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2022論文紹介②　循環器画像診断（CT）

河内孝範　先生

愛媛大学医学部附属病院（大学院生）　医師9年目、放射線科7年目

A Novel Quantitative Parameter for Static Myocardial Computed Tomography: Myocardial Perfusion Ratio to the Aorta

Takanori Kouchi, Yuki Tanabe, Takumasa Takemoto, Kazuki Yoshida, Yuta Yamamoto, Shigehiro Miyazaki, Naoki Fukuyama, Hikaru Nishiyama, Shinji Inaba, Naoto Kawaguchi, Tomoyuki Kido, Osamu Yamaguchi, Teruhito Kido

J Clin Med. 2022 Apr; 11(7): 1816.            

Published online 2022 Mar 25. doi: 10.3390/jcm11071816

【論文の紹介】

Static CT perfusion（CTP）検査に応用可能な新たな定量パラメーター（Myocardial perfusion ratio to the aorta; MPR）を提唱し、冠動脈疾患の診断能を評価しました。MPRはStatic CTPの評価で用いられる既存の定量パラメーター（transmural perfusion ratio; TPRや心筋CT値）と比べ有意に診断能が高く、定性評価と同等の診断能を示しました。

【ポイント】

MPRは心筋の造影効果をtiming bolus scanより算出される上行大動脈の造影効果で除することで求められます。それにより、個々の体重や心機能に依存する心筋の造影効果を補正することができ、虚血評価に有用です。また、定性評価に求められる読影の習熟度や最適な階調の設定を要することなく客観的に虚血を評価することが可能となります。