泌尿器の病気MEDICAL INFORMATION


前立腺肥大症
前立腺肥大症とは
前立腺とは、男性の骨盤の一番奥に存在し、精液の一部をつくっている器官です。膀胱の出口のところで、尿道を取り囲むように存在します。よく私達は、前立腺を果物のみかんにたとえ、みかんの皮の部分のことを外腺、実の部分を内腺といいます。そのみかんを輪切りにして、何もない真ん中の部分を尿道といいます。男性は、40から50歳を過ぎると、加齢やホルモンバランスの崩れにより、その実の部分(内腺)が腫れてくることがあり、この病気を前立腺肥大症といいます。
前立腺肥大症の症状
前立腺肥大症の治療
当科では、前立腺肥大症に対して、α遮断薬を中心とした薬物療法を外来にておこなっていますが、内服によりあまり改善しない症例や尿閉(排尿したくてもできない状態)を繰り返すような重症の症例に対して、経尿道的ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)を行っています。この手術には、入院が必要で、入院期間は約7日ぐらいです。手術は、腰からの麻酔(腰椎麻酔)で、約2時間で終了します。
薬物療法
α遮断薬 ・・・ 尿道や前立腺の筋肉に作用して尿を出しやすくする薬。
PDE5阻害薬 ・・・ 尿道をひろげ、血流を改善することで尿を出しやすくする薬。
抗男性ホルモン薬 ・・・ 前立腺を小さくすることで尿を出しやすくする薬。
他に、植物エキス、アミノ酸製剤、漢方薬などがあります。
手術療法
経尿道的ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)
この手術は、ホルミウムレーザーを用いた内視鏡下の前立腺核出術で、出血が少なく、前立腺の大きさに関わらず治療することができます。