野元先生雑感

2018年03月19日

清明(せいめい)時間について 4月5日

4月5日 清明

花粉症の時期になっている。花粉症増加の原因として、杉の植林とともに、お腹の寄生虫駆除も挙げられている。何事にも複数の面があり、よいことばかりではない。また、悪いことばかりでもない。禍福はあざなえる縄のごとしであろうか。なお、お腹の寄生虫は、tummy egg という。ロンドンの小学校では必ず、親が送り迎えすることになっており、先生はすべての子供に迎えが来るまで、校門で待っていた。迎えに行って子供たちから聞いた単語で、わかりやすい。私たちはparasite と訳すが、私たちが使う単語は医学英語で一般での使用は多くない。Abdomenもラテン語由来で日常で聞くことはなく、普通はstomach、子供たちはtummyと言っていた。

 

時間について

皆さんは小学校での1年間はとても長く感じたと思うが、今の1年間はあっという間と感じているだろう。私たちが感じる時間の長さは、年齢をnとすると1/nで変化するといわれる。5歳の1年の長さは1/5であったものが、20歳は1/20、50歳では1/50で、1年間は幼稚園時代を100%とすると、20歳では25%、50歳では10%に感じているという。確かに思い出してみるとあっという間に1年が過ぎている。行うべきことがどんどん増えて、時間が足りなくなっていくことも関係するだろうが、年齢による感覚の変化も確かにあるだろう。

運動量や1日の歩数が少ないと、糖尿病や認知症、心疾患、またパーキンソン病の頻度が高くなる。診療時には、なるべく1日の過ごし方を聞くようにして、外出の機会を増やしてもらうように勧めている。年齢が上がるほど、あまり退屈せずに1日はすぐに過ぎてしまう。意識しないと外出や運動が少なくなって運動不足となり、体力が低下してしまう。歩きすぎて膝を壊してもよくないが、1日のスケジュールに適度の運動を入れて習慣にしてもらうように勧めよう。