愛媛大学大学院 医学系研究科 肝胆膵・乳腺外科学

教授挨拶

教授挨拶

 令和6年4月1日付で、愛媛大学大学院医学系研究科 肝胆膵・乳腺外科学講座 教授に着任しました楳田祐三です。
 私は、平成11年に岡山大学第一外科(現 消化器外科)に入局し、肝胆膵外科診療に携わってきました。岡山大学では、中国・四国地方の中核拠点として多くの肝移植を手がけるとともに、他施設で切除不能とされた進行・再発がんを積極的に受け入れ、高難度な拡大手術と最新の薬物療法を組み合わせた集学的がん治療で、治療の可能性を追求してきました。また近年は、低侵襲のロボット支援下肝切除・膵切除にも力を入れています。
 外科医としてメスの可能性を追求する一方で、その限界を知ることになったのも事実です。こうした限界を越えていくため、ゲノム解析を基盤とする「Precision medicine(精緻ながん治療)」を研究の柱に据えています。臨床の疑問は直ちに研究に取り上げられ、研究の成果は直ちに臨床に還元されなければならない「臨床に直結する研究」を心がけています。
  そして愛媛大学肝胆膵・乳腺外科学講座(旧第一外科)は、昭和48年の愛媛大学医学部創設以来50年にわたって、四国地方の外科を牽引してきた歴史ある教室です。肝胆膵外科は、四国地方で唯一の脳死肝移植施設で、これまでに130例以上の生体・脳死肝移植実績を有するとともに、進行・再発がんに対する集学的治療、ロボット肝胆膵手術を行う四国地方の最先端中核施設となっております。また乳腺外科は、最新のエビデンスに基づいて、手術・薬物療法・放射線療法からなる乳がん集学的治療を実施する四国地方屈指の乳腺専門診療チームです。
  外科医として走り続けて四半世紀が過ぎましたが、目の前、未来の患者さんに何ができるのか、次世代を担う後進に何を遺していけるのか、臨床・研究・教育に心血を注ぐ覚悟で、この度の着任にいたりました。

「勇気と真心を持って患者さんに向き合い、
最高の外科医療で患者さんに希望と未来を与えることができる外科医」
そんな外科医を育んでいくことが、私の責務です。

皆様におかれましては、愛媛大学肝胆膵・乳腺外科学教室をどうかよろしくお願いいたします。

愛媛大学大学院医学系研究科 肝胆膵・乳腺外科学講座
楳田 祐三うめだ ゆうぞう