『閉塞性大腸癌に対するステント挿入が腸内細菌叢に及ぼす影響』に関する研究 |
対象:2017年1月1日から2019年12月31日までに原発性閉塞性大腸癌のために緊急手術または、ステント挿入、あるいは経鼻または経肛門的減圧管挿入後に原発切除を受けた患者さん |
研究協力のお願い
当科では「閉塞性大腸癌に対するステント挿入が腸内細菌叢に及ぼす影響」という研究を倫理委員会の承認並びに院長の許可のもと、倫理指針及び法令を遵守して行います。この研究は、他の研究機関との共同研究として、2017年1月1日より2019年12月31日までに日本医科大学付属病院 消化器外科にて、原発性閉塞性大腸癌のために緊急手術,ステント挿入、もしくは経鼻または経肛門的減圧管挿入後に原発巣切除を受けられた患者さんと完全閉塞は伴わないが内視鏡が通過しない全周性の大腸癌で原発巣切除を受けられた患者さんの腫瘍組織内の腸内細菌を調査する研究で、研究目的や研究方法は以下の通りです。直接のご同意はいただかずに、この掲示によるお知らせをもって実施いたします。皆様方におかれましては研究の主旨をご理解いただき、本研究へのご協力を賜りますようお願い申し上げます。この研究へのご参加を希望されない場合、途中からご参加取りやめを希望される場合、また、研究資料の閲覧・開示、個人情報の取り扱い、その他研究に関するご質問は下記の問い合わせ先へご連絡下さい。 |
(1)研究の概要について
研究課題名:閉塞性大腸癌に対するステント挿入が腸内細菌叢に及ぼす影響
研究期間:研究実施許可日~2024年12月31日 当院における研究責任者:日本医科大学付属病院 消化器外科 山田 岳史 |
(2)研究の意義、目的について
閉塞性大腸癌の治療には緊急手術、ステント挿入後の手術、経鼻的あるいは経肛門的減圧管挿入後の手術等がありますが、それぞれに一長一短があり、現時点では推奨治療は確立されていません。ステント挿入後の手術ではその良好な腸管減圧効果から緊急手術に比べて、腸管の浮腫・炎症の改善効果が高く、最も重篤になりうる術後合併症である腸管吻合部の縫合不全が減少することが知られています。しかし、ステント挿入による縫合不全減少効果の明確な機序は、まだ分かっていません。近年、腸内細菌の異常が縫合不全に関与する可能性が示唆されており、本研究ではステント挿入後の手術における縫合不全減少効果が、腸内細菌の変化によるものかどうかを検討することを目的といたします。 |
(3)研究の方法について(研究に用いる試料・情報の種類および外部機関への提供について)
2017年1月1日より2019年12月31日までに日本医科大学付属病院 消化器外科にて、原発性閉塞性大腸癌のために緊急手術、ステント挿入、もしくは経鼻または経肛門的減圧管挿入後に原発巣切除を受けられた患者さんと完全閉塞は伴わないが内視鏡が通過しない全周性の大腸癌で原発巣切除を受けられた患者さんについて、以下の試料・情報を収集、使用いたします。
試料:手術前の大腸内視鏡検査の際の腫瘍生検組織、手術時に切除した腫瘍組織。 情報:年齢、性別、併存疾患等の患者基本情報。挿入した減圧管、ステントに関する情報。手術術式、人工肛門造設の有無、縫合不全を含む術後合併症等の手術関連情報。腫瘍の病理学的因子。血液生化学的データ。生命予後に関する情報。 採取された試料からDNAを抽出の後、複数の腸内細菌の発現量を測定し、これらと縫合不全との関係を検討します。また、得られた情報は、個人を特定できない様に加工し、消化器外科医局内のパスワードのかかったパソコンで、研究代表者のみが知る研究特有のパスワードを用いて対応表を管理します。 |
(4)共同研究機関(試料・情報を利用する者の範囲および試料・情報の管理について責任を有する者)
研究代表機関:日本医科大学付属病院 消化器外科
研究全体の責任者:日本医科大学付属病院 消化器外科 准教授 山田 岳史 その他の共同研究機関:東京慈恵医科大学附属病院 消化管外科、産業医科大学 第1外科、順天堂大学医学部附属順天堂医院 大腸・肛門外科、山梨大学医学部 外科学講座第1教室、横浜市立大学 外科治療学、兵庫医科大学 消化器外科講座下部消化管外科、愛媛大学 低侵襲消化器医療学講座、日本医科大学武蔵小杉病院 消化器外科 |
(5)個人情報保護について
研究にあたっては、個人を直接特定できる情報は使用いたしません。また、研究発表時にも個人情報は使用いたしません。その他、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針(令和3年文部科学省・厚生労働省・経済産業省告示第1号)」に則り、個人情報の保護に努めます。 |
(6)研究成果の公表について
この研究成果は学会発表、学術雑誌などで公表いたします。 |
(7)当院における問い合わせ等の連絡先
愛媛大学医学部 低侵襲消化器医療学講座 准教授 石丸啓
〒791-0295 愛媛県東温市志津川 電話番号:089-964-5111(代表) 内線:5975 メールアドレス:kei.ishimaru@gmail.com |