新着情報
2026論文紹介① 循環器画像診断(CT)
小林祐介
愛媛大学大学院医学系研究科 放射線医学講座
大学院生(2年生)
Super-Resolution Deep Learning Reconstruction Improves Image Quality of Dynamic Myocardial Computed Tomography Perfusion Imaging
Yusuke Kobayashi, Yuki Tanabe, Tomoro Morikawa, Kazuki Yoshida, Kentaro Ohara, Takaaki Hosokawa, Takanori Kouchi, Shota Nakano, Osamu Yamaguchi, Teruhito Kido
Tomography. 2026 Jan 7;12(1):7.
doi: 10.3390/tomography12010007.

【論文紹介】
ダイナミック心筋CTパーフュージョン(CTP)は、心筋血流(MBF)を定量的に評価できる有用な検査ですが、頻回の撮影が必要なため被ばくが課題となります。そのため低線量撮影による被ばく低減が図られていますが、画質の低下が避けられません。近年、超解像Deep Learning Reconstruction(SR-DLR)が開発され、従来の画像再構成法よりもノイズを低減しながら空間分解能を向上させることが報告されています。しかし、SR-DLRがダイナミック心筋CTPに与える影響についてはこれまで検討されていませんでした。そこで本研究では、SR-DLRと従来の画像再構成法(Hybrid Iterative Reconstruction:HIR)を比較し、画質およびMBFへの影響を評価しました。その結果、SR-DLRはダイナミック心筋CTPの画質を向上させる一方で、MBFは従来法と同等であり、さらにMBFの患者内ばらつきを有意に低減しました。SR-DLRはMBFを変化させることなく画質を改善し、より安定した心筋血流評価を実現できる可能性が示されました。
【ひとこと】
心筋ダイナミックCTPでは、被ばくを抑えるために低線量撮影を行う一方で、画質の低下が課題となっていました。本研究では、最先端の画像再構成技術であるSR-DLRをダイナミック心筋CTPへ適用することで、MBFを維持したまま画質を向上させ、さらにMBFのばらつきを低減できることを示しました。今後は低線量撮影への応用や診断能の向上についてさらなる検証が必要ですが、SR-DLRはダイナミック心筋CTPの精度向上と普及を後押しする技術として期待されます。