愛媛大学大学院医学系研究科 整形外科学

研修内容

整形外科専門医制度について

整形外科専門医は平成29年4月から、これまで学会による認定であったものが、国の機関である日本専門医制評価・認定機構の認定に変わりました。
新しい制度で専門医を取得するためには3年9か月の教育プログラムに参加し、その後試験を受けることになり、実質的に4年間で専門医を取得するということになります。
さらに整形外科などの基本領域の専門医を取得した人は領域専門医(subspeciality)の研修及び受験資格を得ることができるようになります。整形外科関係での領域専門医には脊椎脊髄外科と手外科専門医があります。

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この3年9か月のプログラムは、あらかじめ学会と専門医認定機構の審査を受けて合格したものです。このプログラムを終了することが専門医試験の受験資格となります。

整形外科専門医制度の単位制度について説明します。
1か月を1単位としてカウントします。(  )内は単位数、つまり研修の月数。
脊椎(6)、上肢・手(6)、下肢(6)、外傷(6)、リウマチ(3)、リハビリ(3)、スポーツ(3)・地域医療(3)・小児(2)・腫瘍(2)流動単位(上記何でもよい)が5単位となっており、合計45単位です。 4年目の12月に修了し、1月に専門医試験実施の予定です。
それぞれの研修病院で誰が、どの項目を「研修」させるか、あらかじめ登録されます。

指導医は、整形外科医のうちで認定機構に認められた資格を持つ医師です。それぞれの医師は自分の最も得意とする項目を最大3つまで担当できます。

指導医は自分に担当の研修が終わるごとに、専攻医の評価をし、プログラム管理委員会に報告します。
評価はそれぞれについて、優(十分に理解または実践できた)・可(ほぼ理解または実践できた)、不可(理解できなかった、または実践できていない)です。
学習すべき疾患もきちんと決められていて、
A:それぞれについて最低5症例以上経験すべき疾患
B:それぞれについて最低1症例以上経験すべき疾患
C:症例が少ないため経験習得できなくても正確な知識を持つべき疾患として講演やe-Learningなどで勉強

とランクされ、研修中に所定の症例を経験することが義務付けられています。

3年9か月の研修の中で、「地域医療」では住民健診やボランティア活動に積極的に参加するということも求められます。
「研究・発表能力」では実際に発表や論文作成を通してでないと評価できない項目もあり、(臨床)研究教育も指導医に課されます。研修期間中に一定の量の論文作成や学会発表もしていただくことになります。
また、研修期間内で「大学病院での研修は必須」となっています。

「愛媛大学整形外科専門研修プログラム」ではこれらすべての項目を十分教育できるだけの手術数・外来患者数・指導医数をそろえています。専門医プログラムで研修中の状態はすべてプログラム管理委員会が指導医を通して把握し、専攻医の皆さんが3年9か月後には確実に専門医試験を受験できるようにいたします。
安心してプロクラムに参加してください。