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2023論文紹介③ 循環器画像診断(CT)

細川貴晶 先生
大学院 3年生

 

Left atrial strain assessment using cardiac computed tomography in patients with hypertrophic cardiomyopathy

Takaaki Hosokawa, Hiroshi Kawakami, Yuki Tanabe, Naoki Fukuyama, Kazuki Yoshida, Kentaro Ohara, Takuya Kitamura, Naoto Kawaguchi, Tomoyuki Kido, Takayuki Nagai, Katsuji Inoue, Osamu Yamaguchi, Teruhito Kido

Jpn J Radiol. 2023 Feb 22. doi: 10.1007/s11604-023-01401-6. Online ahead of print.

 

 

 

【論文の紹介】

左房ストレインは従来用いられてきた左房容積などの指標より鋭敏な予後指標とされています。これまで心エコーや心臓MRIで研究されてきましたが、心臓CTを用いた左房ストレイン(CT-derived LA strain) 評価については十分な検討が行われていません。今回,肥大型心筋症症例においてCT-derived LA strain評価の妥当性を評価しました.CT-derived LA strainは肥大型心筋症症例で正常心機能症例より低下しており、従来指標 (左房容積係数,左室長軸ストレイン) と有意な相関を認めました.CT-derived LA strainは,左房機能を反映した指標である考えられ、左房機能指標のひとつとして有用である可能性が示唆されました。

 

【ポイント】

心臓CTは主に冠動脈疾患の評価に広く用いられている検査ですが、冠動脈だけでなく心臓全体の良好な描出が可能です。撮影方法によっては1心拍分のデータを取得することも可能であり、心臓CTでも追加の検査を行うことなく左房ストレイン評価を行える可能性が示唆されました。