育委員会より平成16年度において小学3,4,5年生と中学1年生の小(中)学校入学時学校健診データからBCGワクチン接種状況とツベルクリン反応の情報を得ました。さらに、那覇市教育委員会より平成16年度の視力に関する学校健診データも得ました。

研究成果リスト

福岡小児健康調査

 平成18年6月から平成19年1月の間に、福岡市で実施された3歳児健康診査を受診した全ての幼児を対象候補者として、健康調査を実施しました。本研究用に開発した生活習慣と生活環境、既往歴等に関する質問調査票及び簡易版自記式食事歴法質問調査票を用いました。これらの質問調査票を3歳児健康診査受診時に、可能な限り対象児の保護者全員に手渡しました。調査期間内に3歳児健康診査を受診した8,269名のうち、8,064名の保護者に調査キットを手渡し、この内、2,110名の保護者から研究事務局に回答済調査票の返送がありました。研究事務局において質問調査票のチェックを行い、記入漏れ等があった場合は、電話や郵便で確認を行いました。生活習慣等に関する質問調査票の調査項目は、家族構成、生活習慣、生活環境、既往歴、家族歴及びISAAC(International Study of Asthma and Allergies in Childhood)、母子健康手帳より出産の状態、1歳6カ月健康診査および3歳健康診査結果、ならびに予防接種の記録の転記等でした。ISAACの疫学診断基準に則り、喘鳴、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻結膜炎の有症率を評価しました。虫歯は3歳児健康診査の結果から評価しました。

ISAACの質問で過去にアトピー性皮膚炎の経験がある幼児156名とアトピー性皮膚炎でない幼児258名の計414名から遺伝子検体を頂き、アトピー性皮膚炎の遺伝的要因を調べる症例対照研究を設定しました。

研究成果リスト

福岡・近畿パーキンソン病研究

 厚生科学研究費補助金・特定疾患の疫学に関する研究班(主任研究者:埼玉医科大学医学部公衆衛生学永井正規教授)の分担研究者として、特発性パーキンソン病の症例対照研究を企画し、平成18年4月1日から平成20年3月31日までリクルートを行いました。

症例群候補者はUK Parkinson’s Disease Society Brain Bankのパーキンソン病診断基準(Step 1、Step 2)を満たすと神経内科医が診断した発症後6年以下の患者です。福岡大学医学部、大阪市立大学大学院医学研究科、国立病院機構宇多野病院、京都大学大学院医学研究科、京都市立病院、九州大学大学院医学研究科、久留米大学医学部、国立病院機構大牟田病院、国立病院機構刀根山病院、国立病院機構南京都病院、和歌山県立医科大学の11施設でリクルートしました。候補者のうち、250名が研究に協力し、48名が辞退しました(参加率:84%)。

対照群は福岡大学病院、大阪市立大学医学部附属病院または国立病院機構宇多野病院に入院中もしくは通院中の患者で、神経変性疾患と診断されておらず、パーキンソン病のリスク要因と関連がないと考えられる疾患(感染症、骨折、外傷、白内障等)で受療している者を候補としました。症例群とのマッチングは行いませんでした。372名が研究に協力し、156名が辞退しました(参加率:70%)。

遺伝子検体については、症例群240名、対照群371名より同意を得て提供を受けました。

(お知らせ)
福岡・近畿パーキンソン病研究にご参加頂きました方へ

愛媛大学大学院医学系研究科及び医学部附属病院では、医学・医療の発展のために様々な研究を行っています。その中で今回示します以下の研究では、平成18年4月1日より平成20年3月31日までの間、福岡・近畿パーキンソン病症例対照研究にご参加いただいた方々より得た質問調査票のデータ及び口腔粘膜細胞採取による遺伝子検体を使用します。全ての情報と試料を愛媛大学大学院医学系研究科疫学・予防医学講座に移管し、継続して解析を行います。
福岡・近畿パーキンソン病症例対照研究にご参加いただいた方で、この研究の内容を詳しく知りたい方や、質問調査票のデータや口腔粘膜細胞採取による遺伝子検体を利用することをご了解いただけない方は、下記【お問い合わせ先】までご連絡下さい。

【研究課題名】
福岡・近畿パーキンソン病症例対照研究

【研究機関】愛媛大学大学院医学系研究科

【研究責任者】三宅吉博(疫学・予防医学講座 教授)

【研究の目的】
 福岡・近畿パーキンソン病症例対照研究で得られた情報に基づき、栄養摂取や喫煙曝露等の生活環境や生活習慣に関する情報を詳細に収集し、遺伝情報も収集することで、環境要因及び遺伝要因とパーキンソン病リスクとの関連、さらには、遺伝要因と環境要因の交互作用を評価しています。遺伝要因と環境要因の交互作用が明らかになれば、日本人において、オーダーメイドによりパーキンソン病を予防するエビデンスの確立に向け、極めて価値ある貢献をすることができると考えています。

【研究の方法】
(対象者)福岡大学医学部、大阪市立大学大学院医学研究科、国立病院機構宇多野病院、京都大学大学院医学研究科、京都市立病院、九州大学大学院医学研究科、久留米大学医学部、国立病院機構大牟田病院、国立病院機構刀根山病院、国立病院機構南京都病院、和歌山県立医科大学の11施設において、発症後6年以内のパーキンソン病の患者さんで本研究に参加した250名の方々です。対照群としまして、福岡大学病院、大阪市立大学医学部附属病院または国立病院機構宇多野病院に入院中もしくは通院中の患者さんで、神経変性疾患と診断されておらず本研究に参加した372名の方々です。
(利用する情報)生活習慣、生活環境、既往歴 等
(利用する試料)口腔粘膜細胞採取により得た遺伝子検体

【個人情報の取り扱い】
 収集した試料・情報は名前、住所など患者さんを直接特定できる情報を除いて匿名化いたします。個人を特定できるような情報が外に漏れることはありません。また、研究結果は学術雑誌や学会等で発表される予定ですが、発表内容に個人を特定できる情報は一切含まれません。

【試料、情報の管理責任者】
愛媛大学大学院医学系研究科疫学・予防医学 三宅吉博

さらに詳しい本研究の内容をお知りになりたい場合は、【お問い合わせ先】までご連絡ください。他の対象者さんの個人情報の保護、および、知的財産の保護等に支障がない範囲でお答えいたします。

【お問い合わせ先】
愛媛大学大学院医学系研究科疫学・予防医学 三宅吉博
〒791-0295 愛媛県東温市志津川
Tel: 089-960-5283
Email: epi-prev@m.ehime-u.ac.jp

研究成果リスト

九州・沖縄母子保健研究

 平成19年4月より、福岡県内131産科医療機関において、本研究に関するリーフレット、調査説明受諾同意書、返信用封筒の一式を可能な限り全ての外来を受診した妊娠32週未満の妊婦さんに手渡して頂きました。本研究に関する詳細な説明を受けたい妊婦さんは、調査説明受諾同意書に氏名、連絡先を記入して研究事務局(福岡大学医学部公衆衛生学内)に返送しました。研究事務局は電話で、妊婦さんに研究の詳細説明を行い、最終的な同意を得た後、調査キット一式を自宅に送付しました。研究に参加した妊婦さんは回答済み質問調査票と採取したほこりの検体を研究事務局に返送しました。研究事務局は記入漏れの確認をした後、栄養調査結果を妊婦さんに返却しました。平成19年5月より沖縄県の40産科医療機関、8月より宮崎県、大分県、熊本県及び長崎県の208産科医療機関、9月より鹿児島県及び佐賀県の44産科医療機関においても、本研究に関するリーフレット等の手渡しを開始しました。平成19年度末で妊婦さんのリクルートを終了し、最終的に、1,757名の妊婦さんがベースライン調査に参加頂きました。

出生時、生後4ヶ月時、1歳時、2歳時、3歳時、4歳時、5歳時、6歳時、7歳時追跡調査には、各々1,590組、1,527組、1,430組、1,362組、1,305組、1,264、1,201、1,040、927組の母子が参加しました。生後1ヶ月前後に124名の母親から母乳の提供を受け、有機塩素化合物(HCB、β-HCH、p,p’-DDE、trans-nonachlordane)を測定しました。生後4ヶ月前後に1,492組の母子から遺伝子検体を頂きました。生後1ヶ月から12ヶ月までの間、1,177名の母親に歯科衛生士による口腔観察を実施しました。8歳時追跡調査を実施しており、今後も可能な限り、追跡調査を継続する予定です。

研究成果リスト

九州・沖縄小児健康調査

 平成24年度から25年度において、福岡県内32市町と沖縄県内7市のご協力の下、3歳児健康診査受診者を候補者として横断研究を実施しました。平成25年度においては、大分市、佐賀市、都城市、鹿屋市、佐世保市、延岡市のご協力を得ることができ、研究対象地域を拡大しました。生活習慣、生活環境、既往歴、ISAAC(International Study of Asthma and Allergies in Childhood)、アレルギー医師診断状況等に関する質問と幼児版半定量食事摂取頻度調査票を含む38ページの質問調査票及び返信用封筒からなる調査キットを3歳児健康診査会場で可能な限り受診者全員に手渡しました。研究参加に同意した保護者は回答済み質問調査票を研究事務局に返送しました。電話等による記入漏れ確認の後、栄養結果を参加者に返送しました。

調査期間中、全市町合計で68,527名が3歳児健康診査を受診し、62,449名が調査キットを受け取りました。その内の6,576名が回答済み質問調査票を研究事務局に返送しました。

栄養結果返却の際、遺伝子解析研究の案内も同封し、後日、遺伝子解析研究参加の意思を確認致しました。最終的に3,855名から遺伝子検体を頂きました。

研究成果リスト

愛大コーホート研究

 中高年を対象とした20年間追跡する前向きコーホート研究です。平成27年度は八幡浜市で調査を実施し、798名が調査に参加しました。平成28年度は内子町で実施し、347名が調査に参加しました。平成29年度は西予市と愛南町で調査を実施し、西予市520名、愛南町755名が調査に参加しました。また、東温市P社従業員223名も調査に参加しました。平成30年度は西条市1490名、東温市146名、愛大病院整形外科入院患者86名、かとう歯科患者91名等合計1817名が調査に参加しました。令和元年度は四国中央市、新居浜市、東温市で調査を実施いたします。
 ベースライン調査では、約70ページの質問調査票を用いて生活習慣、生活環境、既往歴、心理社会的要因等広範囲の情報を得ています。認知機能検査、身長、体重、体組成、ウエスト、ヒップ測定、超音波骨密度測定、動脈硬化の検査、口腔内検査(う蝕視診・歯周ポケット測定)、眼圧検査、体力測定等の研究用健診を実施しています。血液、尿、遺伝子検体を集めています。
 できるだけたくさんの方々にご参加いただき、追跡データも集めながら、愛媛独自の医療ビッグデータを構築していく所存です。

愛媛県の皆様へ
 愛大コーホート研究のデータを集めることができれば、一人あたりの情報量が膨大で、参加者数も十分にある日本で最も学術的価値の高い医療データベースになります。
 愛大コーホート研究から様々なエビデンスを創出できることになります。
 医療の発展に貢献するため、有能な医師は、エビデンスを公表したいものです。エビデンスの公表を実現するために、愛媛に来て、医師として働きながら、愛大コーホート研究のデータベースを活用して、エビデンスの公表を実現する。これこそが、地域医療を維持発展させながら、世界に愛媛を発信できる唯一無二の戦略となります。
 次世代の予防医学、地域医療の発展に貢献できます。是非とも、調査にご参加いただきますよう、お願い申し上げます。

研究成果リスト

甲状腺クリーゼ:多施設前向きレジストリー研究

コントロール不良な甲状腺機能中毒症では、感染、手術、ストレスを誘因として高熱、循環不全、ショック、意識障害などを来たし、生命の危険(致死率 10%以上)を伴う場合があります。このような生命を脅かす甲状腺中毒状態は甲状腺クリーゼと呼ばれています。発症機序は不明であり、臨床的所見によって定義されています。多臓器における非代償性状態を特徴とし、高熱、循環不全、意識障害、下痢、黄疸などを呈します。的確に甲状腺クリーゼを診断し、早期に治療を開始することが肝要であります。我が国においては、年間約 150 例発症し、致死率は10%以上であります。後遺症として、不可逆的な神経学的障害(低酸素性脳症、廃用性萎縮、脳血管障害、精神症)が少なからず認められます。赤水研究班では、「甲状腺クリーゼ診療ガイドライン2017」を作成しました。この診療ガイドラインの有用性を検証するとともに、甲状腺クリーゼの予後に影響する要因を解明することを目的に、甲状腺クリーゼの多施設前向きレジストリー研究を実施しております。

甲状腺クリーゼの患者様へのお知らせとお願い

愛媛大学大学院医学系研究科では、医学・医療の発展のために様々な研究を行っています。その中で今回示します以下の研究では、患者さんの診療情報(カルテに記載されている検査結果など)を使用します。

【研究課題名】
甲状腺クリーゼ:多施設前向きレジストリー研究

【研究機関】
愛媛大学大学院医学系研究科及び全国の患者登録医療機関

【研究責任者】
三宅吉博(疫学・予防医学 教授)

【研究の目的】
厚生労働省及び国立研究開発法人日本医療研究開発機構の研究班が実施する難病のレジストリー研究の一環として、甲状腺クリーゼの多施設前向きレジストリー研究を実施しています。得られた成果は、病気の予防や診断・治療の向上に役立てたいと考えております。全国の協力医療機関において新規に甲状腺クリーゼと診断された方について、調査へのご協力とご理解をお願い申し上げます。愛媛大学大学院医学系研究科はレジストリー研究における情報収集の中核拠点として、研究に参加しています。

【研究の方法】
(対象となる患者さん)全国の協力医療機関において新規に甲状腺クリーゼと診断された患者さん
(利用する診療情報)性別、年齢、発症時期、合併症、既往歴、身体所見、血液検査データ、画像検査データ、治療状況 等

【診療情報の収集について】
全国の協力医療機関から診療情報を収集します。
対象となる患者さんの診療情報は、各協力医療機関において匿名化します。米国Vanderbilt大学が開発したデータ集積管理システムであるREDCapを愛媛大学大学院医学系研究科内に設置し、適切な管理のもと、各協力医療機関はオンラインでREDCapにデータを入力します。

【個人情報の取り扱い】
各協力医療機関において名前、住所など患者さんを直接特定できる情報を除いて匿名化した後、愛媛大学に診療情報を送信します。個人を特定できるような情報が外に漏れることはありません。また、研究結果は学術雑誌や学会等で発表される予定ですが、発表内容に個人を特定できる情報は一切含まれません。

<情報の管理責任者>  
愛媛大学大学院医学系研究科疫学・予防医学  三宅吉博

さらに詳しい本研究の内容をお知りになりたい場合は、【お問い合わせ先】までご連絡ください。他の患者さんの個人情報の保護、および、知的財産の保護等に支障がない範囲でお答えいたします。

【お問い合わせ先】
愛媛大学大学院医学系研究科疫学・予防医学三宅吉博
791-0295 愛媛県東温市志津川
Tel: 089-960-5283
Email: epi-prev@m.ehime-u.ac.jp

厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業
研究課題 :ホルモン受容機構異常に関する調査研究
研究代表者:赤水尚史
研究分担者:三宅吉博

研究成果リスト