野元先生雑感

2018年02月22日

啓蟄(けいちつ)研究開発の促進 3月6日

3月6日 啓蟄

 

研究開発の促進

文部科学省では「産学連携のプロ」を認定する制度の新設を検討しており、先日の記事になっている(2018年2月22日 日経新聞)。PMDAから医学部教員へ赴任することは10年位前から進められていた。3-4年前から会社の開発部から医学部への赴任も多くなっている。大学での研究を社会で実用化するには治験を行い承認の取得が必須であるが、この技術と知識はPMDAや会社の開発部等で共有されており医学部にはなかった。薬学部と会社の研究所との人事交流には長い歴史があり、医学部よりも共有されていると思うが、開発部との人事交流は多くないと伺っている。大学では教員の資格には基準を設けており、講師以上には研究実績としての原著論文と研究費の獲得、博士号の取得を求めている。会社や行政の業務では必ずしも要求されない資格のため、教員としての新しい資格認定制度は大学全体としても大きな一歩になると考える。

日本は繊維工業、機械/電気工業で世界に貢献してきたが、中国、インド、東南アジア諸国の発展とともに、日本の世界における役割は研究開発の分野へシフトしている。このために医学部でも研究開発は一層重要な分野となっている。会社やPMDA、行政との人事交流が一層活発となり、研究開発が進むことを期待したい。

11号線から見た日の出