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ESCR 2015(European Society of Cardiac Radiology)に参加して

城戸輝仁

平成27年10月8日〜10日にオーストリア・ウィーンでESCR 2015が開催されました。ウィーンは放射線科医にとっては毎年ヨーロッパ放射線学会が開催される馴染み深い都市ですが、私は初めてのオーストリア訪問でしたので、落ち着いた雰囲気と歴史ある綺麗な街並みにとても感動しました。また学会場近くで立ち寄った王宮の荘厳さや帰国日朝のミサで聴いたウィーン少年合唱団とウィーンフィルの演奏はとても印象的でした。
若い先生は(放射線科研修医も入局に悩んでいる学生さんも)、ヨーロッパ放射線学会に参加してウィーンに行くことを目標に臨床・研究に励んで頂きたいと(十分に価値があると)感じました。
 
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そんな素晴らしいウィーンで開催された今年のESCRはヨーロッパ各地から循環器イメージングを行っている放射線科医を中心に500名前後の参加がありました。ESCR(ヨーロッパ循環器放射線学会)は当科が積極的に学会発表をおこなっているASCI(アジア循環器イメージング学会)と多くの国際交流を行っており、その一貫としてお互いの学術集会でASCI・ESCRコラボレーションセッション(アジアとヨーロッパの現状と最新情報の共有目的)が設けられています。
今回は教育セッションとして、ASCI会長のChoe先生から「心臓CT解析の現状と将来展望」について講演依頼を頂き、冠動脈CTガイドラインの解釈や当院で行っている心筋Perfusion CTの可能性について紹介させて頂きました。ヨーロッパでは日本ほど心臓CTが活用されておらず、臨床的な使い方やPerfusion CTとの組み合わせ方などについて興味を持って頂き、討論することができました。一方で心臓MRIの臨床活用は日本より積極的に行われており、細かな解析まで日常業務レベルで行われているのが印象的でした。背景となる医療環境は異なりますが、お互いの良いところを取り入れていけばよりよい医療が実践できると実感でき、海外発信・国際交流の重要性を改めて認識させて頂きました。
 
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個人的には今年はソウル・ラスベガス・ウィーンと3度の招待講演を経験させて頂き(己の英語力不足も思い知らされましたが、、、)自分たちの行っている循環器イメージングの高さは世界のトップを走っていると再認識でき、今後更に研究を進めていく自信を得ることができました。また、日本では余りない様な文化(直前に講演時間が変更されたり、学会場が結婚式場の様な華やかな場だったり、、、)も体感でき、とても多くの経験が積め逞しくなれました。当科では、今後はこういった機会を更に若い世代にもドンドン広めていければと期待しています!