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臨床研究「内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術における術中ICG画像の有用性に関する観察研究」について
お知らせ
愛媛大学医学部附属病院では、医学・医療の発展のために様々な研究を行っています。その中で今回示します以下の研究では、以前にお知らせ致しましたように、当科にて加療を行った患者さんのカルテ記録や画像情報を使用致しました。この研究に関しては当科にて解析が既に終了しており、「Neurosurgical Review」に結果を公表致しております。内容の詳細を知りたい方は、下記【お問い合わせ先】までご連絡下さい。
【研究課題名】
内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術における術中ICG画像の有用性に関する観察研究
【研究機関】愛媛大学医学部附属病院 脳神経外科
【研究責任者】井上明宏(愛媛大学医学部附属病院 脳神経外科 講師)
【研究代表者】井上明宏(愛媛大学医学部附属病院 脳神経外科 講師)
【研究の目的】
これまでに我々の施設では、CT、MRIなどの様々な画像モダリティーを駆使し、3D構築や画像合成を行うことで内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術(ETSS)に対する安全性を高める試みを行ってきましたが、実際に手術を行う際には周辺構造物の詳細かつ的確な位置把握が重要であり、リアルタイムに情報を供給してくれる手術支援システムの必要性を痛感されます。以前より、脳神経外科領域においてはナビゲーションシステムや超音波モニタリング装置などが術中支援装置として重宝されてきましたが、我々の施設ではICG蛍光内視鏡を導入しており、ETSS施行時に3D CT-MRI fusion modelの術前構築に加え、ICG蛍光支援システムを用いた周辺重要構造物の術中評価や残存腫瘍の評価を行うことにしています。そこで、本研究では、この内視鏡システムが、ETSSにおける腫瘍摘出操作において有用であるかどうかについて評価することを目的とします。
【研究の方法】
(対象となる患者さん)2017年4月から2020年12月に愛媛大学医学部附属病院を受診された方のうち下垂体腫瘍と診断された患者さん
(利用するカルテ情報)性別、年齢、発症時期、合併症、既往歴、身体所見、血液検査データ、画像検査データ、治療状況 等
(利用する画像)通常の診療手術で取得した術中内視鏡の画像
【研究結果の公表】
Inoue A, Kohno S, Ohnishi T, Nishida N, Suehiro S, Nakamura Y, Matsumoto S, Nishikawa M, Ozaki S, Shigekawa S, Watanabe H, Senba H, Nakaguchi H, Taniwaki M, Matsuura B, Kitazawa R, Kunieda T. (2020) Tricks and traps of ICG endoscopy for effectively applying endoscopic transsphenoidal surgery to pituitary adenoma. Neurosurg Rev: online ahead of print, doi: 10.1007/s10143-020-01382-4.
【個人情報の取り扱い】
収集した試料・情報は名前、住所など患者さんを直接特定できる情報を除いて匿名化いたします。個人を特定できるような情報が外に漏れることはありません。また、研究結果は学術雑誌や学会等で発表される予定ですが、発表内容に個人を特定できる情報は一切含まれません。
<試料・情報の管理責任者>
愛媛大学医学部附属病院 脳神経外科 氏名 井上明宏
さらに詳しい本研究の内容をお知りになりたい場合は、【お問い合わせ先】までご連絡ください。他の患者さんの個人情報の保護、および、知的財産の保護等に支障がない範囲でお答えいたします。
【お問い合わせ先】
愛媛大学大学院 医学系研究科 脳神経外科学 講師 井上明宏
791-0295 愛媛県東温市志津川454
Tel: 089-960-5338