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後方視的臨床研究に関するお知らせ:「乳癌術前評価における4D similarity filterおよびbody registrationを用いたdynamic CTの有用性の検討」

愛媛大学医学部附属病院では、医学・医療の発展のために様々な研究を行っています。その中で今回示します以下の研究では、患者さんのカルテの記録や通常の診療で行った検査情報(主にCT画像)を解析に使用します。
この研究の内容を詳しく知りたい方や、カルテや検査情報を利用することをご了解いただけない方は、下記【お問い合わせ先】までご連絡下さい。

【研究課題名】
乳癌術前評価における4D similarity filterおよびbody registrationを用いたdynamic CTの有用性の検討

【研究機関】愛媛大学医学部附属病院放射線科

【研究責任者】浦岡大知 (放射線科 医員)

【研究の目的】
従来、乳癌の画像診断についてはMRIが最も診断能が高いとされてきました。しかし、近年、CT技術の進歩に伴い、これまでよりも格段に少ない被ばく量や造影剤量で、より良好な画質の画像が得られるようになっています。乳癌の患者様では、局所病変の評価のみでなく、転移の有無を検索することも重要ですが、これらのCT技術の向上により、局所病変の診断能・正診率の向上が期待でき、MRIよりも短時間で、一度の撮影で局所と全身の評価ができるようになってきました。近年4D similarity filterやbody registrationといった新しい技術が開発され、被ばく量低減による画質の低下防止や呼吸などによる位置ずれ防止を行うことが可能となりました。当院ではこれらの技術を用いて乳癌術前精査を行う患者様を対象に乳腺ダイナミックCTの撮影を行っています。今回の検討では、乳癌術前の患者さんを対象に、これらの技術を用いて撮影した乳腺ダイナミックCT画像を使用して、画質や病変の描出程度を評価し、MRI画像、病理所見との比較を行います。今回の検討では、乳腺ダイナミックCT撮影における被ばく低減、画質向上、CTでの乳癌局所病変の描出能・診断能の向上などを目的としており、皆様の今後の診療にも役立つことができると考えております。
また、本検討で主に解析に使用させていただく乳腺ダイナミックCT画像は主治医の判断の元、診療を行う上で撮影が必要不可欠と判断された患者さんにおいて撮影された画像ですので、本検討を行うことだけを目的とした検査施行や薬剤投与などは行っておりません。

【研究の方法】
対象となる患者さんは乳癌術前評価の目的で、2019年1月1日から2025年12月31日までの期間に愛媛大学医学部附属病院で乳腺ダイナミックCTが撮影された100名の患者さんです。撮影されたCT画像の他、過去に当院で行った画像検査データ(MRIや超音波検査画像など)、病理所見、性別、年齢、既往歴、身長や体重などの身体所見、乳腺センター初診時や乳腺CT・MRI撮影時に記載いただいた問診票の内容等を主に研究に利用させていただきます。主に乳腺ダイナミックCTの画像に関しては、読影端末上やワークステーション上での読影・解析を行い、詳細に検討させていただきます。

【個人情報の取り扱い】
収集した情報は名前、住所など患者さんを直接特定できる個人情報を除いて匿名化いたします。個人を特定できるような情報が外に漏れることはありません。また、研究結果は学術雑誌や学会等で発表予定ですが、発表内容に個人を特定できる情報は一切含まれません。

<試料・情報の管理責任者> 放射線科  浦岡大知

さらに詳しい本研究の内容をお知りになりたい場合は、【お問い合わせ先】までご連絡ください。他の患者さんの個人情報の保護、および、知的財産の保護等に支障がない範囲でお答えいたします。

【お問い合せ先】
愛媛大学医学部附属病院放射線科  浦岡大知
791-0295 愛媛県東温市志津川
Tel: 089-960-5371