野元先生雑感

2017年07月24日

大暑(たいしょ)民主主義と情報 7月23日

大暑 7月23日 民主主義と情報

梅雨が明け、一層暑い日が続いている。関東では水不足が伝えられているが、今のところ、石手川ダムの水位は大丈夫そうである。

 

民主主義と情報

東京都議選は小池新党の大勝となった。小池知事の準備のよさとともに、既成政党が行ってきた政治手法の透明性に疑問を持たれたことが、雪崩現象とも言われる結果をもたらしたと分析されている。選挙は民主主義の根本であり、選挙結果に基づいて政策が進められていく。

ヒットラーは領土の拡大を進め、ヨーロッパでの世界大戦を開戦した。結果的にはドイツ国民をはじめとしてヨーロッパに大きな損害をもたらした。しかし、彼は節目節目で選挙を行い、選挙の上で総統となっている。日本は1941年12月に太平洋戦争を始めているが、当時の国力をみると到底日本が戦える状況でないことがわかる。私は父に当時のことを聞いてみたことがある。父はモンゴルの付近に展開する戦車隊だったという。ノモンハン事件(実際は戦争であったが)で、ソ連軍戦車の圧倒的な強さを体験し、破壊力のあるアメリカ軍の戦闘機と交戦して軍事力の大きな差を知っていた。開戦を知ったときには勝てない戦を始めて大丈夫かと考えていたという。松山は「坂の上の雲」の舞台であり賢明な秋山兄弟の活躍を聞くことが多い。しかし、太平洋戦争では日本は勝てることのない戦を始めている。その理由を考えていたが、当時の状況を考えると、五一五事件や二二六事件を起こしてきた若手軍部という過激派がおり、新聞は弱腰外交と書いて政策を非難し、それに煽られる一般市民が揃うことにより、大きな政策的誤りに陥ったのではないだろうか。

選挙は民主主義の基本である。現在はネットを含めて多くの情報が得られるようになっている。情報を十分に吟味して投票に行き、これからの社会を築いて行ってほしい。