愛媛大学医学部 脳神経外科学

治療対象となる疾患

特発性正常圧水頭症

更新日:2014/05/01

 特発性正常圧水頭症は、何らかの原因で脳脊髄液の流れが悪くなり、脳室内に停滞し、脳室拡大をおこす病気です。歩行障害、認知症、尿失禁が主な症状であり、中でも歩行障害が最初に出やすい症状です。典型的には、足が開き気味で歩幅も狭く、すり足となり、Uターンするときに特に不安定になります。認知症としては、反応が遅く、自発性が低下し、ぼーっとすることが多くなったり、表情が乏しくなることもあります。診断にはCT、MRIを用いて脳室拡大や脳萎縮の程度などを評価し、髄液排除試験(腰椎穿刺により脳脊髄液を約30mL排出させ、症状の改善が得られるかどうかを評価する試験)によって手術適応を決定します。治療は余分に溜まった脳脊髄液を永続的に排除するシャント手術を行います。最も一般的な方法は、脳室から脳脊髄液を腹腔内に流す「脳室-腹腔短絡術(V-Pシャント)」ですが、最近では腰椎くも膜下腔から腹腔内へ脳脊髄液を流す「腰椎-腹腔短絡術(L-Pシャント)」を選択することもあります。この方法は、脳に傷を作らなくてもよいという利点があります。

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