小児医療を通じて未来を守る

教授あいさつ

教授あいさつ

私は愛媛大学医学系研究科小児科の第三代目の教授を務めさせていただいております。初代教授は松田博先生、二代目教授は貴田嘉一先生です。昭和54年に九州大学医学部を卒業し、九州大学小児科、トロント小児病院免疫腫瘍科、佐賀県立病院小児科、浜の町病院小児科、佐賀大学医学部小児科、を経て平成19年より現職となりました。専門は血液、腫瘍、免疫です。

ご存知のように近年の少子高齢化による地域の弱体化は小児医療にも大きな影響を及ぼしています。また新研修医制度導入により小児科や産婦人科のような過重労働が多い分野を志す医師は減少し、多くの若い医師は地方から都市の大病院へと向かう傾向にあります。そのような中で、2018年度より基盤となる19分野で初期研修後に行われる専門医研修制度が実施されより緻密で高度な知識と技術を有する小児科医の育成が必要となってきました。愛媛県では愛媛大学を基幹施設とし6つの連携施設と協力して小児科専門医を養成する3年間のプログラムを提供しています。

愛媛大学小児科では、小児血液腫瘍や新生児、循環器疾患などに対する高次医療を行うのみならず、感染免疫、神経、アレルギー、内分泌代謝などすべての小児分野における診療、研究、教育を実践しています。特に研究では小児白血病や小児がん、免疫不全症、先天性心疾患の分子遺伝学的解析、糖尿病や神経疾患の病態解明など幅広い分野の研究を進めています。

診療では愛媛県全体で良質な小児医療が提供できるように工夫を行ってきました。そのためには県を南予、中予、東予、今治地区の4つのブロックに分け、小児医療を専門医研修連携施設に集約化しました。また各地区の小児救急体制も随時整備していく必要があり、南予・東予では地域小児・周産期学講座、中予では地域小児医療学講座の2つの寄付講座を設置し管理・運営を行っています。

地域における小児科医を育成するためには卒前教育が特に重要です。愛媛大学は学部学生が各講座に研究配属される医科学研究が充実しており、小児科でも学生を1年次より積極的に受け入れています。また5年次からの臨床実習ではより魅力的な教育プログラムを提供しており、このような切れ目のない卒前・卒後の小児科教育により愛媛県における小児科医の数は年々増加しています。

このように愛媛大学小児科では診療、研究、教育の充実を図り、愛媛県における小児医療体制の強化に取り組んでいます。今後ともご支援よろしくお願い申し上げます。

1.小児科診療の充実

多くの分野があるという小児科の魅力を生かすため、血液・腫瘍、新生児、循環器、神経、内分泌、アレルギーを含むすべての小児医療の分野を充実させます。同時に新設された脳卒中・循環器病センターや小児外科系疾患の診療を行う小児総合医療センターとの連携も進めます。その結果、小児科の病床利用率や診療収益も徐々に増加しています。

2.関連病院との連携

愛媛県の小児医療の充実には関連病院や開業医の先生方との連携が不可欠です。特に関連病院では各地域のニーズに合わせた医師の配分を行い大学との連携を密にしています。幸いここ数年で愛媛大学の新入局員は増加しており、その結果各地域の関連病院小児科の人数を3名以上に増やすことができました。これにより地域ごとの小児医療が充実するものと期待しています。

3.研究の発展

研究では、研究室の充実を図り研究補助員を増やしました。現在血液腫瘍、心臓病、神経疾患の分子遺伝学的解析、川崎病やアレルギー疾患の病態解明、など幅広い分野の研究を進めているところです。また大学院生を積極的に増やし基礎の先生方との共同研究により質の高い研究を目指しています。

4.学生教育の充実

学生教育は大学の大きな使命です。医学部5年生のポリクリ、6年生のクリニカルクラークシップを充実させ、小児科の魅力を学生に伝える努力をしています。その結果、6年生クリニカルクラークシップでは多くの学生が小児科を選択してくれるようになりました。また小児科の授業評価も高く、小児科医がベストティーチャー賞を受賞することができるようになりました。

5.働きやすい環境作り

小児科医の働きやすい環境作りは、小児科医不足の解消には不可欠です。愛媛大学小児科では、スポーツや飲み会、医局旅行などを積極的に行い小児科医や看護師との交流を行っています。また女性医師同士の集まりなどを通して、女性医師の働く環境の改善を進めています。

このように愛媛大学小児科では、臨床、研究、教育の3つの柱を充実させ、愛媛の小児医療のみならず日本全体の小児医療の発展に貢献したいと思っています。是非多くの先生方のご支援をおねがいしたいと思います。

愛媛大学医学系研究科医学専攻病態制御部門小児医学
教授 石井 榮一

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愛媛大学大学院医学系研究科分子・機能領域 小児科学講座

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