過去のフォーラム

第 7 回 西日本医学生学術フォーラム 2022 開催報告

本年度のフォーラムは「西日本医学生学術フォーラム 2022」として 12 月 17 日 (土) 12 時 50 分 〜 17 時 40 分に、岡山大学医学部主幹にて、岡山大学鹿田キャンパスの鹿田会館旧生化学講堂を主会場としてハイブリッド形式にて開催されました。主幹校に加え、愛媛大学、大阪大学、大阪公立大学、香川大学、熊本大学、島根大学、奈良県立医科大学、三重大学(五十音順)より、多くの学生と教員計 90 名近くが参加しました。学生実行委員長の医学科 5 年 野島弘二郎さんの開会宣言の後、豊岡伸一医学部長の開会の挨拶を頂きました。引き続き、各大学よりの口演発表 12 題、ポスター発表 11 題、特別講演 1 題がありました。特別講演では、岡山大学医学部を卒業後東京大学大学院医学研究科に進学し神経生理学研究に従事されている守本祐一先生より先輩からのメッセージとして「医学部のDeath Valleyを超えて」という講演をいただきました。医学生への強いメッセージ性のあるご講演に参加者は引き込まれました。口演発表・ポスター発表は内容が多岐にわたりましたが、いずれもレベルが高い発表で各発表に対して多くの質問が出るなど、積極的な討論が繰り広げられました。コロナ禍ではありましたが 3 年ぶりに対面発表できたおかげで、ポスター発表は特に盛り上がり、議論や交流が活発に行えました。口演発表とポスター発表の最後で実行委員長から発表者全員に発表証明書が手渡されました。合計 5 時間近くの長い会でしたが、十分な感染予防策を行ったうえですべての発表を執り行うことができました。最後に 2022 年主幹校岡山大学の大橋教授から御礼の挨拶があり、盛会のうちに幕を閉じました。退出の際、参加者全員にお土産として岡大吉備団子が配られました。

 

第 6 回「西日本医学生フォーラム2021」開催報告

第 6 回目となる本年度のフォーラムは「西日本医学生学術フォーラム 2021」として、2021 年 11 月 13 日 (土) 13:00 ~ 17:30 に、奈良県立医科大学主幹にて開催されました。対面での開催を念頭に準備を進めてきましたが、社会状況を鑑みて、前年度に続きオンラインでの開催となりました。愛媛大学、大阪市立大学、大阪大学、岡山大学、香川大学、関西医科大学、熊本大学、島根大学、徳島大学、奈良県立医科大学、三重大学、山口大学(五十音順)の計 12 校から、88 名(教員 29 名、学生 59 名)の参加登録がありました。口頭発表 11 演題に加えて、奈良県立医科大学の卒業生で学生時代に研究活動に取り組んでいた 2 名の先輩方から「先輩からのメッセージ」として特別講演を頂きました。また、初の試みとして少人数で交流をはかる目的で行った「オンライン座談会」では、研究室や大学生活のことなど様々なテーマについて、大学や世代を超えた交流を持つことが出来たのではないかと考えております。開催時期である 11 ~ 12 月の前後が奈良県立医科大学の 2 ~ 5 年生にとって試験や大学祭等の期間と重なり、幹事を担当した 5 年生にとっては 10 月中旬に大学祭、12 月に試験があったためフォーラムはこれらの間に挟まれる形となり、準備に十分な時間を割くことが出来なかったという反省点もあります。この様な状況の中、学生主体の運営で、オンライン開催ならではの通信トラブルや進行の不備等を無く終えることができたことは、高く評価される点かと思います。過去に本フォーラムに複数回参加してきた経験を踏まえての、今回幹事を担当した学生諸君の活躍は、特筆すべき点であったかと思います。こうした学生中心の主催イベントが、次の世代へとバトンが繋がれていくことを、当フォーラム関係者としてこれからも見守っていきたいと思います。

 

第 5 回 西日本医学生学術フォーラム 2020 開催報告

本年度のフォーラムは「西日本医学生学術フォーラム 2020」として、11 月 28 日 (土) 13 時 〜 18 時 30 分に、愛媛大学医学部主幹にて、社会状況を鑑みて初めての試みとなったオンラインにおいて開催されました。種々の不手際はあったかと思いますが、皆様のご協力によりなんとか大きなトラブルなく開催することができました。
今回は、大阪大学、山口大学、愛媛大学、徳島大学、奈良県立医科大学、三重大学、岡山大学 (発表順) より計 12 演題の発表がありました。主幹側で認識している限り 60 ~ 70 名を超える視聴があり、盛会であったと言えると存じます。
開会にあたって、愛媛大学の山下 政克 医学部長から、「現状のコロナ禍を含め、研究を取り巻く現在の状況が決して良好と言えない中でも、競い合い助け合う仲間を作り、ともに困難を克服していくことで研究の発展を期してほしい、そしてこのフォーラムをその仲間づくりの好機としてほしい」、との励ましの言葉がありました。
研究発表の内容は、分子機能解析から治療薬探索や in silico の野心的な試みまで多岐におよんでいましたが、各発表に対して多くの質問が出るなど、積極的な討論が繰り広げられました。また特別講演として、筑波大学大学院および愛媛大学の学生から、「初期研修をしないで大学院進学する」という進路の決定をめぐる経験談・考察についての発表も行われました。

対面での懇親会はできませんでしたが、学生も参加しての発表後の参加者会議において、今回のフォーラムの感想や今後の本フォーラムのあり方などについて議論がなされ、

① 社会情勢によっては今後またオンライン開催、あるいはハイブリッド開催となることもやむを得ないであろうこと。

② とはいえ、旅費が不要であることから「視聴のみの参加」のハードルが下がったこと、ZOOM ウェビナーにおける「Q & A 機能」を利用することで ”質問の気楽さ” が得られたという思いがけない効果があったなど、オンライン開催に見逃せない利点もあることが実感できた。

といった認識が共有されました。アンケート (回答数 27 ~ 31) の集計結果はこちらのようになっています。

 

今回のフォーラムは、コロナ禍という未曾有の困難により開催が危ぶまれる中、ご関係のみなさまのご協力によってオンライン開催というはじめての試みにて行われました。主幹である愛媛大学側では、初めての経験で円滑な運営ができるかどうか不安な中で準備を進めて参りましたが、会期が近づくにつれての学生たちのパワーの高まりは素晴らしく、大変頼もしい姿を見ることができました。合計 6 時間近くの長い会でしたが、熱く厚い会となりました。最後に次回 2021 年主幹校 (予定) の奈良県立医科大学の森 教授からご挨拶があり、盛会のうちに幕を閉じることができました。

 

 

第4回 西日本医学生学術フォーラム2019 開催報告

 本年度のフォーラムは「西日本医学生学術フォーラム2019」として11月23日(土・祝)13時〜18時30分に、大阪大学医学部主管にて同最先端医療イノベーションセンターにて開催されました。祝日にもかかわらず大阪大学に加え、愛媛大学、岡山大学、熊本大学、島根大学、徳島大学、奈良県立医科大学、三重大学、山口大学(五十音順)より多くの学生と教員、計46名が参加し、各大学一題の口演発表9題、ポスター発表20題、特別講演2題がありました。学生による研究発表の内容は、分子生物学から疫学、ゼブラフィッシュからヒト、分子機能解析から治療薬探索まで、多岐にわたるものでしたが、各発表に対して多くの質問が出るなど、積極的な討論が繰り広げられました。また特別講演として、現研修医と基礎医学系講座大学院生の大阪大学MD研究者育成プログラム修了生による「先輩からのメッセージ」が行われました。合計6時間近くの長い会でしたが、好天にも恵まれ、熱く厚い会となりました。最後に次回2020年主管校愛媛大学の田中教授と学生実行委員からのご挨拶があり、盛会のうちに幕を閉じました。

「西日本医学生学術フォーラム2019」プログラム概要

1)口演発表

「日本人歴代オリンピック選手の生命予後」

「鉄代謝を取り巻く細胞内シグナルの研究」

「医療ビッグデータを活用したシスプラチン誘発腎障害に対する新規予防薬の探索」

「ヒト神経系オルガノイドを用いた病態モデル解析」

「新たな注意欠陥多動障害モデルラットとその病態生理」

「身体活動性と末梢気道構造の関連の検討」

「Identification of neuropilin2 as a novel stemness marker of human mesenchymal stem cells」

「反復社会挫折ストレスによる前頭前野の遺伝子発現変化の検討」

「C3orf70 は神経発達を制御する」

2)特別講演

「MD研究者育成プログラムを通して得たもの」

「僕は、こういう集まりが嫌いでした」

3)ポスター発表

 

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第3回

実行委員会:西日本医学生学術フォーラム2018実行委員会

世話人:三重大学大学院医学系研究科 統合薬理学講座 西村有平 教授

会期:2018年12月15日(土)

会場:三重県医師会館

第3回 西日本医学生学術フォーラムプログラム

 

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第2回

実行委員会:フォーラム準備委員会

世話人:奈良県立医科大学 薬理学教室 吉栖正典 教授

会期:2017年12月9日(土)

会場:奈良県立医科大学 厳橿会館

第2回 奈良県立医大 2017ポスター

第2回 西日本医学生学術フォーラムプログラム

 

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第1回

実行委員会:岡山大学学生学会COMEs、学生フォーラム準備委員会

世話人:岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 薬理学講座 西堀正洋 教授

会期:2016年12月10日(土)

会場:岡山大学鹿田キャンパス Junko Fukutake Hall

第1回 西日本医学生学術フォーラムプログラム

 

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これまでの表彰者

第1回

 

 

第2回

 

 

第3回

最優秀口演賞

  • 宮西和也 愛媛大学
  • 演題名 「モテるモテない」を決定づける行動様式とマイクログリアの関与
  • 研究内容

マイクログリアとは、脳常在性の免疫担当細胞である。病態脳において炎症反応を惹起し、神経細胞を貪食、除去を行うことが知られている。我々は、正常Wistarラットを用いて異性との社会コミュニケーション形成におけるマイクログリア関与を検討する研究を行った。正常8週齢メスラットをオスラットと接触させ、社会コミュニケーション(接触する頻度・時間)を測定・解析する。そして、オスラットとの社会コミュニケーションが豊富な群(Winner)と貧弱な群(Loser)に分類した。Winner 群は、Loser群に比べ、行動量が少なく、不安感が強く、しかし、他者への関心は高いという行動上の特徴が見出された。行動実験終了後に脳組織を採取しmRNA解析を行ったところWinner 群では、マイクログリア特異マーカーや貪食関連因子のmRNA発現量が増加していた。Flow Cytometryでは、Winner群でマイクログリアの活性が高いことが判明した。本研究では異性との社会コミュニケーション形成にマイクログリアが関与している可能性が明らかとなった。

優秀ポスター発表賞

  • 野崎雅弘 徳島大学
  • 演題名  オキサリプラチン誘発末梢神経障害に対する予防薬の探索
  • 研究内容

オキサリプラチン誘発性末梢神経障害(Oxaliplatin Induced Peripheral Neuropathy ; OIPN)は, 発症者が多いが予防薬が無く予防薬の探索が急務である。また研究方法として既存承認薬の新しい薬効を発見し、他疾患の治療薬として開発するドラッグリポジショニングという創薬手法が存在する。このの手法は、既存承認薬を用いるため臨床応用しやすいという利点がある。この2点を踏まえて、大規模有害事象データベース(FDA Adverse Event reporting system ; FARES)および遺伝子発現データベース(Library of Integrated Net-Work-based Cellular signatures ; LINCS)を活用し、OIPNの予防薬を既存承認薬から探索し、細胞およびラットを用いて予防薬を探索した。

 

 

 

 

参加学生の声
宮西和也 愛媛大学医学科6年 第1、2、3回参加

西日本医学生学術フォーラムには第1回から参加させて頂き、最も印象に残っていることは「主たる運営が学生中心でおこなわれていること」と「全体を通しての発表レベルの高さ」でした。運営は主管である三重大学の学生を中心に精力的に活動されており、非常に熱意を感じました。また、学生中心の発表であり、通常の学会とは異なり、他大学の方々と協力参加型のクイズ大会など企画されており印象的なものでした。学生中心の発表の場であるのにも関わらず、全体を通しての発表レベルが高く、質疑応答も活発に繰り広げられていました。

 

宇佐英香 愛媛大学医学科3年 第3回参加

今回初めて西日本医学生学術フォーラムに参加しました。他大学の研究をしている学生との交流は大変珍しく新鮮なもので、ポスター発表の時も、質問を積極的にして下さり大変有意義な時間となりました。また、発表後の学生同士での交流や全体での食事会では、他大学の方と色々お話しすることができ、他大学の同級生とあまり交流のない私にとってとても楽しい時間でした。また機会があれば参加したいなと思うような学会でした。

 

西牟田剛広 徳島大学医学科4年 第3回参加

今回初めて西日本医学生学術フォーラムに参加しました。このような会に参加させていただくのは今回が初めてで、他大学の学生はどのような発表をされるのだろうと楽しみにしていました。実際に会場に訪れ、口演やポスター発表を聞くと、想像をはるかに超えるレベルの高いものであると感じました。また、他大学の学生との交流の機会も設けていただき、とても楽しい時間を過ごせました。最後になりましたが、このような機会を提供してくださった三重大学の方々や先生方に感謝致します。

野崎雅弘 徳島大学医学科4年 第3回参加

今回、初めて西日本医学生学術フォーラムに参加させていただきました。自分の研究内容を大勢の人の前で紹介するのは初めてだったので大変緊張しましたが、学生中心の発表ということもありリラックスして発表することができました。さらに、学生同士の交流会や食事会は大変刺激となり有意義なものでした。また、機会があれば参加したいと思える学会でした。