ジャーナルクラブが開催されました!-愛媛大学医学部附属病院総合臨床研修センター

ジャーナルクラブが開催されました!

先日、KKB 20企画として第1回目のジャーナルクラブが開催されました。トップバッターは、学生時代より医科学研究のジャーナルクラブで繰り返し発表してきた研修1年目の先生でした。NEJMに3週間前に掲載された最新の論文をとても分かりやすく紹介されました。急性GVHDの発症予防に対するDPP-4阻害薬の有用性に関する内容でした。

DPP-4阻害剤は元々糖尿病治療薬です。この様に、意図した薬効以外に新たな薬効を見出し、異なる疾患に用いることをdrug repositioningまたはdrug reprofilingと言います。そこで、その例として、心不全に対するSGLT-2阻害薬の有用性に関するNEJM論文をセンター長が紹介されました。

実際には、その論文を詳しく紹介して下さったのではなく、PICOで演習しながら、苦手意識を持たない様にするための英語論文の読み方の紹介でした。また、センター長の数多くの査読経験からの切り口で論文を読むコツについても解説がありました。

学生時代にPICOって聞いたことはあったけど、何のことかあまり理解できていなかったけど、実際にやってみて良くわかった。

ちなみに、PICOとは?
論文を読む際、どんな「患者(Patient)」に、どんな「治療/介入(Intervention)」をしたら、「比較対照(Comparison)」に比べ、どんな「臨床結果(Outcome)」が出たのかを理解することが重要です。それぞれの頭文字を取ってPICOと言います。

≪発表者研修医の感想≫
今回記念すべき第1回の担当をさせて頂きました。テーマは急性GVHDがDPP-4阻害薬で抑制可能であることが示唆された文献でした。研修医同士で行うのは初めてでしたが、初めて読む方々にも分かりやすい説明を心がけました。活発な議論が行われ、非常に有意義な時間であったと思います。またサブテーマとして、これまで安全性が確立さてきた薬剤が、実は全く異なる病気の治療薬にもなり得る、ドラッグリポジショニングについても、センター長が分かりやすい講義で教えてくださりました。

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