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第23回日本心血管画像動態学会に参加して

横山らみ

 
12013年1月25日、26日に東京都で開催された第23回日本心血管画像動態学会に参加しました。今回のテーマは「未来への潮流」です。心電図、レントゲンから、現在はCT、MRI、核医学検査、心臓カテーテル検査、血管内イメージングなど画像診断の技術の発展がみられています。本学会はお互いの研究を発表し合い、それぞれの立場から意見交換ができる貴重な機会です。また、今回は第76回日本心臓血管放射線研究会、第9回日本血管内OCT研究会も併催され、研究内容や画像診断のモダリティーも豊富であり、多岐にわたる講演や発表が行われました。
2日間の学会期間中、主にCT、MRIのセッションを中心に、心臓グループ全員で一番前に座って講演を拝聴させていただきました。心臓CT、IVUS、FFR、PCI、OCTについて、基礎から読影のコツまでポイントを絞って解説していただき、日頃触れることのない血管イメージングの講演も大変勉強になりました。
ランチョンセミナーでは望月輝一教授による心臓CTのトレンドの講演があり、心臓CTの基本的なことから、昨年のRSNAで発表された4社における最新CTの特徴を分かりやすくお話しいただきました。また、当科で新たに開始したATP負荷Perfusion CTの1例提示があり、石灰化の強い冠動脈の虚血評価の有用性を示唆する結果の報告がなされました。
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続いて行われた合同シンポジウムでは、「多種イメージングの融合と調和~放射線科と循環器科を結ぶ架け橋」と題して、各モダリティーのスペシャリストの先生方による発表と討論がありました。城戸輝仁先生もその中のお一人であり、「心臓CT(Full Cardiac CT)を用いた冠動脈と心筋の同時評価」というテーマでご講演されました。
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また、本学会には各企業の最新技術を展示紹介するスペースも設けられ、またそれらを実際に使用してみるハンズオンセミナーも開催されていました。当科に本年1月に導入されたワークステーションZiostation2の展示も行われており、技術革新に驚くばかりです。
 
 
 
 
 
 
4オランダに留学中の倉田先生も本学会に参加されており、1日目夜の全体懇親会の後にみんなでお食事会をしました。留学先でのお仕事や私生活の秘話なども聞かせていただき、楽しい時間を過ごせました。
 
 
 
 
 
 
 
56今回は、心臓グループ全員が発表を行いました。
*城戸倫之先生:3D-PSIR法を用いた遅延造影MRIの検討:IR法との比較
*川口先生:冠動脈CTAにおける希釈造影法の有用性
先天性心疾患をもつ小児における心臓CTの新しい撮像プロトコールの試み
*西山先生:心臓専用半導体SPECT装置における自施設normal database作成の試み
*中村先生:256列冠動脈CTとIB-IVUSによるプラーク性状の比較検討
*松田先生:反復型ノイズ除去フィルタを用いた遅延造影CTによる心筋梗塞評価
*横山:心サルコイドーシスの治療効果判定や予後予測におけるFDG PET/CTの有用性
 
私は、初めてのポスター発表でとても緊張しました。そんな私の状態を察してか、城戸倫之先生が氷水を持ってきてくだいました。とても嬉しかったです。7分間の発表を終え、うまく答えられない質問もありましたが、指導医の宮川先生にも助けられながら、何とか無事に終えることができました。
7みんなで東京駅のラーメンストリートも満喫して帰りました。
今回の学会に参加して、今あるモダリティーを融合することにより、患者様の予後改善につながる画像診断を目指すことが大切であると思いました。そのためには、循環器内科・外科医、放射線科医の連携や情報共有が不可欠であり、日頃の4科カンファレンスなどの有用性を実感させられました。また、望月輝一教授をはじめ心臓領域に携わるたくさんの優秀な先生方に囲まれて、日々の仕事や研究を行うことができる環境は大変恵まれていると感じました。本学会で学んだことを生かしながら、さらに頑張っていきたいです。