平成27年度の活動-愛媛大学医学部附属病院総合臨床研修センター

平成27年度の活動

「医科修了式・歯科修了式」を行いました。

平成28年3月29日(火),医学部附属病院地域医療支援センターで,平成26年度臨床研修プログラム修了式を実施しました。

今年度,医学部附属病院臨床研修プログラム「アイプログラム」を修了したのは,医科31人,歯科3人で,4月から医師としての新たな勤務がスタートします。

修了式では,望月輝一副病院長から,研修医一人一人に激励の言葉が贈られました。

本プログラムは,愛大病院だけでなく,数多くの研修協力病院・協力施設(現在全50施設)での研修を組み合わせ,フレキシブルな選択が可能となっており,研修医の様々な希望に応えることができる様になっています。また,できるだけ学会発表や学外研修の機会を多く設け,地域や国内外に対する幅広い視野を持った医師の養成(愛媛で育て,世界に羽ばたく医療の創造という理念)に努めています。

初期研修の2年間で,指導医等から医師としての姿勢や基本的な診療技術を学び,今後は,それらを活かして,患者さんに最高の医療を提供できる医師になることを期待しています。

「県外で学ぶ医学生のための臨床研修病院説明会」を開催しました。

平成28年3月27日(日)県外の医学生のための臨床研修病院説明会を開催しました。
学生の皆さんには,午前中に医学部内を見学していただき,その後全員で昼食をとりながら歓談をしました。午後からは,アイネットワークに登録している多数の臨床研修病院の担当者より,各病院の研修プログラムや処遇についての説明をしていただき,他大学に通う多くの医学生の方に,今後の参考にしていただけたのではないかと思います。

大学(アイプログラム)は多くの病院にて研修可能であり,救急,内分泌,呼吸器,腫瘍などに特化したプログラムの選択も可能です。シミュレータ,セミナー開催などの研修環境も良く,学会発表等多くの指導・学習環境に優れいています。

皆さん是非,大学で一緒に研修を行いましょう!

「5年生のポリクリ打ち上げ会」を開催しました。

5年生のポリクリ終了にあわせて,学生と実習指導医・若手医師・研修医が集まるポリクリ打ち上げ会を行い,181名の参加がありました。年の近い先輩医師から,実際に研修をしてみた感想や,進路を決定する際に必要なことなど今後の参考にしてもらえる会になりました。

この度の当会に賛同して協賛下さった各診療科の紹介をスライドと場内掲示でさせていただき,5年生の皆さんには様々な診療内容をより詳しく理解していただけたようでした。
今年で7回目の開催となりますが,毎年参加者が増えており,ますます充実した会に成長しています。

日時 平成28年3月11日(金)19:00~21:00
場所 松山全日空ホテル(松山市一番町3-2-1)

モンゴル国立医科大学日本教育病院スタディ・ツアー訪問団が
地域医療支援センターを見学しました。

平成28年1月29日(金)にモンゴル国立医科大学 バトバータル・G学長ら日本教育病院スタディ・ツアー訪問団12人が来学し,地域医療支援センターを見学しました。

訪問団の目的は,大学病院の組織と管理運営,患者サービスの管理,臨床研修プログラムや医師育成方法等を見学調査するもので,その一環として, 地域医療支援センターを見学しました。

地域医療支援センターでは, 高田センター長から各種医療トレーニング機器の説明を受け,また,腹腔鏡シミュレータを実際に操作するなど,熱心に見て回られ,充実した臨床研修環境に感心されていました。

同様の取組が各都道府県でなされている中,本院の臨床研修プログラムで優秀な医師を育て質の高い医療を提供し,地域医療再建に取り組んでいる当センターの先進性を認められて調査先に選ばれたことは,非常に光栄なことでした。

「キャダバートレーニング」を実施しました。

平成28年1月26日(火),手術手技研修センターにてキャダバートレーニング(胸腔穿刺・腰椎穿刺)を実施し,研修医11人が参加しました。

キャダバートレーニングとは,実際にご遺体を使用した手技向上トレーニングであり,本院では,医学部解剖学教室の協力を得て,全国の大学病院に先駆けて実践している研修です。一般的な研修では,手技に関する文献・書物,手技の映像,シミュレータ等での手技取得が行われていますが,本センターでは,ご遺体を使用することにより,具体的かつ詳細に,実践的なトレーニングを行うことができます。

今回は,胸腔穿刺・腰椎穿刺の各手技のトレーニングを行うために,まずシミュレータ機器にて,手技の練習及び実技の確認を十分行いました。その後,実際にご遺体を使用し,参加した研修医全員がトレーニングに励みました。

総合臨床研修センターでは,今後も,研修医自身が自信をもって,患者さんへの診療手技が行えるよう,手術手技向上を図るとともに,臨床能力の高い研修医の育成に取り組んでいきます。

シミュレータにて実技確認を行う研修医

キャダバートレーニングを行う研修医

専門研修プログラム策定ワーキングを開催しました!~着々と準備中~

1月6日(水)に「第3回専門研修プログラム策定ワーキング」を開催し,各科の進捗状況や連携病院等の情報を共有しました。

2017年度から新専門医制度がスタートするにあたり,全19の専門研修プログラム申請に向けて準備を進めています。いずれの診療科も順調に申請準備が出来ています。

今後も,若手医師の育成のために,専門研修プログラムの策定に大学を挙げて取り組んでいきます。 

野口病院を表敬訪問しました。

アイプログラムでは,2年目研修(選択科)において野口病院(大分県別府市)で1~6ヶ月の研修をすることができます。

野口病院は内分泌疾患専門病院として知られており,甲状腺・副甲状腺疾患,糖尿病などの生活習慣病の治療において全国から多くの患者を受け入れています。
また平成25年に現在の場所に新築移設し,院内はとても清潔で雰囲気も良く,素晴らしい環境が整っています。更には,PET-CTやMRI,超音波診断装置などの検査機器は,そのほとんどが最新のものを揃えています。

現在,当院アイプログラム研修医が3ヶ月(10月~12月)研修中であり,日々充実した研修生活を送っていました。

Gaumard社製 分娩シミュレータ「NOELLE S2200 VICTORIA」を導入しました!!

全国で7~8の大学に設置されていますが,改良型のNew-VICTORIAは国内初です
(49パターンの正常及び異常分娩がプログラミングされています)。

愛媛大学では高度な技術を持った,より実践的な産婦人科医の育成に努めています。

学生, 研修医,専門研修医などの産婦人科トレーニングに役立つものと期待しています。

よりよい研修を目指して「指導医講習会」を開催しました。

平成27年8月29日(土)30日(日)の2日間にわたり,愛媛大学医学部付属病院卒後臨床研修指導医講習会を行いました。今年で12回目となる指導医講習会には,愛媛大学をはじめたくさんの病院から48人の先生方が参加されました。
ディレクター,タスクフォースの先生方のご協力のもと,高田臨床研修センター長がディレクター兼チーフタスクフォースとして講習会のまとめを行いました。2日間を通して,より良い研修を若手医師に提供するための有意義な講習会となりました。

大学が一丸となって,新専門医制度に対応した専門研修プログラムを策定しています。

この度の専門医制度改革では,専門医の質を高め,良質な医療が提供されることを目的としており,初期臨床研修修了後の医師には,19の基本診療領域のいずれかの専門医資格を取得することが求められています。この制度は,2015年度から初期臨床研修を始め,2017年度から専門研修を行う医師が対象となります。

新制度下で専門医を取得するためには,日本専門医機構に認定された専門研修プログラムに加入し,専門研修を修了して試験に合格することが必要です。なお,この専門研修プログラムは,各関連学会において設けられる整備基準を満たす必要があり,同機構に審査・認定されたものでなければなりません。そのため,2017年度から新制度を開始するにあたり,現在全国の専門医研修施設において,専門研修プログラムの策定が喫緊の課題となっています。

愛媛大学医学部附属病院では,19の基本診療領域の担当者が集まり,専門医研修の中心的役割を担う大学として,今後のより良い方向性やプログラム策定の打ち合わせ・情報交換等を定期的に行っています。
今後も,能力の高い専門医を養成する使命を果たすため,新専門医制度における19の基本診療領域全ての専門研修プログラムの策定に,大学・医学部・附属病院を挙げて取り組んでいきます。

新たな専門医制度の基本的な枠組み (厚生労働省へき地保健医療対策検討会 2015年3月30日)資料より抜粋

第2回専門医研修プログラム策定ワーキングの様子(2015年8月4日)

「第2回愛媛研修医OSCE大会」を開催しました。

平成27年7月12日(日),医学部附属病院総合臨床研修センターで,愛媛県内の2年次初期臨床研修医を対象とした愛媛研修医OSCE大会を実施しました。 

OSCE(客観的臨床能力試験)とは,医師として患者に接する能力すなわち医療面接や身体診察などの基本的臨床能力を備えているかどうかを評価する実技試験であり,その多くは全国の医学部・歯学部・薬学部において臨床実習前の学生を対象に実施されています。

今回のOSCE大会では,愛媛県地域医療支援センターの支援を受け,県内の2年次初期臨床研修医を対象に実施しました。これによって参加者は,病院・組織の枠を超えた臨床能力の統一的評価を受け,その後の研修の指標となる規範を所属する施設にフィードバックすることが可能となります。また,本大会を実施する若手医師育成指導者にとっても,充実した臨床指導を行うための指導方法や必要な能力の習得に繋げることも目的の一つです

今回のOSCEを受けた研修医は11人で,岩手をはじめ愛媛県内外から,医師・看護師・薬剤師・模擬患者・事務スタッフ等,合計70人が指導・運営に参加しました。

本番では,研修医が模擬患者や医学教育用シミュレータを相手に,診療や検査手技等の課題に取り組みました。そして,研修医に対し評価者(医師,薬剤師,看護師)が指導を行い,その後,評価者へ監督者(医師)による指導が行われました。
試験会場では,研修医,指導医,看護師等参加者全員が真摯に課題に向き合う姿が見られ,参加者した研修医からは,「知識よりも,実践の方が大切だと感じたので,このような機会があってとても勉強になった」といった声が聞かれました。また,評価者(医師・看護師・薬剤師)からは,単に評価者として参加するだけでなく,自分も何かを得て帰りたいという積極的な姿勢がうかがえました。
今後は,参加研修医及び指導医を増やしていき,「チーム愛媛」として愛媛県の臨床研修及び医療の充実に資していきたいと考えています。

アイプログラム研修医が活躍しています!
(ご遺体を用いた全国初の手術手技トレーニング)

医学生による手術手技研修見学会(下記参照)において,当院研修医が術者として手技を披露しました。
愛媛大学で研修した研修医が成長し様々な場面で活躍しています。今後,後輩たちを指導する立場となり,屋根瓦式により多くの立派な医師が育っていくことを期待しています。

↓手術手技研修見学会
https://www.ehime-u.ac.jp/news_topics/detail.html?new_rec=12902

肝胆膵・移植外科にて研修中の川上医師(右)
(腹腔鏡下での胆嚢摘出手術)

今年3月に研修を修了し脳神経外科で専門研修中の中村医師(右)(開頭手術)

「第7回研修医のための輸液・栄養セミナー」を開催しました。

平成27年6 月20日(土)午後2時から,「研修医のための輸液・栄養セミナー」を南海放送本町会館で開催しました。今年で7回目ですが,愛媛県内の1年目の研修医が多数参加し有意義な勉強会でした。

高田清式センター長が総合司会を務め,栄養管理と経腸栄養法(藤崎智明松山赤十字病院内科部長),経静脈栄養法(加賀城安松山市民病院外科部長),術前術後の輸液管理(池宗啓蔵医師 愛媛大学麻酔科蘇生科),救急領域の輸液管理(高石和県立病院副院長)などのテーマで県内の研修主要病院の先生方に判りやすくご講義いただき,またエコーガイド下のCVC穿刺の実習も行いました(株式会社大塚製薬工場,日本コヴィディエン株式会社協力)。1年目の研修医にとって栄養・輸液管理を臨床現場で行いつつあるまさにタイムリーな企画であり,今後も継続して愛媛県全体の研修の向上にさらに努めていきたいと思います。

「第8回男女研修医,医学生との懇談会」を開催しました。

平成27年6月10日(水),医学部附属病院地域医療支援センターで,愛媛県医師会が主催する「第8回男女研修医,医学生との懇談会」を開催し,研修医,学生及び医師を含む53人が参加しました。

今回の懇談会では,「仕事と家庭のWIN-WIN術」をテーマに,国立保健医療科学院主任研究官である吉田穂波氏を講師として迎えました。

始めに,席が隣同士の2 人で簡単なワークを行い,会場が和気藹々となったところで,吉田氏ご自身の体験を踏まえた講演がスタートしました。吉田氏は,産婦人科医でもあり,また5児の母親でもあります。仕事と子育てを両立させるための工夫や女性医師支援の現状等について紹介し,その中で「人は人を助け,人のいい面を引き出し,人を喜ばせる仕事をしているとき,実は助けている方が一番励まされ,楽しい思いをしているのではないか」との話があり,会場からは共感する声が上がっていました。また,「女性が出産・育児を経て就業を継続し,能力を発揮していくためには,職場や家庭における男性の理解と協力が不可欠である」という共通認識のもと,そこにWin-Winの関係が生まれていると説明しました。

懇談会は,終始和やかな雰囲気で行われ,出席した医師や研修医・医学生らは多くのことを学ぶことができ,親睦を図る良い機会となりました。

若い医師が十分力を発揮できるように,研修センターも期待しています。

「医療安全セミナー」が行われました。

平成27年5月19日,記念講堂にて医療安全セミナーが行われました。

研修医の時から,輸液の理論と実際のポンプの使い方を着実に身につけるため,毎年開催しており,研修医の医療事故を防ぐための大事なセミナーです。

直接臨床課題例も呈示し(何γで輸液するなど)より実践的な実習を行いました。

「白衣授与式」に研修センターとして参加しました。

平成27年4月23日,医学科新5年生を対象にした白衣授与式が,高田研修センター長司会のもと執り行われました。臨床研修に繋がる,実りのある病棟実習を期待し,教授10名が医学生各自のネームと,大学のロゴマークが入った純白の白衣の着用を手伝いながら,決意の握手と激励を行いました。

「平成27年度研修医オリエンテーション」を行いました。

平成27年度プログラムの医科研修医,歯科研修医によるオリエンテーションを4月1日~4月7日の5日間行いました(県内多くの他病院の研修医も実習を中心に一部参加)。

愛媛大学医学部附属病院医科研修医と歯科研修医が,採血実習・縫合実習など今後直ぐに役立つ手技実習は,県下多数の研修病院の研修医と合同で行い県内の研修医同士の親睦を深めながらの実習になりました。

放射線業務に携わるための必修講習,東温市消防署の署員の方々,救急科の指導医の先生方のご協力のもと,BLS実習も行いました。更に医療現場で役立つ超音波ガイド下穿刺・高度救命蘇生シミュレーター・縫合シミュレーターの実習も行いました。

5日間のオリエンテーションを通じて,これから医師としての第一歩を踏み出すための心身ともに充実した研修となりました。共に医療現場に従事する仲間として,研修医の皆さんがこれから活躍されることを期待しています。

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