キャダバートレーニングが開催されました-愛媛大学医学部附属病院総合臨床研修センター

キャダバートレーニングが開催されました

令和6年1月29日に手術手技研修センターにて「研修医のためのキャダバートレーニング」が開催され、10名(研修医5名および医学生5名)が参加し、腰椎穿刺、気管切開・胸腔穿刺を実践しました。

まずは手術手技研修センターの前室で、シミュレータを用いて手技のデモンストレーションおよび手順の確認が行われました。その後、実際にご献体を用いて、それぞれの班に分かれてトレーニングに励みました。

気管切開では、救急科佐藤格夫教授による系統解剖や手術器具などの説明をして頂いた後、代表の研修医が実践しました。参加者全員が体験・触れるよう、適宜解説をはさみながら進行していただきました。また、胸腔ドレナージでは研修医のみならず医学生を含め、全員が肋間の場所を変えながら実践しました。救急科の播摩先生も駆けつけて下さり、現場に即した内容も含めて、ご指導頂きました。

腰椎穿刺では、医学教育センターの永井勅久先生にご指導いただき全員が実践しました。各個人の癖や特性を見ながら、1人1人ご指導いただきました。さらに清潔野のため1人で手元操作をする必要があり、片手で三方活栓をコントロールしなければいけない点等、実際にやってみて難しいと思う・苦労するであろう内容もご教授いただきました。

キャダバートレーニングとは実際にご献体を用いた手技向上トレーニングです。献体にご意向を示して下さった方、ご遺族への感謝の気持ちを忘れずに本研修を企画させていただいています。今回は指導にご協力いただいた先生方、ありがとうございました。参加者にとって貴重な経験となったのではないかと確信しており、今後の医師業務の糧にしていただけることを願っております。

【参加した研修医のコメント】

・実際に人体に触る感触、胸膜を突き抜ける際の音、針が通過した時の感覚を体験でき、本当に貴重な機会をいただきました。ちょうど今週、経験する予定の手技でもあったため、慌てることなく実践したいです。準備して下さった方、教えて下さった先生方、貴重な機会を提供して下さった皆様、本当にありがとうございました。

・じっくり丁寧に指導してもらえたため、各手技の手順や注意点の理由など理解しながら実践できました。輪状甲状靭帯穿刺は、観察機会も少なく、イメージがわきにくい手技だったため、今回学ぶことが出来て良かったです。ありがとうございました。

・参考書を見て疑問であった手順を実際の感覚に近い状態で実施できて非常に勉強になりました。先生方にアドバイスをいただけたことも今後手技を行う上で非常に役に立つと感じています。本日はこのような貴重な機会を下さり本当にありがとうございました。

【参加した学生のコメント】

・事前に勉強して理解していたつもりですが、実際にやるととても難しく、経験をすることの意味について身をもって体験することできました。特にシミュレータではなくより実際の感覚に近いご献体で実施させていただく貴重な経験をありがとうございました。

・普段の実習では経験できないような実技を行うことで、手順を理解するだけでなく、解剖と結び付けてその意味を理解することが出来ました。特に進もうと考えている診療科に関わる手技で、単なる手技習得だけではなくより将来のイメージに繋がりました。本当にありがとうございました。

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