(医局)089-960-5331
(外来)089-964-5111
当診療科について
当科では成人から高齢者まで、あらゆる年齢の患者に対応する外科治療を主に行う診療科です。心臓病、大動脈、末梢血管の疾患に対する手術 と交感神経に対する外科治療を行っています。また、四国で唯一『人工心臓』を用いた手術を行っております。
当診療科の主な手術
当診療科で施術している手術についてご紹介します。
-
虚血性心疾患
-
心臓弁膜症
-
大動脈疾患
-
末梢血管・他
冠動脈バイパス術
弁膜症手術(弁形成術/弁置換術/メイズ手術/ロボット手術)
近年、高齢者の弁膜症患者が増えており、今までに適切な手術を受けておられない方が見うけられます。
入退院を繰り返し、生活の質(QOL)が低下し死期を早めることになります。QOLを向上させ予後を改善させることが手術の目的です。自己弁を温存する手術手技【弁形成術】の工夫により、術後のQOLは飛躍的に向上しています。通常心臓手術は胸に20cm以上の皮膚切開が必要ですが、当科では症例によっては 7cmの皮膚切開【低侵襲心臓手術】で行っています。また弁膜症患者に多い心房細動に対してもメイズ手術の追加により80%の患者が治癒しています。
さらに当科では2019年2月から内視鏡手術用支援機器(ダヴィンチ)を用いた胸腔鏡下弁形成術に関する施設基準を満たし、これについても保険診療として開始されました。
ダヴィンチを用いた心臓手術は、MICSと同様に胸骨切開を行わず右胸の小さなキズから内視鏡やロボット器械を挿入して行う低侵襲な手術です。MICSとの違いは、術者がコンソール内の3D内視鏡画像を見ながらロボットを操作するため、より精細な視野のもと正確な手術操作を行える利点があります。
低侵襲心臓手術(愛媛大式)
Minimally Invasive Cardiac Surgery (MICS)
通常の心臓手術(15~25cmの皮膚切開)
MICS(約7cmの皮膚切開)
内視鏡手術用支援機器ダヴィンチ
通常の心臓手術
MICS(皮膚小切開+胸骨部分切開)
MICS(皮膚小切開+肋間小開胸)
MICSの特徴
利点
- 創が小さく美容上好ましい
- 痛みの軽減
- 早期退院
- 出血、感染、輸血の低減
- 再手術時に有利
欠点
- 習熟が必要
- 胸骨全切開移行の可能性
MICSへの期待
- 高齢者への適応拡大(本来の意味での低侵襲を目指す)
- 無症状期弁膜症の手術適応拡大
- 患者満足度の向上、循環器科医師の信頼回復
大動脈疾患に対する人工血管置換術、ステントグラフト内挿術
末梢血管、交感神経に対する手術
一般的な外科治療の他、最近の新しい治療を積極的に行っています。
・閉塞性動脈硬化症の血管内治療およびバイパス手術。
・血管内レーザーによる下肢静脈瘤手術。
・美容的配慮をした胸腔鏡。