愛媛大学大学院医学系研究科 器官・形態領域 泌尿器科学 愛媛大学大学院医学系研究科
器官・形態領域 泌尿器科学 Department of Urology Ehime University Graduate School of Medicine.

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泌尿器の病気MEDICAL INFORMATION

腎移植

腎移植の取り組み

当科における腎移植は、1982年より始まり、現在までに約300例あまりの腎移植術を施行しております。最近10年間の、生体腎移植術における生着率は90%以上であり、他施設と比較しても遜色はありません。当科の腎移植数はしばらく年間1~2例でしたが、この数年は症例数が増えており、月1~2例程度の腎移植を行っております。特に他院では行えないような拒絶反応を起こしやすい高リスク症例や、血管が複雑な技術的に難しい症例、また最近増えてきている、透析を経ないで移植を行う先行的腎移植なども積極的に行っております。当院で移植を受けられた患者さんは、現時点では、全員、透析療法から離脱され、お元気で生活されておられます。もちろん、ドナー(腎提供者)となられた患者さんも全員お元気です。

ドナー(腎提供者)の方は、外来にて術前検査を行い、一般的には手術の1日前に入院し、術後約1週間で退院が可能となります。 レシピエント(腎移植者)の方は、外来にてある程度の術前検査は施行した後、手術の約10日前に入院して頂きます。術後は、腎機能が安定し、手術や免疫抑制剤による合併症がないことを確認した上で退院となりますので、術後約2~3週間の入院が必要となります。

近年、泌尿器科領域においても腹腔鏡手術が盛んに行われるようになり、当科においても一般的な腎摘出術は腹腔鏡で行うようになっています。このためドナー腎摘出術も基本的に腹腔鏡で施行しています。ドナー腎摘出術では、摘出する腎臓をできるだけ優しく傷めないように摘出する必要があります。腹腔鏡手術の場合でも腎臓を取り出すために、ある程度の皮膚切開が必要にはなりますが、一般的な腎摘出術に比較して小さな傷ですむため、術後の回復も早く早期に退院が可能となります。

腎移植に関する相談は、外来受診の形で毎週木・金曜日の午前中に予定しています。予約診療ですので、泌尿器科外来(089-960-5560)まで、受診日を確認の上予約を取ってください。(担当:宮内)