キャダバートレーニングが開催されました。-愛媛大学医学部附属病院総合臨床研修センター

キャダバートレーニングが開催されました。

令和4年1月17日に手術手技研修センターにて「研修医のためのキャダバートレーニング」が開催され、14名(研修医2年目5名、研修医1年目4名および医学生5名)が参加し腰椎穿刺、胸腔穿刺および気管切開を実践しました。

シミュレータを用いた手技のデモンストレーションおよび手順の確認

まずは手術手技研修センターの前室で、シミュレータを用いて手技のデモンストレーションおよび手順の確認が十分に行われました。その後、実際にご遺体を用いて、研修医がそれぞれの班に分かれてトレーニングに励みました。

気管切開では、救急科佐藤格夫教授による系統解剖や手術器具などの質疑応答で準備した後に研修医2名が実践しました。胸腔ドレナージでは研修医のみならず、救急科をローテーションしていた医学生を含め、全員が実践しました。救急科の沖田光雄先生、播摩裕先生、邑田悟先生も駆けつけて下さり、細かく指導して頂きました。腰椎穿刺では、医学教育センターの永井勅久先生によるデモンストレーションの後、各自が実践しました。

系統解剖や手術器具などの質疑応答で準備

キャダバートレーニングとは実際にご遺体を用いた手技向上トレーニングであり、愛媛大学では医学部解剖学・発生学教室の協力を得て、全国の大学病院に先駆けて実践している研修です。一般的な研修では、手技に関する文献・テキスト、手技の映像、シミュレータ等での手技取得が行われています。さらにご遺体を用いることにより、具体的かつ詳細に実践的なトレーニングを行うことができます。総合臨床研修センターでは「急がば回れ」のステップを怠らず、献体されたご遺体、ご遺族への感謝の念を込め、医療安全にも配慮した研修環境のもと臨床能力の高い研修医の育成に努めております。今後も様々な企画を立案しますので、積極的に参加して下さい。

研修医同士でお互いの手技を確認

《参加者のコメント》
アイプログラム 2年目研修医 A 先生
(愛媛大学 外科専門研修プログラム専攻 予定)
腰椎穿刺、胸腔穿刺と緊急気管挿管の手技をご遺体で勉強させていただきました。経験回数が少なかったり、経験したことがない手技を経験できたため、貴重な経験をさせていただきました。診断を行う上で重要な手技、緊急性の求められる手技を初期研修医が修了するこの時期にしっかり学べたことは大変有り難かったです。 
今後もこのような機会に積極的に参加して行きたいと思います。本当にありがとうございました。

 

真剣な眼差しで腰椎穿刺を行う研修医

アイプログラム 2年目研修医 B 先生 
(愛媛大学 眼科専門研修プログラム専攻 予定)
以前は積極的に胸腔ドーレンや気管切開、その他外科的手技を積極的に行わせてもらっていました。しかし最近では進路がある程度決まり、勉強する範囲を特定してしまい、それらの手技から遠ざかっていました。久しぶりに手技をさせていただく機会をいただき、やりがいを感じるとともに、医師としての責任感や仕事の重要性を再確認できました。
1年目の先生や、今後の研修医には是非参加を勧めたいと思います。

アイプログラム 2年目研修医 C 先生
(愛媛大学 小児科専門研修プログラム専攻 予定)
外科的処置には自信がありませんでしたが、一度ご遺体で経験させていただくと、自信が得られました。特に輪状甲状靭帯切開は普段経験することが少ないですが、マスク換気、挿管が困難となった場合に生命を守るために重要な手技であり、自分の治療選択肢にできたことを非常に嬉しく思っております。外科救急疾患を理解し、今後の進路である小児科でも適応を考えられるように改めて学習します。また、今回の知識、スキルを持って今後の救急外来を行なっていきます。
この度は勉強の機会を与えて下さり誠にありがとうございました。

アイプログラム 2年目研修医 D 先生(愛媛大学 精神科専門研修プログラム専攻 予定)
私はご献体を用いた手技トレーニングは初めてであり、非常に貴重な経験ができました。また、現場で業務される各科の先生方から直接ご指導いただき、じっくりと時間をかけて手技を確認することができたため、手技に対する理解が進み、今回の経験で自信がつきました。
今回ご指導頂いた佐藤先生、永井先生、熊木先生、このような貴重な機会を提供していただいた皆様、誠にありがとうございました。

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