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後方視的臨床研究に関するお知らせ :乳癌術前評価でのDual energy CTとDeep Learning Reconstruction の臨床的有用性についての検討
愛媛大学医学部附属病院を受診している患者さんへ研究に対するご協力のお願い
愛媛大学医学部附属病院では、医学・医療の発展のために様々な研究を行っています。
この研究は、愛媛大学医学部附属病院の臨床研究倫理審査委員会での審査・承認後、当院で病院長の許可を受けて実施しております。
今回の研究では、患者さんのカルテの記録や通常の診療で行った検査情報(主にCT画像)を解析に使用します。
研究の内容を詳しく知りたい方や、カルテの記録や検査情報を利用してほしくない方は、以下のお問い合わせ先までご連絡下さい。ただし、研究結果が出た後など研究の対象から削除できない場合もありますのでご了承ください。
※情報の利用を拒否された場合でも、あなたが不利益を受けることはありません。
【研究課題名】
乳癌術前評価でのDual energy CTとDeep Learning Reconstruction の臨床的有用性についての検討
【研究機関名】 愛媛大学医学部附属病院放射線科
【試料・情報の提供を行う研究機関の長】
愛媛大学医学部附属病院 病院長 杉山隆(試料・情報の提供元の管理責任者)
【研究責任者(個人情報管理者)】
愛媛大学大学院医学系研究科・放射線医学講座 准教授 松田恵
【研究期間】 研究機関の長の許可日 ~ 2031年12月31日
【対象となる方】
2025年3月から2029年12月に愛媛大学医学部附属病院で乳癌術前評価目的にDual energy CTを用いて造影CTを撮影された患者さん
【利用する試料・情報等】
(利用するカルテ情報)性別、年齢、発症時期、合併症、既往歴、身体所見、血液検査データ、画像検査データ、治療状況 等
【研究の概要(目的・方法)】
近年、CTは技術の進歩に伴い、これまでよりも少ない被ばく線量で、より良好な画質の画像が撮影可能になってきており、乳癌に関しても従来までと比べてCTでの局所病変の診断能・正診率の向上が期待されます。
また、乳癌の術前評価にCTを用いることで局所評価とともに他臓器への転移の有無も同時に評価できます。Dual energy CT(以下DECT)は、異なる2種類のエネルギーの管電圧によるデータ収集を行い、撮影後にそれらのデータを元に様々な解析画像の作成が可能な装置です。DECTから得られる画像の1つである低エネルギー仮想単色X線画像 (以下低keV画像) を用いると乳癌の描出能や診断能が向上すると報告されていますが、一方で低keV画像では画質低下が問題となる場合があります。
当院では2025年3月からDLR(Deep Learning Reconstruction)という近年開発された新しいノイズ低減技術を搭載したCTが導入されており、これを用いることで低keV画像の画質向上が期待できます。
今回の検討では、乳癌術前の患者さんを対象に、DECTやDLRを用いて撮影された乳腺造影CTの画像から様々な解析画像の作成を行い、画質や病変の描出程度について定性的・定量的評価を行います。
今回の検討では、乳腺造影CT撮影における画質向上や乳癌局所病変の描出能・診断能の向上などを目的としており、皆様の今後の診療にも役立つことが出来ると考えております。
また、本検討で主に使用させていただきます乳腺造影CT画像は主治医の判断の元、診療を行う上で撮影が必要不可欠と判断された患者さんにおいて撮影された画像ですので、本検討を行うことだけが目的の検査施行や薬剤投与などは行っておりません。
【個人情報の保護について】
この研究で収集される試料・情報等は氏名、住所、生年月日など患者さんを直接特定できる情報を削除して誰のものかわからないようにした上で利用いたします。患者さんを特定するための情報(対応表)は、院内で個人情報管理者が厳重に保管し外部への提供は行いません。
また、保管される試料・情報等を新たな研究に利用する場合は、新たな研究として倫理審査委員会に申請し、承認されてから利用いたします。なお、研究結果は学術雑誌や学会等で発表される予定ですが、発表内容に個人を特定できる情報は一切含まれません。
【お問い合わせ先】
愛媛大学医学部附属病院放射線科 松田恵
791-0295 愛媛県東温市志津川454
Tel: 089-960-5371